さこういっぱく

「左後一白」は名馬の証です!

愛馬物語33

2012-01-21 | 愛馬物語
続き:愛馬4頭(パスワード/1勝、イーグル/1勝、ナデシコ/1勝、ラスカル/未出走)


 2008年後半戦が幕を開ける。前半戦にてイーグル・ナデシコがそれぞれ勝利を挙げ、後半戦も当然のごとく期待した。目指すはイーグル2勝目、ナデシコは暮れの大一番、阪神JF出走である。仮に、ナデシコが出走したら、愛馬では初のG1(Jpn1)出走という事になる。小倉2歳S4着の実績があるナデシコであるから、当然この時点では出走できてもなんら不思議ではないと考えていた。

 後半戦回顧に行く前に、この年の戦力補強について触れておこう。世代1頭出資が数年続いた影響か、稼動馬が少なく感じていた。事実この時は稼動3頭(ラスカルは入厩前)しかおらず、放牧や引退が重なるとすぐに稼動0となってしまう危険性があった。幸い稼動3頭共にタフに走ってくれたおかげで寂しい思いはせずにすんでいるのだが、将来的には戦力補強が急務であると考えていた。来年デビューの1歳馬に興味を注ぐ日が続く。この年は個人的に魅力のある馬が多かったように記憶している。比較的安価で良さそうな馬が多かった。当然のことながら1500万募集以下の馬からドラフトに入る。検討に検討を重ね、指名したドラフト1位は父クロフネ 母マイドリームビギン(父メジロマックイーン)の牝馬であった。後のハヴアドリームである。指名の理由として大きかったのが、毛色。以前より黒い芦毛を探していたのだが、価格が高いなどの理由で出資を諦めてきた経緯があった。しかし、今回は800万円と安価であり、当然予算の範囲内である。また、予定厩舎も栗東吉田厩舎であったことも大きな理由だ。ただ、牝馬とはいえ、クロフネ産駒。800万は安すぎるのではないか?何か欠陥があるのではないかと不安になった事も確かだが、不安には目を瞑り指名。残りは1枠or2枠。ドラフト2位はどの仔にするかさらに検討を続ける事になるが、指名は次年度とする。

 なかなか上昇できないパスワード。年齢も考えなくてはいけない時期に突入している。安定してた成績を残す事が、1日でも長い競走馬生活に繋がる。ダート短距離だけにこだわらず、中・長距離、芝などにも挑戦してもらいたいと願っていたのだが、結局ダート短距離を引き続き使われる事になる。秋になっても上昇の気配がなく惨敗を続けるパスワード。休養明け初戦の夙川特別はなんと殿負けを喫してしまう。まさかの殿負けである。「こんな馬ではない!」といい続ける事すら負け犬の遠吠えのように思えてならなかった。そんな泥沼の中で、突然光が差した。秋3戦目に陣営はどういうことなのか、なぜ今まで選択肢になかったのか不思議であった府中での出走を決断した。しかも鞍上には幸騎手。久しぶりの上位騎手である。そのレースでパスワードは6番人気に支持される。特別レースとはいえ、この秋15着、8着の馬にこの人気。正直人気しすぎなんじゃないの?と思ったくらいだ。しかし、レースではこちらがビックリすくらいの変わり身を見せるのである。このところ強かった時と比べて明らかに前につける脚がなくなっていたのだが、この時はどういうわけかすんなり先行できた。府中の長い直線も坂道も苦にする事はなく、ゴールに向かって疾走するパスワード。レース展開が前残りになったことも当然見方したのであろうが、気づけばあわや2着と思わせる3着と大健闘。驚いたと同時に、当たり前だという気持ちが入り乱れた。環境を変えたことがパスワードにはプラスになったのではないだろうか。しかし、残念な事に輝きは一瞬だけだった。この年、数戦するが輝きは戻る事はなかった。

