私の思いと技術的覚え書き

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北陸新幹線・車両基地の水没

2019-10-14 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 12日の19号台風で北陸新幹線・長野車両センターに留置されている新幹線(少なくとも7編成)が水没している画像が公開されている。千曲川の増水が報じられているが、同車両センター脇を流れる支流の浅川が氾濫したのだろうと想像する。

 上空からの写真1枚から想像するに、新新幹線の客室床辺りまで冠水している様に見える。従って、車両の椅子は水没していないが、台車や床下機器など、およそ新幹線を走らせる動力源とその制御機器(IGBTなどのインバーター機器)が冠水していると判断される。これらは、架線電圧2万Vを自在に電圧と周波数をコントロールして制御するメイン機器なのだが、雨天走行中の防水対策は施されているだろうが、停止時の全水没という事態への対策はなされていないことだろう。従って、水が引いたから即動かせるという単純な話しにはならないだろう。駆動モーターも含め総ての機器を取り外し、特に絶縁不良や半導体機器などは換装が必要になってくるのだろうと想像する。しかし、これら機器は、新幹線用という汎用性のないカスタム機器であるし、定期的な整備に対応するために少数の予備機器のストックはあるだろうが、今の時代余分な在庫は持たず、日立とか東芝の基幹メーカーで増産するにしても、相当の日数を要することも考えられる。長期間運休となると、北陸地方の方々へ与える影響も甚大だし、そもそもJR東日本の売上にも相当響く事態となるだろうなんてことを思う。

※以下報道内容
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北陸新幹線10編成が浸水、長野 補修に長期間必要か 2019/10/13 21:38
 台風19号の記録的大雨の影響で、長野市にあるJR東日本の「長野新幹線車両センター」が浸水し、北陸新幹線の車両30編成のうち3分の1に当たる10編成120両が水に漬かった。千曲川の堤防が決壊し周辺一帯が浸水で大きな被害を受けており、車両の詳しい状況を確認できるめどが立っていない。

 関係者によると、車両がすぐに使用できる状態でないのは確実。被害程度によっては補修に相当時間がかかる。JR東は13日夜、北陸新幹線の東京―長野間で折り返し運転を開始。14日以降も当面、本数を減らしてこの区間で運転する。
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