みなさまこんにちわ。現在雲南市立病院で当直中です。
ここは、家庭医と病院総合医のマインドとスキルを学ぶにはとても良い施設で僕は月曜日(結構祝日が多くて・・)と火曜日に初診と再診外来をしに医学部長にお願いしてこさせてもらっています。マインドを同じくする仲間がいるのが楽しいのです。
さて、メンティーのかおりさんから、随時学んだ報告がくるのでそれをせっかくなのでここにUPして記録しておきます。とっても良い学びになっているようでなぜか自分も嬉しいです。
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皆さんこんにちは。オレゴンで地域医療・家庭医療研修中の島根大学5年河野香織です。前回はオレゴンについて紹介しましたが、オレゴン州ポートランドの魅力が少しでも伝わっていれば嬉しいです。10月末の最高気温は15℃前後、最低気温は5℃前後と結構寒いので、訪れる際はしっかり防寒着を羽織っていらしてください。 さて、今回からDay2、outpatient clinicについてレポートします。
(お世話になったFamily medicineの先生と)
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【Day2:Outpatient clinic】 OHSUは Marquam Hill (通称 Pill Hill)と呼ばれる丘の上にあるのですが、Day2に訪れたのはその丘の麓にあるThe Center for Health & Healing(今後はCHHと表記します)という外来を中心に行っている建物でした。
(The Center for Health & Healingの建物)
9階にあるFamily medicine clinic は 4つのチームで構成されており、それぞれWillamette, Atlantic, Pacific, Columbiaというチーム名がついています。各チームにはMD(医師)、MA(Medical assistant)、NS(看護師)などがいて、密に連携を取っています。医師が診察している間にMAが次の患者の予診、バイタルを取り、次の患者についてMAと医師が情報共有をし、医師が診察する・・といった感じで、円滑な診療を行っています。診察時間は、初診では40分以内、再診では15〜20分程度で、一日に診察する患者数はMD1人あたり20人程度とのことです。
印象的だったのは、診察室で医師も患者も、とにかく話していたこと。疾患に関する事だけでなく、家庭のこと、仕事のこと、最近の面白かった出来事など、話題は多岐に渡ります。他の診療科でも患者とざっくばらんに会話する場面は見られるとは思いますが、患者との信頼関係を築くことはもちろん、ただ単に会話するのではなく、治療のアプローチポイントを探るような医師の態度も勉強になりました。さらに心に残っているのは、ある神経疾患のためにスムーズに話せず、言葉を一つ一つ紡ぐようにゆっくりと話す患者の診察に、医師だけでなくNS、medical resourcesを提供する人(日本で言うところのMSWのような存在。アメリカでの正式な名称が分かりませんでした、すみません)も参加し、みんなでその患者の困り事をしっかり聞いていたことでした。
Family medicine のフロアにはPreceptor workroomという部屋があり、behavioral scientistやpharmacist, psychologist, MSWなどがいます。Family medicineのメンバーがその部屋に自由に出入りしては彼らと相談して治療方針を決定したり、患者への説明などをお願いしたりしています。日本の診療現場でもこうした場面は見られるのかもしれませんが、様々な職種の人達が1つの部屋にいて、MDなどがすぐに相談できるような環境に出会ったことがなかったので、私にとってはとても新鮮でした。
Day2で学んだことは他にも沢山あるのですが、とりあえずDay2はこの辺りで終わります。2週間の実習の後に更新する機会が頂ければ、そのときに触れさせて頂きたいと思います。
(お世話になった小児科医の先生と)