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韓国雑踏事故・管轄警察署長を逮捕に思う

2022-12-24 | コラム
韓国雑踏事故・管轄警察署長を逮捕に思う
 韓国で生じた雑踏事故だが、近日のこと、当該雑踏事故を管轄していた警察署長を逮捕したという。
 この事故だが、直接的な事故の原因はともかく、未然に事故の生じる危険を察知し、適宜規制などの警察力を行使しなかった不作為とか、事故拡大を防ぐための指揮が不足していて被害を拡大させていたという視点が逮捕理由だと報からは理解できる。

 この事故を知り思うのだが、仮に日本で同様の事故が起きた場合、同様のような管轄所長の逮捕に至るかと考えれば、まずそういうことにはならないだろう。これ、もっと大きな問題でいえば、11年前の311で崩壊した世界最大の福島原発事故が起きた訳だが、警察もしくは労働基準監督署などの管轄権がある捜査が行われたという法もないし、何らそこに法的責任追及はなされていないということがある。これは、事後に一部市民による告発があり、検察が一応捜査らしい時間を経たが、起訴するとはなかったのが最たる事例ではないだろうか。

 これら事象というのは、現代日本の根源的な法執行と云う面では、根源的な欠陥を内在しているに他ならないと私には思える。つまり、寓話に「裸の王様」があるが、誰もが責任は該当警察署長とか東電原発にあるだろうことは判りつつも、まともにそういう意見には口をつぐむのだが、1人の子供が「王様は裸だ」と事実を指摘するという話しだが、日本にはそういう子供に相当する者が1人もいないのだということが判る。

 このことは、日本は自由民主主義国で、表現の自由というのがあり、自由な発言が一見許されているのだが、実のところ権威主義とか、セクト意識だとか、自由民主とか立憲主義より以前に、秩序維持とかが優先される、単なる村社会だと云うことが判る。日本の場合は、世論の高まり具合により、せいぜいのところ本人の辞意により、世間はまあいいじゃないかという空気が生まれ、法的な責任追及などなされず事件は終わるのだ。

 結論として、現代韓国の自由民主とは立憲制は、日本よりよほど一般社会に対し公正公平に機能していると云えるだろう。日本の場合は、病的もしくは将来的には滅びを予感させるまでに、欠陥を抱えているというのが私の意見だ。
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韓国・梨泰院雑踏事故 管轄警察の前署長を逮捕
聯合ニュース 12/23(金) 21:16配信
【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル西部地裁は23日、ソウルの繁華街・梨泰院で158人が死亡した雑踏事故の現場を管轄していた竜山警察署の李林宰(イ・イムジェ)前署長に対する逮捕状を発付した。これを受け、事故を捜査している警察庁の特別捜査本部は李氏を逮捕した。
 李氏は事故が起こったハロウィーンの時期に人員をさらに投入する必要があるとする報告があったにもかかわらず対応措置を取らなかったほか、事故を認識した後も適切な措置を取らず被害を拡大させたとして、業務上過失致死傷の疑いを持たれている。また、事故現場に実際より48分早く到着したとの虚偽の記載があった報告書を是正しなかったとして、虚偽公文書作成・行使の容疑にも問われている。
  特別捜査本部が李氏の逮捕状を請求したのは2回目だった。最初の請求については、今月5日に証拠隠滅の恐れがないなどして棄却された。同本部は業務上過失致死傷容疑の内容を補足するとともに、最初の請求時にはなかった虚偽公文書作成・行使の容疑を付け加えた。
 同地裁は「前回の請求が棄却された後に新たに集められた証拠を含む捜査記録に記載された内容と発付可否を決める審査の結果を総合して発付を決めた」と説明した。
 地裁はこの日、前回は棄却した竜山警察署の112(緊急通報)状況室の前室長の逮捕状も発付。事故現場から圧死の危険を知らせる緊急通報があったにもかかわらず、適切な措置を取らなかったなどとされる前室長は、李氏とともに逮捕された。


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