私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

怒れ、自動車板金業と損害調査マン達よ!

2020-03-17 | 車両修理関連
 今日(3/17)のこと、たまたま立ち寄った旧知の板金工場で、ある保険事故損害調査マン(通称アジャスターと呼ばれるが拙人はその呼び名を険悪する)と若干話しをする機会があり、常々感じ続けている問題を投げかけてみた。と云うか、これは拙人特有の相手の能力を試す何時ものクセなのだが・・・。なお、話しの中から、本件は、道路の管理責任を担保する(いわゆる施設賠償保険)の案件で、その保険会社から調査委託を受けた、保険業界内で呼ばれるところの乗合調査人(アジャスター)であり、依頼があれば不特定の保険会社の調査を請け負うという職種である事が判った。それでは、私と該当調査員(以下調と記す)との一問一答を以下に記してみよう。

私 コロナで仕事の量はどう?(増えているのか減っているのか)

調 そうですね。保険会社の部署によっては大量に病欠絡み者が出ているところがある様で、若干増えています。

私 損害査定の現場も変化してるんでしょう。

調 そうですね。ビックデータとかAIとか云って、その内写真だけで損害額の算定ができる時代になり、私らはお払い箱になるかもなんて思うこともあります。

私 そんなバカな。写真で損害査定ができる程、それ程甘いもんじゃないだろう。昔、コンピューター時代で、誰でも見積ができると云ったアホがいたが、ホンクラな考えだったよ。もし、そんなAIと宣う見積を修理工場に押し付けてきたら、それこそ現状以上の横暴というものだろう。

調 そうすよね。

私 ところで、指数だって、中身の妥当性は修理工場も知らないが、それを運用する損保調査員すら知らないんだからね。まるで、現場の実運用する者達が、その公平妥当・正当性についての情報を知っていない。つまり、本当の情報を知っているのは、自研センターだけで、その情報は極一部しか損保にも工場にも流されず、大きな情報格差がある中で使用されているんだから呆れるしかない。

調 そうですよね。指数はモノサシだとか云われてますが、云われてみればその公平妥当性に対する情報は少ないですよね。

私 そのモノサシは、適宜、キャリブレーション(校正)できるものでなくしてはイカンと思うのだが、なかなか動かすことに抵抗を感じるだろう?

調 その通りですね。

 ろ、約15分程度の会話で、もっと突っ込んで、この若者に問題意識を持たせてやろうと思っていたが、私の電話が入り、業務話で中断してしまった。修理工場でも損保で損害調査を担当する者でも、この会話を聞けば、意味していることの重大さが判ってもらえるハズと思う。損保は、自研センターを媒介にし、その校正妥当性を十分説明しないまま、現場の調査員に使うことをある意味強要しているのだ。これを見ている損保調査員の諸君も居ると承知しているが、指数値を動かしがたいと云うことの意味を判るハズだ。何故なら、レポート審査なりで、指数値が例え0.2の付加指数の誤りでさえ、間違った使用として減点されることを経験しているだろう。

 前から何度か記している通り私こと拙人は、かつてある損保の専属調査員であり、その業を25年近く行って来たものだ。そんな中、指数の組み立てから、現在の基表と云われるものの実態まで、現場を離れ10年近くを経るが、恐らくの想像だが、現在損保の第一線だけでなく、本社で研修を行っている多くの者達より、今の拙人の方が、指数組み立ての実態だとか、問題点を理解しているのだろうと思い上がった考えだが、半ば確信を持っている。何故なら、私は損保の研修担当時代、それなりの質問を自研センターに繰り返して来たのだ。また、そもそも自研センターという組織に2年間だが出向し、直接指数担当部には出入りはしていないが、関係部門だとか、そもそも指数の前身となった標準作業時間の策定に関わった方(元日立の設計技師で東京日産サービス部長で退職された方)と連日の様に、作業時間のレクチャーを受けてきたのだ。

 さて、話しも長くなったが、表題の「怒れ」だが、ロクに情報公開もしないで、大きな情報格差がある中で、その数値を半ば強要されるに等しい、自動車板金業や損保調査員は、怒る必用があると云うことを述べたいと云うのが結論なのだ。願わくば、指数(何と呼んでも良いが)というものが、板金業と損保調査員が互いに妥当と認め合える体制で使うことが何よりも肝要となろう。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。