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袴田事件やっと再審開始(検察と裁判所の見え見え不作為)

2023-03-14 | 事故と事件
袴田事件やっと再審開始(検察と裁判所の見え見え不作為)
 袴田事件については、同県人の話でもあり、感心持ちつつ各種書籍を読んできた。明らかに冤罪だし、それを認めたからこそ最高裁は結審を差し戻しして、袴田氏は2014年に釈放されていたのだが、東京高裁は何時まで経っても再審を開始しないという不作為が続けられて来た。これでは、まるで袴田氏の自然死を待ち、白黒付けるのを避けて来たという不作為を行って来たと責められて当然だろう。東京高裁が悪いのか検察が悪いのか判然としないが、そもそも検察優位の司法制度の歪な関係を感じない訳は行かないのだが、裁判所の無責任さも感じるところだ。

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「検察側の主張排斥、画期的な決定」 袴田事件、弁護団が歓迎
毎日新聞 3/13(月) 21:20配信
 高裁による「再審開始決定」の判断が出されたことを受けて開かれた記者会見の終了後、握手する袴田巌元被告の姉秀子さん(左)と日本弁護士連合会の小林元治会長=東京都千代田区で2023年3月13日午後5時43分、西夏生撮影
 1966年6月に静岡市(旧静岡県清水市)で一家4人が殺害された事件で死刑が確定し、2014年3月に静岡地裁の再審開始決定で釈放された袴田巌元被告(87)の再審請求差し戻し審で、東京高裁は13日、検察側の即時抗告を棄却し、地裁に続き再審開始を認める決定を出した。確定判決が犯行時の着衣とした「5点の衣類」に付着した血痕の色調が争点だったが、大善文男裁判長は弁護側の実験や鑑定の信用性を認め、「無罪を言い渡すべき明らかな新証拠」だと判断した。検察側は最高裁に特別抗告する方針。
 「まっとうな証拠の評価をして確定判決の欠陥を認めた。冤罪(えんざい)で死刑が執行されれば取り返しがつかず、死刑制度を見直すべきだ」。袴田巌元被告の弁護団は東京都内で開いた記者会見で、静岡地裁に続き再審開始を認めた東京高裁決定を歓迎し、死刑制度の問題点にも言及した。
 弁護団長の西嶋勝彦弁護士は「検察側の主張をことごとく排斥した画期的な決定」と評価。弁護団事務局長の小川秀世弁護士も「再審開始は当たり前と思っていた。検察側が特別抗告することはあってはならない」とくぎを刺した。
 また、日本弁護士連合会は「(袴田さんが)無罪となれば、死刑冤罪が存在することが明らかとなる。死刑の恐怖が心身に与えた影響は計り知れない。検察官に、速やかに再審公判に臨むよう強く求める」との会長声明を出した。
 静岡地裁が2014年に再審開始決定を出した際の裁判長だった村山浩昭弁護士は、争点が「5点の衣類」の血痕の色調のみに絞られても再審を開始すべきだとの思いは変わらなかったといい、「高裁でも判断が維持されたことは良かった」と語った。一方、審理が長期化していることに触れ、「検察側の不服申し立てを禁止する法改正も進めるべきだ」と訴えた。【遠山和宏、井口慎太郎】


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