リッツカールトンの元支配人が書いた本を読みました。
これは別にライターが書いた本ではないので、非常に読みやすい。
ぜひとも会社の後輩には勧めたい一冊です。
「リッツ・カールトンで学んだ仕事でいちばん大事なこと 」
リッツカールトンは大阪梅田に位置する高級ホテルです。
数年前に一度泊まったことがありますが、とても居心地の良いホテルです。
ただし、1泊5万円ぐらいしますが。
この本は、サービスとは何か?心くばりとは?
サービス業に携わる人であれば、必ず参考になると思います。
具体的なテクニックを書いているわけではなく、アティテュードが正されます。
このホテルは、顧客との接点を増やすため、館内に自動ドアはなく、すべてベルボーイがドアを開けます。また案内板もありません。そうすることで、ドアを開ける時に顧客に声をかけ、案内板がないため自然とホテルマンが案内する。そんな中で色々な会話をしていく仕掛けになっているのです。
そして、何を目的に大阪に来たのか、好きな食べ物は何か、家族構成はどうかなど、パーソナルデータを掴み、そのデータは保存されていきます。そうすることで、次に泊まりにきたときに、「前回はゴルフでしたね。スコアはいかがでしたか?」というような親近感のある対応が可能になっています。
またホテルマンは全員20万円までの決裁権を与えられています。
例えばレストランで顧客の洋服に何かこぼした場合、謝罪はもちろんのこと、即座にクリーニング代を保証する旨を伝え、その上、宿泊費を割引くというようなことが新人のホテルマンでも決裁できるのです。
顧客からすれば、上司を呼びに行って謝られるより、即座に対応してくれた方がよほど嬉しいものです。
こうしたサービスで、リッツカールトンは他のホテルがサービス料10%のところを13%取れています。売上が130億円ですから、3.9億円はサービスのきめ細かさによる純利益、ということになります。
恐るべし!
それ以外にも、クレームのことを「オポチュニティ(機会)」と呼ぶなど、問題点をサービス向上のために前向きに改善しようとする姿勢などが非常に勉強になりました。
こういうのを読むと、また泊まりたくなりますねー。
高いですけど。