第四部 Generalist in 古都編

Generalist大学教員.湘南、城東、マヒドン、出雲、Harvard、Michiganを経て現在古都で奮闘中

春の岡山県研修医の合同研修会に行ってきます 

2019-12-02 16:11:24 | 総合診療

皆様こんにちわ。

今日は岡山県から依頼があって、新研修医の合同研修会にお呼ばれしたので、(春の桜の季節にて、なんと!素晴らしいと思って一つ返事で快諾)でしたが抄録作成依頼。。。があり直ぐに作成したのでせっかくなのでこちらにものせておきます。

今回は自らの体験を振り返りながら、自分がもう一度研修医をやり直すのであれば、これだけは注意するという10個の最重要点に言及する。誰しもが通るが、誰も通りたくない”研修医のピットフォール”を意識しよう。

 

初期研修医がやってしまいがちな10の失敗例

(1) 自分が教えてもらえないのは上級医が悪いと考える
(2) 自分一人でできることと、できないことの判断を見誤る
(3) 病棟からのコールがきても足を運ばない
(4) プレゼンテーションで要点を伝えることができない
(5) 仕事の緊急度と重要度を考慮できない
(6) 院内で、大声で会話する(笑う)
(7) 自分の研修先には尊敬するロールモデルがいないと考える
(8) 細切れ時間を有効に使わずに勉強の機会を失う
(9) 自分が将来進む診療科以外は興味を持たない
(10) 思い描いていた自分の姿と現実のギャップに悩む

 

研修医は、社会人として悩み、またプロフェッショナル職として二重に悩む機会が多い。これは学生として過ごしてきた生活の中では遭遇したことのない悩みの種類であることも多い。前述の筆者自らも経験した10の失敗談は、学生から研修医へ移行する際に最も遭遇しやすい内容であると考える。しかし、残念ながら昨今の医学部の講義や実習の中で体得できるものでは決してない。研修医になった皆さんは学生の時には知識(テストの点数)で評価されることが殆どであったはず、しかしこれからは知識とは全く違う評価尺度で医師としての人生を勝負して切り開いていかなければならないのである。 

Key messageを一つあげる。それは「知識、技術、態度」の中で圧倒的に重要なことは「態度」である。知識はスマホで調べればすぐに手に入れることができる。また周囲の医療スタッフも研修医の技術には実は誰も期待しない(採血がうまい、ルートがうまいに越したことはないが)。数多くの研修医を見てきて確信しているが、態度さえ良ければ自然と自分から知識も技術も習得可能なのである。特に、指導医と良好な関係を短時間で構築して教えられ上手になることは生命線である。合言葉は【なべおたま】。「な」は「なるほど」、「べ」は「勉強になります」、「お」は「おっしゃる通りです」、「た」は「確かに」、「ま」は「またご指導お願いします」。そう、最も研修医にとって大事なものは態度であり、学習可能なスキルなのである。

 

*なべおたまは林先生の「ステップビヨンドレジデント」から引用しております。

 

さて最近は新しいこともはじめました。

病院総合診療医のカリキュラム作成のドドドドという仕事

医療と質 安全学会のやりたい仕事→今度丁寧に記載しようと思います。