ムカシトンボの幼虫期間はなんと7~8年! 長い幼虫期間を終えた終齢幼虫は、羽化に先立って水辺を離れ、約3週間ほど陸上生活を送ってから羽化します。この苦労を考えると羽化に成功し、成熟して子孫を残せる個体は正にエリート中のエリートといえます。
羽化殻の主はこのムカシトンボ。旭川市内では河川の上流域から源流域にかけて生息していますが、稀に中流域でも幼虫を採集することがあります。そのような個体はきっと上流から流されてきたものだと考えられます。成熟した♀は水中ではなく、川岸に生えるフキやヤチブキの茎などに産卵します。