夏の初めから秋まで咲いているユニークな花は「トウワタ(唐綿)」。
花の部分だけをよく見ると、5つに裂けた花弁は反り返っていて真っ赤、中の副花冠(花冠や雄しべの一部が変形してできたもの)は黄色くなっている。
まるで赤いスカートをはいているダンサーか、江戸時代の火消しが持っている纏(まとい)をド派手にしたような感じかな。
和名の唐綿の「唐」は中国のことではなく、単に外来のものと言った意味で、種子に白い綿のような毛があることから名づけられたらしいのだけど、まだ実にはお目にかかったことがない。
この綿毛がタンポポのように風で飛んで増えるようで、全世界では野生化しているところが多いらしい。
ただ、寒さに弱いため、日本では越冬は難しいとか。
別名は「アスクレピアス」。
このおしゃれな名前はギリシャ神話に登場する医神Aesculapius(アスクレピオス、アスクラピウス)にちなんで付けられている。
種が止血薬として用いられていたから、医神の名前が付けられているらしいが、お決まりのように、表裏一体で有毒植物にもなっている。
口に入れるとけいれんや不整脈を起こすという毒が全草に含まれているらしい。
まさか、食べる人はいないと思うけど・・・
「毒にも薬にもなる」ということなのでしょうね。
学名:Asclepias curassavica
英名:Milkweed, Bloodflower, Tropical milkweed, Scarlet milkweed, Mexican butterfly weed
別名:アスクレピアス
科名・属名:キョウチクトウ科 トウワタ属
原産地:熱帯アメリカ
黄色一色だけの花も咲いていた。