さこういっぱく

「左後一白」は名馬の証です!

愛馬物語34

2012-10-13 | 愛馬物語
続き:愛馬4頭(パスワード/2勝、イーグル/1勝、ナデシコ/1勝、ラスカル/未出走、ハヴアドリーム/未出走)

2008年が終わりを告げ、2009年が幕をあける。勝ち上がった愛馬はいるものの、やや低調に終わった2008年。しかしながら、集大成とまでは行かないが、今後急浮上できる要因が垣間見えた年でもあった。

2009年の前半戦は低調に終わった2008年後半を引きずるかのごとく惨敗が続いた。厩舎の大将格であるパスワードが年明けから始動するものの、惨敗を続け放牧。イーグル・ナデシコも準備が出来ておらず、ラスカルに至ってはデビューの目処もついていない。そして空気も心も寒い2月を迎えることとなる。

話を戦力補強に移そう。2008年中に新戦力として黒い芦毛のハヴアドリームをドラフト1位で獲得も厩舎としてはまだ十分な戦力補強とは言えず、少なくともあと1頭の戦力補強が必要であり、間違いのない選択をすべく、日々研究に勤しんだ。この年は非常に粒ぞろいだった印象があり、絞りきるには時間を要した。候補に挙がった馬達は10頭を軽く超えたが、どの馬にも出資するにはパンチ力不足だった。4月になり2度目の号外が届いた。この号外で候補を絞ろうと考えていたのであるが、私の目を虜にしたのは候補に挙がっていた馬たちではなく、全くノーマークに近かった1頭。いや、厳密に言うと、ラインナップ速報時の字面では候補に挙げていたものの、パンフの馬体で落選していたあの馬だった。父グラスワンダー 母ティアドロップス(母父 SS)。そう後のシルクアーネストである。何がそこまで私の目を虜にしたかと言えば、「成長力」と「オーラ」であった。成長力とはパンフの落選した馬体からは想像しえなかったものに成長しており、とくにトモの成長には目を見張るものがあった。オーラとは号外の写真から感じ取れる他馬とは明らかに違う何かを感じえたのであった。そして出資を決定付けたのは陣営のビックマウスであったことも付け加えておこう。「順調ならばクラシック・・・」この一言にKOされたようなものだ(笑)

日差しが徐々に暖かくなった3月に今まで眠っていた馬達が始動し始める。まずはラスカルのデビュー戦が決まった。ラスカルについてはあまり考えず、あの大好きだったトリニティーの長男という事だけで出資を決めた愛馬。そういえば、母トリニティーのデビュー戦も年明け3月だった気がする。そこまで似なくてもいいのだが。デビュー前の調教は水準並であり、いきなりというものではない。しかも、新馬戦には間に合わず、未勝利戦でのデビューは明らかに不利。過去にはイノセントが未勝利デビューを10番人気で勝利したことはあるが、そんな事はそうあるものではない。まずは無事にレースを終えることが優先である。舞台は中山D1200。父ラスカルスズカ 母シルクトリニティー という血統からD1200の馬ではないと思われるのだが、競馬を覚える為のデビュー戦なら致し方ないところか。ただ鞍上は蛯名が務めることになった。レースは思ったとおり、スピード不足で付いていけず、後方からレースを進める事になる。デビュー戦のD1200で後方からレースを進めるのは「勝ちを諦めている」と思わざるを得ず、公開調教と瞬時に位置づけた。これで少しは変わってくれれば・・・。結果は8着。しかしながら母譲りの末脚を後半繰り出したようで、適正とは思えない舞台で2番目の上がりタイムを記録したことは今後の視界が広がったかに見えた。
好事魔多し、分かっちゃいるけど・・・。素質を垣間見たラスカルはレース後故障が判明、僅か1戦で放牧に出た。こうなってみると、なぜその舞台で走らせたのだろう・・・という疑問が出てきた。

ラスカルのデビュー戦の翌日はナデシコが始動。年末に夢散ったG1の舞台。春は桜花賞・オークスと出走にはまだ時間がある。春に1勝追加できれば、桜花賞に出走の可能性も十分に残っていた。もちろん目標は桜花賞出走。そのため「君子蘭賞」に出走するも8着惨敗。やはり距離が長すぎたのか。ここのところ大事に乗ろうとして結果が出ておらず、ちぐはぐになっているのは気付いていたが、修正する事も出来ずただレースを使うという状態が続いていた。この後6月に1走するが、やはり歯車が噛み合わず惨敗。その間に夢舞台は通り過ぎていった。

