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大通公園8丁目~13丁目

2012-06-22 20:00:18 | 札幌 見・遊・食

 続きです・・・大通公園を8丁目からさらに西に歩いていきます。

     8丁目
     
  
         8丁目と9丁目の間は、今は道路が無くひと続きの空間になっています。
                          その訳とは・・・
      

                 西側にはオブジェが1基あります。


                ブラック・スライド・マントラ  (平成4年設置)
                 
          
                    イサム・ノグチ作

   世界的芸術家のイサム・ノグチの作品で、この彫刻は滑り台になっています。
  札幌郊外にあるモエレ沼公園を設計することになったノグチは、札幌の子供達へのプレゼントとして
  大通公園に彫刻を置くことを提案しました。大通公園を訪れたノグチが「ここなら置いてもいいね」と
  言ったのが8丁目と9丁目の間にあった道路上でした。8丁目と9丁目をつなぎ、子供達が安心して
  遊べるように、また東西南北どの通りから見えるようにと考えたそうです。ですが、道路を遮るのは
  難しく、当初は8丁目に設置されましたが、ノグチの遺志を尊重し、8丁目と9丁目をつなげ、現在の
  場所に移されました。
   ちなみに、ブラック・スライド・マントラは、古いインドの天文台「YANTRA MANTRA」にちなんで
  名づけられたそうです。




    9丁目

                 中央部東寄りにあるのが

                
プレイスロープ(滑り台)
        

               中央部西寄りにあるのが

                    遊水路
      

   昔、9丁目の辺りは原生林に囲まれ、湧き水がある自然の森でした。遠くから見ると、小高い森が
  クジラのような形に見えたことから、「クジラの森」と呼ばれていました。現在では、クジラをかたどった
  大きなプレイスロープや湧き水を再現した遊水路が出来て、子供達の人気の遊び場になっています。


                   南側と北側には遊具があります。
      
      

            南東角には碑が一基あります。

           有島武郎文学碑  (昭和37年設置)
      
      彫刻 藤川 基 作    台座 山本 一也 作
         


   作家の有島武郎は明治29年に東京から北海道へ渡り、札幌農学校(現・北海道大学)で学びました。
  その後、母校の教師となり、大正3年札幌を離れました。「カインの末裔」「生まれ出づる悩み」など代表
  作の多くは北海道が舞台になっています。この碑には、「小さき者へ」の一節が有島の友人であった
  武者小路実篤の書で刻まれています。

     
   碑文  小さき者よ 不幸なそして同時に幸福なお前達の父と母との
        祝福を胸にしめて人の世の旅に登れ 前途は遠い そして暗い
        しかしおそれてはならぬ おそれない者の前に道は道は開ける
        行け 勇んで 小さき者よ


         すばらしい・・・こんな碑があったんですね。


   
10丁目
      

           中央部に像が2基あります。


              北側にあるのが

             黒田清隆之像  (昭和42年設置)
         
              雨宮 治郎 作

         
   黒田清隆は薩摩藩出身で、箱館戦争で指揮を執り政府に認められ、開拓使の次官、後に長官を
  務めた人物です。後に第二代内閣総理大臣となりました。


        ホーレス・ケプロン之像  (昭和42年設置)
         
             野々村 一男 作

          
   ホーレス・ケプロンは、アメリカのマサチューセッツ州生まれ。米国の農務長官を務めていましたが、
  開拓使次官を務めていた黒田に招かれ、日本にやってきました。麦の栽培の奨励・魚の缶詰工場の
  建設・札幌本道(現在の国道5号線)の整備・鉄道敷設の進言・石炭の採掘・札幌農学校(現・北海道
  大学)の設立と、北海道開拓の基礎を築いた人物です。


   この2基は北海道開拓功労者顕彰像建立期成会が北海道100年を記念して建立しました。


    11丁目


              東側にモニュメントがあります。

                マイバウム  (昭和51年設置)
                
      
   姉妹都市であるドイツのミュンヘン市から贈られたものです。「マイバウム」とはドイツ語で、五月の木
  を意味しています。
ドイツでは5月に高い木を切り出して飾り付けをしたマイバウムを立て、その周りで
  歌や踊りを楽しみます。樹木には精霊が
宿り、災いから家を守り豊かさをもたらすと言う樹木信仰から
  だそうです。

   このマイバウムは、高さ23mの支柱にミュンヘン市の旗や、風俗、行事などを表した絵が飾りつけて
  います。支柱は樹齢
130年のエゾマツを切り出して作られましたが、昭和56年の台風で折れてしまい、
  木製から鉄製に替えられました。その後
老朽化が進み、平成12年に撤去されましたが、翌年の平成
  13年に札幌市立高等専門学校(現・札幌市立大学)の生徒が
中心となって復元され再設置されました。


                 中央には

                  噴水  (昭和43年設置)
       
       中央のドームは地下鉄の換気施設を兼ねているそうです。



              公園の四隅には

               小さな噴水  (平成5年設置)
             
        中央の噴水が補修された際に設置されました。



     12丁目
      

         姉妹都市がテーマになっています。

              公園の東側には 

            瀋陽友好交流ゾーン  (平成20年設置)
      
      
       中国の瀋陽市と姉妹都市提携をして30周年を記念して整備されました。


       
           公園を東西に横切るのが

             カナール  (平成6年設置)
             
               山田 良定 作  

    全長82m 幅2.1mの修景水路で、水路の両端に湧水口と中心に噴水があります。
      
            水路の両脇の庭園はサンクガーデンと呼ぶそうです。

                写真の左側がミュンヘンゾーン。
      
            右側がポートランドゾーンと呼ぶそうです。
      

   ポートランド市はアメリカ・オレゴン州の都市で、昭和34年に姉妹都市となりました。札幌市初の
  姉妹都市提携でした。



     どちらのゾーンもバラ園になっていて、約30種・1300株以上のバラが咲き誇っています。
      

               西側に像が1基

             若い女の像  (昭和59年設置)
             
              佐藤 忠良 作

  第23回東洋東南アジアライオンズフォーラムを記念し、同組織委員会が寄贈しました。



         都市公園としての大通公園はこの12丁目までです。


   13丁目

                  札幌市資料館
     
      この建物は、大正15年に札幌控訴院(のちの札幌高等裁判所)として建てられました。

             詳しくはこちらの記事をご覧ください


              資料館の建物の裏側には

                    裏庭
    

         昔は、渡り廊下で繋がっていた木造の別棟があったそうです。
        

      現在はこの空間は「カッコーの森」と呼ばれて親しまれているそうです。
    
                 都会の中の森です。


    
     私なりに、大通公園を1丁目から紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
   さまざまな像や碑が建っている事が解り、こうやって記事作りをすることによって私自身も
   勉強になりました。




       撮影   5月12日  一部 6月19日
   

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