団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

生活保護行政特区

2011-08-05 16:51:53 | 社会
                    生活保護行政特区

                                          2011年8月4日(木)

 生活保護の受給者が200万人を超え、見直しに向けて国と地方の協議が行われているということです。
 8月3日の朝日新聞「ニュースがわからん」で紹介されています。

 同記事によると、「09年度の生活保護支給にかかった費用は総額3兆円。この10年で1.6倍だ。かかった費用は・・国と自治体が3対1で分担する。これが・・財政を圧迫している。」とあります。


 まず、財政的観点から生活保護を見直すということは、私は大いに「?」ですし、生活保護受給者が増えたのは、非正規雇用の増加に伴うワーキングプアという問題や、社会保障制度が切り下げられたことが原因なのに、それらの見直しが行われずに生活保護を見直すというのは、「本末転倒」を絵に描いたようなものと思います。

 しかしながら、生活保護も見直しが必要な部分があることも確かです。例えば、生活保護の実施機関は福祉事務所ということになっており、福祉事務所長に責任がありますが、私は首長にあるべきと思います。
 先に書いた「財政的観点」ということと若干矛盾するかも知れませんが、お金を負担する首長が生活保護の実施についての責任を持つというのが、「責任と負担の一体」に適っています。


 私は、現行の生活保護の大きな矛盾の一つは、「責任と負担」が一体になっていないことだと考えています。
 生活保護法では第1条で、「国が生活に困窮するすべての国民に対し・・必要な保護を行い・・」と国の責任を明記しています。
 それなのに、なぜ自治体負担があるのでしょう。自治体からすれば、責任もないのに負担をさせられてはたまらないということになります。


 国は、このようなことも含め生活保護の現場を、自治体の視点で良く知る必要があります。
 私が提案したいのは、生活保護行政特区を作って、国が直接生活保護の実施をすることです。場所は大阪市が良いでしょう。大阪市は政令指定都市の中で保護率が突出していて、現在の生活保護の矛盾が渦巻いているところです。
 ここで生活保護の現場を良く知ることが、生活保護の「見直し」の議論の前提として必要だと思います。

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