見出し画像

青空ーすべてはバランス

炎症ー抗生物質と常在細菌叢

2023年6月8日(木)晴れていたのが午後から曇ってきました。夜から明日午前中まで雨のようです。

慢性炎症につながるきっかけとして、抗生物質と常在細菌叢ちょうないさいきんそう について見てみた。

抗生物質によるリスク
JAMA Pediatrics誌電子版に2018年4月2日に掲載された報告がある。
米軍関係者と家族の医療記録の膨大なデータベースをもとに、生後6か月以内に抗生物質投与を受けた赤ちゃんのアレルギー性疾患発症率を調べた。
すると、投与を受けなかった子供よりも4割程度発症率が高かったという。

体に悪い菌が入り、高い熱が出たりすると心配です。抗生物質を用いて体内細菌をやっつけますが、善玉菌も一緒に殺してしまいます。
赤ちゃんはほぼ無菌の状態で誕生し、そこから体に必要な細菌を獲得していきますが、およそ生後6か月以内の新生児には特に体にさまざまな影響が出る可能性がある。
イスラエルのチームも1万2千人の赤ちゃんを対象にした調査を行っている。
全体の9.3%にあたる1151人の新生児が、何らかの治療のために生後14日以内に抗生物質を投与されていた。
ここから、6年間の成長記録を追った研究チームは、抗生物質を幼い頃投与された赤ちゃんのうち、男児だけが2歳から6歳までの間に有意に低い身長とBMI(体格指数)を示した。ところが、女児にはこの傾向は見られなかったという。
このような調査は、ドイツでも行われていて、同じような結果が明らかになっている。
考えられているのは、抗生物質が腸内細菌叢へ影響を及ぼしているという。

常在菌叢とは?
常に体内の決まった部位に集団で存在している微生物で、常在菌叢にいる細菌の数は、人の体を構成するすべての細胞の数の10倍もいるそうだ。人体には数時間から数週間しかとどまらず、持続的に定着はしない微生物もいる。
組織の違いによって細菌の種類が違うし、種類の多さもまちまち。腸内にはもちろん最も多くの細菌がいるが、皮膚の表面にもいろんな細菌が住み着いている。
長い長い人間と細菌の歴史の中で共存しているから、このバランスがくずれると炎症・病気につながる。
常在菌叢は腸の粘液や皮膚の上皮細胞の表層にだけ住み着いていて、バランスを保っている。有害な新しい細菌が入ってこようとすると組織のバリア機能とともに排除する。

ところが、抗生物質により腸内細菌が善悪根こそぎ殺されたり、皮膚のバリア機能が壊れたりすると、常在菌叢は共存のバランスを崩し、新しい悪い細菌類が容易に体の中に侵入してくるようになり免疫が反応する。炎症が広がり長期化する可能性がある。




  青空ーすべてはバランス - にほんブログ村

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「生活・文化ー健康・体ー炎症」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事