 とりあえず未勝利戦を勝ち上がったイーグルは余裕ができた影響か、いろいろな条件を試される事になったが、芝・ダート・短距離・中距離といずれも無難にこなした。陣営もなかなかイーグルの適正を見出せずにいた。秋初戦は福島D1150m。またしても私の理想とは違う短距離を使ってきた。正直、もう短距離はいいと思っていたのだが、イーグルは後方からレースを進めると最速の上がりを繰り出し、2着。こんな条件でも結果を出すイーグルに脱帽するしかなかった。続く秋2戦目も同じ舞台。今回はレースを前で進めるも6着に惨敗。しかし、2着の時からタイムをコンマ5秒縮めていることの注目した。タイムが速く、負けはしたのだが悲観する内容ではなかった。彼自身、進化を続けているのだ。その後放牧へ。

 この秋1番の注目といえば、ナデシコがどこまで突き進むのかである。小倉2歳Sで4着と健闘後、陣営は目標を阪神JFに定める。そのためには1勝のままで出走のは困難である。2勝目を挙げに行くか、権利を取るか。そして次走はファンタジーSに決定する。出走馬の中には超良血ワイドサファイアがいるものの、他のライバルたちはそれほど恐れるものでもない。実績から考えても勝ち負けと当然考えた。鞍上は引き続き小牧。この1戦で結果を出せば、目標は達成するのである。力が入らないわけがない。しかし、競馬の厳しさをまたしても味わう事となる。後方から脚を溜めるかと思いきや、スタートが良かったせいか、思っていたより前でレースを進めた。そしてこれと言って見所のないままレースは終了。終わってみれば思いもしなかった9着惨敗。小倉で負かした相手にも先着される結果となり、私の夢は泡と消えた。しかし、陣営は阪神JFに出走させるべく、自己条件(白菊賞芝1600鞍上藤岡康)に出走を表明。ここに勝てば、出走の可能性は大きく広がる。牝馬限定戦であること、怖い存在がいない事で初距離となるが当然勝ち負けになるであろうと考えていた。後方からレースを進め、末脚を伸ばすが3着に敗れる。勝ち馬はレディルージュ。小倉の借りを返された形となる。その後阪神JFには登録はしたが、抽選に漏れOUT。初G1の夢は翌年以降へ持越しが決定した。残念ながら暮れの大一番には出走できなかったが、最後にもう1走することになった。阪神2歳500万下芝1400mに橋本騎手で出走。後方からレースを進め、本来の鬼脚を披露。上がり最速の35.2を繰り出すものの、前には届かず4着。惜しいレースが続くも勝てずにこの年を終了することになった。

 結果的に1勝も挙げる事が出来なかった2008年後半。しかし一口人生初となるG1出走への夢を見させてもらった事は大きな喜びであった。残念ながらその夢は叶うことがなかったが、期待と落胆が入り混じった中身の濃い半年間だったと感じる。上手くいったり、いかなかったり。これが一口の楽しみである。ということを感じさせてくれた。2009年はナデシコで牝馬クラシック路線を進みたい。イーグルは1000万下へ駆け上がり、さらに上へ。パスワードは輝きを取り戻し、ラスカルはデビュー。そして期待のドラ1、ハヴアドリームでナデシコの叶えられなかった夢をリベンジしたい!そして2008年が静かに幕を下ろした。

続く:愛馬4頭(パスワード/1勝、イーグル/1勝、ナデシコ/1勝、ラスカル/未出走、ハブアドリーム/未出走)

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2 コメント

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イーグル・ナデシコ (シルクの竜巻)
2012-01-24 12:47:21
と出てきて、次はそろそろアーネストですね。これからイーグルはどんどん強くなっていく過程だったのでしょうか。ハヴアドリーム、どんな記事になるのか分かりませんが、シルクの牝馬はなかなか難しいです。うちもクロフネ産駒、クールトップレディがいました。どこも悪いところは無かったのですが・・・
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シルクの竜巻さんへ (マネーチャイルド)
2012-01-26 18:28:46
なんやかんやで、結構進んできました。とはいっても、前回書いたのが昨年の8月ですから、いつもながらスローな展開でございます(笑)イーグルは一歩一歩着実に力をつけていった馬です。最終的に準OPまで上り詰めたのですから、頭の下がる馬でしたね。ハヴアドリームは・・・ですね。シルク牝馬は本当に難しいですよ。うちもナデシコ以降、牝馬で勝利した馬はいません。現在所属牝馬もナデシコ1頭ですしね。
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