事故の再現を思考する・08/13名古屋R1単独自損事故から
この事故写真はNetから収集した11枚だが、この写真と事故の報道だけから、次の2つの要点を推察してみたい。
1.事故はどの様な状態で生じたのか?
2.車両火災は何故生じたのだろうか?
およそ、捜査機関たる警察だとか保険会社の調査員なら、少なくともこの程度の思考は働かなければならないが、どう最近伝え聞く保険事故調査員の動静からは、その様な思考が欠落しつつある様に思えてならない。
以下写真のNoに合わせ、判る内容を羅列してみたい。
①事故車の右斜め前からの近接写真だ。事故車は火災も生じていることが判るが、バンパーリインホースメント(アルミ製)に目立つ損傷がない。前方からの衝突ではないことが判る。
②事故車のその手前の交差点の角にあるガードレールの変形状態の関係を示す写真だ。事故車はこのガードレールに、車体の右横を強く衝突させたことが想像できる。
③同じく事故車の後方から、衝突したガードレールの位置関係を示す写真だ。なお、この道路は、中央分離帯のある、方側2車線だが、事故車は進行方向と180度反転して停止していることが判る。
④事故車の左側面側を写した写真だ。これを見て、やっとフェアレディZ(Z33型)だと判る。なお、車体前部が右方向に振っていることに気付くだろうか? それと、ボンネットはアルミ製で後部側が溶け落ちてているが、どうやら出火はエンジンルームではないと云うことが判る。
⑤事故車の左側面後部を示す。既に現場から警察署に移動した状態の様だ。ここで写っている、バンパーはフロントのもので、置いてあるに過ぎない。ここでの注目点は、リヤのホイールが左にトーアウトしていることだ。
⑥この写真で注目したのは、右サイドシルが大きく変形していること。右リヤホイールが、大きくトーイン側に変移していることだろう。②の衝突相手物の写真と合わせて勘案すると、ガードレールを変形せしめ、その上を擦過したんではないだろうか。となると、そのリヤサスペンションクロスメンバー前方にあるフューエルタンクを変形圧壊もしくは切りさばいている可能性を疑う。なお、右フロントタイヤのトレッド残り溝が少なく、雨天という記事だが、現場の雨の水量によっては、ハイドロプレーニングが生じたのが事故の要因の可能性も考えるべきだろう。
⑦この写真は、事故車のカウルおよびダッシュパネルが大きく盛り上がる様に変形していることだ。つまり、右フロントピラーが相当程度内側に移動しなければ、生じ得ない変形だと判る。
⑧この写真は右ドアを開いた状態だが、ドアインナーパネルも変形しているにしても、ピラーの下部の内側への移動が大きいからこそ、開いたドアが右下がりだと判る。
⑨事故直後の火災の状態だ。ここまで燃え上がるのは、ガソリンが漏れて燃え上がったに違いない。
⑩衝突相手のガードレール支柱の変形状態。この太い支柱をここまで曲げるには、空恐ろしい力が働くだろう。
⑪これは、GoogleMAPのストリートビューから、該当交差点を見つけて、切り取ったもので、衝突前のガードレールの形状が判る。
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【事故記事】
スポーツカーが衝突で炎上し運転男性が死亡 女性軽傷 名古屋・中川区
8/13(金) 17:07配信 中京テレビNEWS
13日、名古屋市中川区でスポーツカーが炎上し男性1人が死亡しました。
警察と消防によりますと、13日午前5時ごろ、中川区の信号交差点で20代ぐらいの男性が運転するスポーツカーが、ガードレールに衝突し炎上しました。
男性は病院に搬送されましたが、その後死亡し、同乗していた女性(31)もやけどを負い軽傷です。
現場では当時、雨が降っていたということで、警察はスピードの出し過ぎでスリップしたとみて、事故原因を調べるとともに、男性の身元の確認を急いでいます。
この事故写真はNetから収集した11枚だが、この写真と事故の報道だけから、次の2つの要点を推察してみたい。
1.事故はどの様な状態で生じたのか?
2.車両火災は何故生じたのだろうか?
およそ、捜査機関たる警察だとか保険会社の調査員なら、少なくともこの程度の思考は働かなければならないが、どう最近伝え聞く保険事故調査員の動静からは、その様な思考が欠落しつつある様に思えてならない。
以下写真のNoに合わせ、判る内容を羅列してみたい。
①事故車の右斜め前からの近接写真だ。事故車は火災も生じていることが判るが、バンパーリインホースメント(アルミ製)に目立つ損傷がない。前方からの衝突ではないことが判る。
②事故車のその手前の交差点の角にあるガードレールの変形状態の関係を示す写真だ。事故車はこのガードレールに、車体の右横を強く衝突させたことが想像できる。
③同じく事故車の後方から、衝突したガードレールの位置関係を示す写真だ。なお、この道路は、中央分離帯のある、方側2車線だが、事故車は進行方向と180度反転して停止していることが判る。
④事故車の左側面側を写した写真だ。これを見て、やっとフェアレディZ(Z33型)だと判る。なお、車体前部が右方向に振っていることに気付くだろうか? それと、ボンネットはアルミ製で後部側が溶け落ちてているが、どうやら出火はエンジンルームではないと云うことが判る。
⑤事故車の左側面後部を示す。既に現場から警察署に移動した状態の様だ。ここで写っている、バンパーはフロントのもので、置いてあるに過ぎない。ここでの注目点は、リヤのホイールが左にトーアウトしていることだ。
⑥この写真で注目したのは、右サイドシルが大きく変形していること。右リヤホイールが、大きくトーイン側に変移していることだろう。②の衝突相手物の写真と合わせて勘案すると、ガードレールを変形せしめ、その上を擦過したんではないだろうか。となると、そのリヤサスペンションクロスメンバー前方にあるフューエルタンクを変形圧壊もしくは切りさばいている可能性を疑う。なお、右フロントタイヤのトレッド残り溝が少なく、雨天という記事だが、現場の雨の水量によっては、ハイドロプレーニングが生じたのが事故の要因の可能性も考えるべきだろう。
⑦この写真は、事故車のカウルおよびダッシュパネルが大きく盛り上がる様に変形していることだ。つまり、右フロントピラーが相当程度内側に移動しなければ、生じ得ない変形だと判る。
⑧この写真は右ドアを開いた状態だが、ドアインナーパネルも変形しているにしても、ピラーの下部の内側への移動が大きいからこそ、開いたドアが右下がりだと判る。
⑨事故直後の火災の状態だ。ここまで燃え上がるのは、ガソリンが漏れて燃え上がったに違いない。
⑩衝突相手のガードレール支柱の変形状態。この太い支柱をここまで曲げるには、空恐ろしい力が働くだろう。
⑪これは、GoogleMAPのストリートビューから、該当交差点を見つけて、切り取ったもので、衝突前のガードレールの形状が判る。
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【事故記事】
スポーツカーが衝突で炎上し運転男性が死亡 女性軽傷 名古屋・中川区
8/13(金) 17:07配信 中京テレビNEWS
13日、名古屋市中川区でスポーツカーが炎上し男性1人が死亡しました。
警察と消防によりますと、13日午前5時ごろ、中川区の信号交差点で20代ぐらいの男性が運転するスポーツカーが、ガードレールに衝突し炎上しました。
男性は病院に搬送されましたが、その後死亡し、同乗していた女性(31)もやけどを負い軽傷です。
現場では当時、雨が降っていたということで、警察はスピードの出し過ぎでスリップしたとみて、事故原因を調べるとともに、男性の身元の確認を急いでいます。