4月になると次期大将格の資格があるイーグルの復帰戦だ。舞台は福島D1150。2着をしたこともある相性のいいコースではあるが、スピードが要求される舞台でもあり、本来イーグルにとって敵鞍でない舞台と思っていただけに、レース選択を間違えているのではないかと陣営を批判したものだ。しかし、抜けた馬も見当たらず、2着の時と同タイムで走れさえすれば、好勝負になると思われた。5番人気ではあったものの、レースでは危なげない横綱相撲で2勝目をゲット。ここまでの惨敗が嘘のような快勝劇であった。しかしながら、今でもイーグルが短距離で結果を残したことに驚いている。血統や馬体からは中距離でこその馬だったように思うからである。兎に角久しぶりの2勝馬誕生の瞬間であった。
そのイーグル返す刀で1000万下に出走する。今度の舞台は府中D1400。私は正直喜んだ。イーグルの血統は母父にサクラユタカオーであり、府中を疾走することを夢見て出資したからであり、この時まで府中での勝利はなく、なんとかイーグルで達成したいとの願いもあった。距離延長も歓迎するところであり、500万下を勝ったばかりであるとはいえ、勝ち負けだと思っていたのだが・・・陣営が選んだ鞍上は草野太郎騎手。「へっ!?誰!?」申し訳ないがこの時まで草野騎手を知らなかった。地方の騎手かとも思ったのだが、調べるとなんとあんちゃんではないか。ここまで舞台が揃っておきながらなぜ陣営は実績のないあんちゃんを乗せるんだ!と相当憤った。他にも依頼出来そうな中堅~ベテランがいたのだからなおさら怒りは増した。世間の評価も福島の500万下を、しかも1150mを勝ったくらいの馬に評価を与えず11番人気。しかし、人の心配をよそにイーグルは走った。外枠からスッと2番手に付けると、直線入り口では先頭に並びかけ、一気に突き放す。鞍上草野のアクションも次第に大きくなる。後方から詰め寄られるが、歯を食いしばり懸命に駆け抜けようとするイーグルと鞍上草野の気迫が勝り、後続を完封。見事2連勝を達成するのである。過去にはソウルフルダンスが2連勝を飾った事はあるが、中間に放牧をはさんでおり、完全なる2連勝はイーグルが初。府中での優勝も初。1000万下優勝も初と初物尽くしのレースとなった。未だにあれが騎手草野太郎の最高のレースだったと思っている(障害レースは別)。ちなみに3勝馬はチャプター以来2頭目。

その後イーグルは福島・新潟で特別レースを連戦するが、善戦はするものの勝ちきることが出来ず放牧となる。ただ、能力は1000万ではなく、もっと上のクラスでこそ通用する素質を兼ね備えていたと考える事ができるような内容であった。

2009年前半戦はイーグルが2連勝を決めたものの、ナデシコやラスカルが続く事ができなかった。後半戦はこの3頭にアーネスト・ハヴアドリームといった2歳馬が活躍してもらうとこの年は華やかになるのであるが・・・。

続く:愛馬6頭(パスワード/2勝、イーグル/3勝、ナデシコ/1勝、ラスカル/未勝利、アーネスト/未出走、ハヴアドリーム/未出走)

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3 コメント

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段々と (シルクの竜巻)
2012-10-14 14:24:57
愛馬物語も、現代(笑)に近くなってきました。
こうして見てみると、結構愛馬の検討は被っていた馬も多いし、実際に被る馬も多いです。アーネスト・ハヴアドリームも検討しましたが、アーネストがあんなにいい馬とは、対してハヴアドリームはもうちょっとは走ると思っていました(失礼)。気性的な問題があったのかも知れませんね。
これから、アポロン・ジャングルポケットがどんどん走りますように!
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間違えました。 (シルクの竜巻)
2012-10-14 14:27:07
すみません、マネーチャイルドさん。
ジャングルポケットじゃなくて、ジャングルパサーでした。
良い愛馬物語が続きますように。
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シルクの竜巻さんへ (マネーチャイルド)
2012-10-14 23:22:32
毎回読んでいただいてありがとうございます。実は愛馬物語33から34までは半年以上開いておりました(汗)また、今回感じたことですが、現代に近づくにつれ記憶が薄くなってきております。軽い認知症かも!?というのは冗談ですが、たぶん競馬=一口ライフに対する熱量だと思います。以前の方がもっと真剣だったように思いますし、年々冷めてきている分、記憶が・・・というような感じになっているかもしれません。情熱的に一口ライフを楽しんでいる竜巻さんやそのほかのお仲間さんにはなんとも申し訳ない状態ですが、冷めてはいてもやはりこの趣味の醍醐味を味わっていると、余程のことがない限り続けていくと思います。ですので、見捨てないでくださいねぇ~。
アーネストもハヴアドリームも検討されていたのですね。私もアーネストがあそこまでやるとは正直思っていませんでした。反面ハヴアドリームでこけたのは痛かったですね。走る気がなかったのだと思います。
これからアポロン・ジャングルパサーに頑張ってもらいましょう!
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