徒然なる日記

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リクルート事件・江副浩正の真実

2010年02月11日 | 
堀江氏の本と同じ系統だが、検察の実態をうかがわせる内容。



机をバンバン叩かれたり、壁に鼻がつくぐらいの距離で立たされたり。
他の人たちもいろんな本で同じようなことを語っていることから考えると、
実際そういうことがあるのでしょう。
上層部の会議で決められたストーリー通りの調書を取っていく現場の検事たち。


実は私も、随分前に書きましたが、霞が関の某役所で供述調書を取られたことがありまして。
あれ、ほんとに、最初に自分の名前が出て、それ以降は、「以下、供述人」と省略され、ほんと切ないです。
しかも、本当にこの本にあるように、調書にサインしないと、全く先に進まないんですよ。

僕は、会社の業務関連での取り調べだったんですが。
ひどかった。
真夏に窓もエアコンもない個室に閉じ込められて、昼食以外はずっと尋問。
しかも、「この資料があるってことは、会社トップの指示なんでしょう?」と聞かれて、
何度も「いやいや、うちの組織は、現場に権限移譲されていて、僕が参考までに作ったものをもとに、それをトレースするか、独自のものを作るかは自由なんですよ!」
と説明。
それと同じ問答を何度も繰り返す。
どうやら、経営トップの指示とすることによって、組織ぐるみの動きとし、問題を大きくしたいという意図がみえみえだった。

あれこそ、本当の修羅場だったな。
結構追い込まれて、恫喝されて。
事実と違うのに、もうそれでいいやと思って傾きかけて、
「今のは白紙にしてください!もう一度説明しなおします!」
と自分を戒めて立て直したりしたもんなぁ。

で、役人が結論を誘導しようとするので、かなり反発して長期化(半年を超えたと思う)したので、現場の人たちは、かなり上から詰められて大変だったようです。

そして、最終的には、業務停止などにはならずに、軽めの処分で終わりましたが。
最後の調書をまとめ上げた時には、妙な一体感があって、結構親近感が湧いたから不思議。
そんなこともあって、人ごととは思えず読んでしまいました。


ちなみに、僕の事例については、未だに処分されるほどのことではないと思っています。
だから結構必死で戦ったんだけどね。

この本にも「悪魔の証明」とありましたが、一度でも「お前の会社は黒の疑いがある!」と言われると、
それを全くの白だと主張するのが難しいものです。
(そういえば、僕は幽霊なんていないと主張して嫁とモメましたが(笑)、それも幽霊はいると言う方が論争としては楽だもんなぁ。)

あぁ、色々思いだしちゃった。
今となっては、もうほとぼりも冷めているし、と思って書いちゃった。
当時は、あまり詳しく言えなかったもんで。


だから、小沢問題も同様で、「ちゃんと国民に説明しろ!」と言われても、不起訴になった経緯は分かってんだから、それ以上言いようがない、とも思う。
まあ、「お騒がせして、申し訳ない」ぐらいの話でしょうな。


とまあ、ここ最近よく話題に上がる検察問題を考えるには、よい一冊かと。

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