私の思いと技術的覚え書き

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ニュー・ニッサンGT-Rのこと(その3)

2008-01-15 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険

 これで、ニューニッサンGTR(R35型)のことを記すのは3回目になります。如何に私がこのクルマを興味を持って眺めているかが判って戴けるものと思います。
 さて、私は一般的なカー雑誌の評価記事をまるで信じないことにしていますが、比較的まともな評価を記しているカー雑誌もあります。CARトップ(交通タイムス社)やニューモデルマガジンX(三栄書房)等ですが、それら辛口な評価の雑誌でも、やはり突き抜けた性能とスタビリティ(安定性)には、相当な高評価として記されています。R35_2
 実は私も実車が見たくて、正月明けの4日に日産ディーラーへ見に行きました。残念ながら実車はチェーンで囲まれてあって、エンジンルームや室内の様子までは見ることができませんでした。しかし、20インチホイールや、その内側に見えるディスクローター(直径38cmで厚さ30mm以上)やキャリパーの巨大さ等に、従来のGTRシリーズ(R32~R34)までのものとは、まるで雲泥の差があることが判ります。(ネットで見つけた添付写真の下側のものを見てもらえば、その大きさが実感されると思います。)できれば、新色のアルティメイトメタルシルバー色(メーカーOP価格315千円高)を見てみたかったのですが、展示車はホワイトパール色が1 台のみでした。外観的なデザインは個人的な趣向の問題もありますので何とも評価はしかねますが、外見的な車両の作り込みとしては、まあ通常のクルマと大差はないと云う感じに見受けられました。但し、20インチホイールに極太ランフラットタイヤや、車両後部の4本出しの極太マフラー等、その性能を予感させる迫力を感じました。

 しかし、雑誌やカタログで見る内装のデザNewgtr5インは、やはりニッサンはデザインが下手なメーカーだと感じられます。スカイラインと同様にステアリングチルトに連動して上下するメーター機構は良しとしても、センターコンソール辺りのデザインや質感は、熟成不足なものと感じられます。それとGTRのロゴデザインもセンスが悪く下手くそです。ステアリングホイール中央のGTRマークも、その大きさも含めて安っぽいものと感じられます。また、レーサー兼モータージャーナリストの清水和夫氏も記していますが、極めて高い旋回横Gを発揮できるが、運転席シートのホールド性が悪過ぎると。
 また、日産自動車のHPからGTRの紹介DVDカタログを注文し取り寄せて鑑賞しました。例のニュルアタックの様子や、開発総責任者の水野さんが如何に情熱を傾けて開発してきたことが判ります。また、このクルマは日産の栃木工場で、スカイラインの製造ラインで混流生産がなされているのですが、その95%は同一ラインで、残りの5%がGTR専用のラインでの製造が行われている様です。ですからポルシェターボ(1900万円)と同等の性能車を、800万円で作れたのだと感じます。ホンダのNSXはベースモデルで900万円強でしたが、オールアルミで半ば手作りの専用工場でしたから、とてもメーカーとしては採算は合わなかったはずです。これだけのスペックで800万円で販売できるとは、絶対価格としての高額さはともかく、立派なことと感じます。これもカルロスゴーン氏も盛んに云う、パッション(情熱)が成せたことと感じます。それにしても、これに比べるとレクサスIS-Fの値付けの高さが顕著に感じられます。R35・GTR、とても高額で購入まではできませんが、是非とも乗って見て日産のパッションの成果を確認して見たいクルマです。

※ユーチューブの動画に、GTRの製造ラインの様子が早くも公開されていましたので紹介してみます。注目するのは、最終工程の車体下面がほとんどカバーリングされフラット化されている画像のこと。そして、前に本ブログでも記したことがありますが、ボデー本体とバンパー部分の色差を気遣っているのでしょう。Rrバンパー映像に「色味OK」のシールが貼られていること等です。また、エンジンの組立(こちらは横浜工場)では、ほとんど手作業だと云うことが判ります。

追記
 GTRでのニュルアタックの様子をDVDで見ると、平均速度160Km強ですが、ストレートでは最高280キロも出ています。各コーナーでの速度も、比較的タイトな場所でも70キロ程度、高速コーナーは180キロを超える速度でコーナリングしています。私でも10分程度で走れるかもとも思っていました(これでも平均速125キロ)が、とてもじゃないけど10分間もこの様なワインデング路を、100キロを優に超えるようなコーナリングを続けていられる様な度胸というか精神力はないなと感じます。


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