私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

トヨタリコール以外の保証修理について

2021-12-13 | 車両修理関連
トヨタリコール以外の保証修理について
 車両製造メーカーでは、その不具合が事故や火災という人の生き死に関与する場合は、リコール(無償回収)として届け出て、定期的に実施率の補足や監督官庁(国交省)への報告をしなければならない。従って、先日記したタントのバックドアガスダンパーのリコールでも、所有権移転して僅か3ヶ月の間に2回もリコールの案内ハガキが来ると云う事態になる。このリコール届け出を隠したりすると、過去の三菱自動車の事例の様に、大きな社会的非難を受けるし、その際の行政処分があまりに低いことから、現在では課徴金など罰則強化されているが、米国などに比べると屁みたいなものだと云ってよいだろう。

 一方、車両の不具合でも、こんな酷い製品を作っておいて何故リコール公示しないのかというものもある。それは、先にも記した様に、人の生き死に関係ないという問題なのだが、車両のユーザーにとってみれば、車両美観や機能の不具合で、有償で修理するなら、安くはない修理費を負担しなければならない場合もある。

 これらリコール扱いではないが、何らかの不具合をメーカーが無償修理するものとして、以下の2つがあることを車両ユーザーは知っておいて欲しい。

①サービスキャンペーン
https://toyota.jp/recall/campaign/

②保証期間延長等のその他の情報(業界内で云われる期間外保障)
https://toyota.jp/recall/kaisyu/

 この中で、②の保証期間延長等のその他の情報と云うのは、メーカーHP内で公表しているが、正直云ってメーカーは積極的に報知しているとは云えないと感じる。HP内でも深い階層にひっそりと眠らせておくことの悪意すら感じると記したら云い過ぎだろうか。

 この期間外保障は、本来だと5年の保証期間を10年程度に延長しているものだが、そのことにユーザーが気づき、積極的に車両ディーラーなどに申し込まねば、何らメーカーなどからは案内ハガキも送られず、ユーザーに不利益を与えたままある意味財産権の滅失を招いている恐れがある。ここで画、車両ユーザーだけでなく、ディーラー以外の自整業やBP業など、クルマに関係する業に就く者は、これら情報をある程度チェックしつつ、ユーザーを導いて行く必用と感じる。特に、この期間外保障の場合、まともに有償で直すと、かなりの高額を要するものが多いが、以下に

・平成31年3月 アルファードなど ホワイトパール色の塗装修理について(平成20年から平成27年生産車の一部)
 内容 一部の車種・生産期間のホワイトパールクリスタルシャイン色の車両において、塗膜を構成する中塗り塗料の濃度(顔料の量)が低く、膜厚が薄い場合、長期間にわたる太陽光と雨水の影響で、電着塗膜と中塗り塗膜の密着性が低下し、外的負荷(洗車機など)により塗膜が剥がれることがあります。
当該現象が発生し修理をご用命の場合、下記の通り無料にて修理対応致します。
※当該現象は、ボデーパネルが対象で、外装部品(パンパー、ドアミラーなど)は対象外です。
https://toyota.jp/recall/kaisyu/190403.html

・平成26年11月 エスティマなど 2AZエンジンの修理について(平成17年から平成26年生産車の一部)
 内容 中低速域から停止直前までブレーキを踏まずに減速するような運転をされますと、吸気管および燃焼室内の負圧が高い状態で保持されるため、エンジンオイルが燃焼室まで吸い上げられてオイル消費量が増えることがあります。
当該現象が発生し修理をご用命の場合、下記の通り無料にて修理対応致します。
https://toyota.jp/recall/kaisyu/141126.html

【関係過去記事】
新車の塗膜剥がれトラブル例
2020-05-29 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/61ce8cf1d736762db486242716fe029b




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。