現代日本の労働者達のベクトル

　バブル経済の崩壊以後、労使関係のバランスが使用者側優位になったことも背景としてあるのでしょうが、決してそれだけでなく、何故か労働者達がもの言わぬ、考えぬ、仲間同士の助け合いもせぬ、社畜化（会社の社に家畜の畜）が益々酷くなっている様に思います。
　一例ですが、現在のサラリーマンの姿を概観してみましょう。現在は、節電に対する要請もあって、スーパークールビズだとか、本筋と関係ない話が出ていますが、冬服を中心とした平常服でのことです。
　１０年くらい前から、スーツや手提げバッグの色が、ほとんど黒一色となった感があります。色目は流行もあるのですが、これは流行と云うより、ちょっと異常な世界と写ります。誰も、そんな指示していないはずなのに、協調した同一色調となってしまう。
　今回の、政府や地方自治体、大手ジャーナリズムですが、誰かが指揮している訳でもないはずなのに、ことの本質を十分考えぬまま、一番安易で波風が立たない策として情報を抑えるというベクトルに協調してしまう様に感じられます。