TOKIDOKI 日記

日々のなかで、「へぇ~」「ふぅ~ん」と思った、
私につながるステキなコトやモノ、そしてヒトたちの記録です。

スミレ観察会 in 箱根

2013-05-12 | 写真日記

GWの29日、「箱根地域自然に親しむ運動」のイベントのひとつ、
「スミレを探して春の仙石原を歩く」に参加してみた。

道路の渋滞を考えると気が重い連休中の移動、混まないうちにと6時に東名に乗る。
スイスイと走って1時間で箱根到着。集合時刻まで2時間以上あるので
とりあえず箱根スカイラインへ向かう。

途中、富士山がおはようと顔を出すところにおしるこ屋さんが、、。

 

  

足元にはタチツボスミレとスミレちゃんも咲いて♪

 

クルマをスタートさせて 
走り出すと あらら、法面ではすみれが賑やかに群れ、

 

ヤマルリソウが青い宝石を散りばめたようにひろがっている
朝のせいか交通量も少ないので、何度かクルマを停めては降りてを繰り返しながら進む。

 

  

ここのオトメスミレは終わりが近い。車道の端ではミヤマハコベが白い花びらが朝陽にキラキラ
小さな花だけど、切れ込みの深いハート型の花びらがかわいい。

 

 

長尾峠から箱根スカイラインの料金所を通過して一つ目のパーキングに駐車。
ここから箱根外輪山のハイキングコースを富士見ヶ丘公園まで歩くことにする。
マメザクラがトンネルのようになった遊歩道を登っていくと、

  

数は少ないもののシコクスミレや地味なハルトラノオ、

 

  

樹林の根元にコチャルメソウが点々と咲く。風変わりな花でおもしろい。

 

オトメスミレはそこそこ咲いているのが見られた。
反対方向からやって来た二人連れハイカーが、この先で富士山の絶景が見られますよと
言うのでわくわくしながら歩いていくと、

 

ほんとうだ!小広い草地は秀麗なる富士の展望台。ここが富士見ヶ丘展望公園らしい。
遊歩道の先を見ると、ここから道は急下りになって湖尻、三国山へと続いている。
登り返してもどる時間はなさそうなので、ここで引き返すことにした。

これまで何度もツーリングで走っていた箱根だけど、こんなふうに道路と並行するように
ハイキングコースがつづいているのは気づかなかった。外輪山の細い尾根道を歩いて
いると、エンジン音が多少耳障りではあるけれど、すぐ隣が車道であることを忘れて
しまうくらいでもある。 さて、そろそろ集合時間だ、ビジターセンターに向かおう。

 

                             

 

集合時刻15分前に到着 
ビジターセンター駐車場は満車に近い。それもそのはず、この日の参加者は60人。
6~7人のグループに分かれて行動。グループごとに2名のボランティアガイドが同行。

 いただいた資料には、
コースで見られる花の図鑑、スミレの見分け方や箱根国立公園について書かれている。

 

9:45 グループの間隔をとってVCを出発、

ビジターセンター前には芝生の園地が 
広がり、ツツジなどの樹木が植栽されている。シロヤシオは花が咲き、ヤマツツジはまだつぼみ。

ところどころ立ち止まっては植物の説明を聞きながら進む。

葉の真ん中に花が咲くハナイカダ。花が筏に乗ってるような、そのまんまネーミング。
ミズキ科ハナイカダ属 雌雄別株で画像は雄花。
花柄と葉脈が合着して葉の上に花が乗っかった形になってるそうな。
こうなったのも、何か深いワケがありそうな、、、。

クロモジの匂いを嗅いだり、ムラサキゴケを観察したりしながらどんどん行くも

スミレはツボスミレしかなくて、

 

ようやくマルバスミレが登場。ナガバノスミレサイシンはすでにお婆さん。

 

沢のある道沿いに直径1㎝にも満たない小さなタニギキョウ(谷桔梗)が群生している。
花弁に薄紫色のスジがあるものと白っぽいのがあって、かわいらしい形の花。

遊歩道わきにはモミジイチゴが花を下に、ニガイチゴが上を向いて白い花を咲かせている。
実が生るころにまた来てみたいと思うほどたくさんあった。

スギ、ヒノキの薄暗い植林帯を過ぎると明るい草地になって

  

スミレが顔を出し、上を見るとミツバアケビが花を咲かせていた。
ミツバアケビも雌雄同株で、大きな花が雌花、数ある小さいのが雄花。

 

  

下にヤマエンゴサク、上にクロモジの雄花、首を上下させつつ歩く。
団体行動なので写真も素早く撮らねばならず、ひとりのときのようにじっくり花に向き合う暇はない。

やがて、仙石原がかつて牧場だった跡地「耕牧舎跡」に着いて、ここで昼食。
明治維新後から昭和初期にかけて、渋沢栄一らが730haにおよぶ牧場をつくり、羊毛の生産の
羊牧場として開業したが失敗。その後、栄一の従弟にあたる須永伝蔵が酪農に方向転換するも
伝蔵の死後、跡を継ぐ者がいなかったことから耕牧舎は廃止に至ったそうだ。

昼食を終え、シコクスミレが咲く場所へ案内していただいたが、時すでに遅し、スミレの葉のみ。
朝にシコクスミレを見た場所が1050mだったことから、それより低い地点は咲き終わっている
と考えられる。同時にオトメスミレも見ることはなかった。

昼休憩30分のち歩きだすと、

箱根の山々が見渡せるビューポイントに到着。
向かって右に神山(1438m)、その左横にポコンと突き出た冠ヶ岳(1412m)
そして大涌谷、手前に台ヶ岳(1044m)、その下にすすきの草原が広がる。

 

さらに進んで、陽当たりのいい草地にはサクラスミレがお待ちかね。。
すみれの女王なる呼び名にふさわしく、花は立派で大きい。

 

     

パステルピンクのサクラスミレとニオイタチツボスミレ。

 

 

ゴルフ場に沿った 
樹林の散策路から、早川を横切る。

 

  

橋のそばにアケビの花が咲いてた。スモーキーピンクの上品で落ち着いた色調。
大きいのが雌花で、小さいのが雄花、どっちの花もキュートなつくりで色もきれい。
ふぅ~んと眺めていたらグループの皆は行ってしまい、あわてて追いかける。

冬でも水温が高くあたたかい温湯(ぬくゆ)という小さな池を通り過ぎてしばらくすると
コースも終点に近づき、湿生花園で解散となった。
約8㎞のコースを、花や樹木など観察しながら5時間弱かけて歩いた。
観察できたスミレは、ツボ、マルバ、ナガバノスミレサイシン、タチツボ、ニオイタチツボ、
サクラ、スミレ(マンジュリカ)、フモトの8種類。
コースは標高差120mながらも変化に富み、さまざまな植物が見られた。
秋の花が咲くころもよさそうなので、また歩いてみたい。

 

せっかくなので箱根湿生花園も寄ってみる。

  

ヤマシャクヤクがちょうど見頃で、シコクカッコウソウはじめ、めずらしい花や高山の花など何でもあり。
ぶらっと立ち寄って花と過ごすのにいいところ。 花づくしの一日となった箱根なり。。