徒然なる日記

映画、音楽、本からテレビやCMを含めた広告全般の話まで。好き勝手に綴っていきまーす。

管仲

2009年12月15日 | 
今週から休みに入ったが、異様に睡眠時間が長くなった。
やっぱり、人は仕事がないとピリッとした生活にならないのね。
堕落したくないので、毎日ジムに行って体を絞っている。
不摂生が祟りそうなのでね。

さて。
読みました。

「管仲」




管鮑(かんぽう)の交わり という言葉を生んだ、管仲と鮑叔の関係を軸に展開する。

斉の君主・襄公は、非常に暴虐な人であった。
跡継ぎになりそうな公子2人に、管仲と鮑叔がそれぞれ仕えることになる。
そして、襄公が死んだ時に、2人は後継を競い、弓矢を交えることになってしまうが。。。

これは、読めば読むほど管仲の凄さもわかるが、鮑叔の器の大きさにも感心する。
孔子が、管仲よりも、それを推した鮑叔の方がすごいというようなことを言ったが、本当にそのとおりだ。

それにしても、宮城谷さんの作品は、本当に示唆に富んでいる。

「直観は、理や知識を超えたところで、人生の指標として樹(た)つことがある。
 道を誤るということのひとつは、自分の直感を疑うことだ。
 邪心を持たずに生きていれば、天の声は聞こえるものであり、
 聞こえたと信じたならば、努力の方向をその声に従って改めればよい。」

「徳を人に分け与えることを聖といい、
 財を人に分け与えることを賢という。」

温の商人 梁庚(りょうこう)が管仲と娘が結婚をする際の言葉
「結婚するまでは、相手を見ていればよい。
 が、結婚すると相手は消える。何かがあるはずだと思ってはならない。
 結婚には、何もない。婚儀とは、お互いを打ち消す儀式である。
 そこで無にならないと、有は生じない。」

「人は生まれたときに、何ももっていなかった。結婚は人をそのときに還すのだ。
 だから、多くのものを持って結婚すると人は大成しない」

などなど。
あとは、やはり人をどう見極めるかということについては、本当に参考になる。
まだまだ作品があるので、読み進めないと。