ミャンマー・日本語学校ブログ

ミャンマーでの生活、教育、ビジネスなど
ヤンゴン在住12年の作者がお届けします。

おかしな電気

2009年02月27日 | ミャンマーでの生活

「おかしな天気」はよく聞く表現であるが「おかしな電気」という日本語も新しい日本語表現として登録してもらいたい。

昨日の電気は「計画的電気配分表」によると、午前11時から午後5時までの間に電気が供給されなければならなかった。

しかし、その間 電気がついては消え、ついては消えを10回以上繰り返し、6時間分の電気がたった2時間しか来なかった。

朝5時から11時までは通常の計画停電だったから、朝から晩までの12時間の間に2時間しか供給されなかったことになる。

昼間、電気担当の人が一生懸命、電気を供給しようと頑張っているのだが、電気を送ると需要がすぐに急激に上がる。(猛暑なのでエアコンなどを皆が一斉に動かすからだろう。)
そしてすぐに電力供給量の限界まで達してしまう。仕方ないから電気のスイッチを切ることになる。

そして、その夜はまた計画停電により午後5時から11時まで、さらに停電が続くことになっていた。

しかし、昨日の夜は午後5時から9時までずっと電気が来ていた。

つまり、来ないはずの電気がずっと来ていたのである。

これは昼間のあまりにひどい電気供給状態を担当者が悪いと思ったのか、「罪ほろぼし」ではなく「停電ほろぼし」をしたのだと思われる。

また新しい日本語が生まれそうだ。

しかし、これから当分の間(6月まで)、昼間の電気は期待できそうもない。


ジャーナル誌の表紙に驚く

2009年02月27日 | ミャンマーでの生活
昨日発行のYANGON TIMESの表紙のデザインを見て、びっくりした。

このようなデザインはミャンマーでは今まで絶対に考えられなかったものである。

なぜかというと、デザインではドル紙幣と現地通貨チャットを交換している場面となっているが、ミャンマーでは一般人(一部の例外を除いて)はドル紙幣を持つことは禁止されているからだ。

一般人がドル紙幣を所持していたり両替していたら、その場で没収、逮捕されるのである。

写真の場面は明らかに闇両替をやっているところだから、法律違反の行為を堂々と一面に載せていることになる。

スーレーパゴダ付近やボージョーアウンサン市場によく出没する闇両替人も法律違反であり、ときどき手入れが入る。

今、チャット高が続いているので、ドルの所持や両替に対する取り締まりは甘くなっているが、ジャーナル誌の表紙にこんなにデカデカと闇両替場面が出るとは信じられない。
(ジャーナル誌の編集者もこの法律を知らなかったのだろうか?)

外貨規制が厳しかった20年前のミャンマーの状況を知っている自分としては隔世の感がする。

ところで、今のチャット高が続いている原因として、政府による車の競売(オークション)が続いていることを指摘する人がいる。

今月末から3月初旬にかけてモーラミャイン市において政府所有の車180台を競売にかけて売却する予定である。

ヤンゴン、マンダレー、パテイン、ラーショーでも競売がすでに行なわれた。

ヤンゴンでは政府所有の建物を競売に出している。

一箇所の競売で180台、車一台平均200万円として計算すると3億6千万円。
これが4箇所だから14億円の現金が市場から政府に吸い上げられることになる。

中央銀行は新札を発行していないそうだから、市場で動いているチャット通貨の流通量が減ってきて、チャット不足感からますますチャット高に動いているのではないかという説だ。

スーパーではお釣りに使う小額紙幣がなくて困っているし、紙幣も最近、ひどくボロボロになってきているし、いよいよ現金が少なくなっているような印象を受けてしまう。

物の値段が下がることは嬉しいが、何かデフレを奨励しているようで、市場規模がだんだん小さくなっていくような閉塞感を感じているのは自分だけだろうか。