TOKIDOKI 日記

日々のなかで、「へぇ~」「ふぅ~ん」と思った、
私につながるステキなコトやモノ、そしてヒトたちの記録です。

オータムカラーに色づく森へ/北八ヶ岳

2011-10-30 | 写真日記

森と池のワンダーランド、北八ヶ岳はオールシーズン歩く楽しさが味わえる。
シラビソ、コメツガ、カラマツといった針葉樹と、その根元にひろがる苔がつくる森は
北ヤツ独特の雰囲があり、その奥にひっそりと点在するいくつかの小さな池をめぐる
森と池をつないで歩く静かなトレイルが魅力的だ。

さて、10月半ばの北ヤツ秋の森はカラフルに色づいてきれいなことだろう。
稲子湯からみどり池のトレイルを歩いてみた。

 

中央道須玉ICを降りてR411で八ヶ岳の裾野を周り、松原湖入り口を左折、稲子湯を目指す。
R411の左には、八ヶ岳が秋空に美しいスカイラインを描いている。

 

  

稲子湯への林道を上がっていくと、周囲の木々が色づいて秋真っ盛り
稲子湯の先にあるゲートまで進んで駐車。 私のすぐあとにやって来た山女子3人、山小屋デビュー
をしらびそ小屋で迎えるといってとても楽しそう。

駐車スペースのあるゲート周辺は 
カエデやカバが華やかな色づきを見せ、

 

山肌はやわらかな秋の陽射しに彩りも明るく輝く。

 

ゲートをすり抜け 
林道から道標に導かれてカラマツ林に入る。

 

先日の台風によりルートが一部 
変更され、迂回路を行くようになっていたけど、通行に支障はない。
小沢に沿ったトレイルを歩きながら、秋の淡い色づきが美しい森をしみじみ眺める。

 

 

  

カラマツの幹に弾むようなオレンジ色を輝かせている蔦の葉、
真っ赤なカエデに散りばめられたトレイル、ポップな色あいが目に楽しい紅葉の森。

 

ゴールデンイエローの葉が、陽光をうけて輝くカラマツの森はほんとうに美しく、

 

  森全体を黄金色に染めるカラマツの
温もりのあるリッチな色あいに気分は高揚、ゴージャスな雰囲気に浸る。
自然がつくる天然の絨毯、フカフカとクッションの効いたトレイルから心地いい感触が伝わってくる。

 

また、森に漂う香りもこの時期は濃厚で、
葉や樹皮、苔など、森のエッセンスをブレンドした香りといったらいいか、何ともいえない癒される
いい香りだ。 
立ち止まっては大きく息を吸いこみ、天然のアロマに酔いしれる。

 

  

くるくると舞い降りる木の葉が、そっと肩に止まり、話しかけてくる、、、こんな木の葉の囁きもうれしい
静けさに包まれて歩く森

グミのような赤い実が、おひとついかがと言ってるような、、、(´∀`*)
ではではと、いくつかつまんで口に放りこむ。ほんのり甘くて、きゅっと酸っぱく、ちょっとほろ苦い。

 

  ミソサザイの幼鳥かな??
木の洞に巣があるようで、その周辺をせせこましく動きながらエサを見つけては食べていた。

 

こんなふうに、森は五感を刺激してくれる。
日常においては遠ざけられた感覚が、森を歩くことで目覚める。とても新鮮!

 

                               

 

 こまどり沢を過ぎると景色は一変、
シラビソやコケによる深緑の森を行く。

 

 北ヤツ特有の針葉樹と苔の森

 

消えかかった文字の「おつかれさま」が 
かろうじて読める道標。みどり池が近い。

 

薪ストーブの煙突から出るけむりが、妙にうれしく懐かしいしらびそ小屋に着いた。
小屋は増築され、新しく二階建ての棟ができていたが、昔からの小屋もそのままある。

 

  

リスが餌をもらいにやってくる窓辺、その下の陽だまりで気持ちよさそうに寝ているワンコ、
16歳というからすでに高齢だ。 いいなぁ~キミは、こんな素敵なところで暮らせて。。

 

 

みどり池正面に聳える天狗岳。6年前に登ったきりだが、こうして眺めているとまた登りたく
なってくる。

 

池の水面に映りこむ逆さ天狗。山のシルエットに 
空の青さがくっきりと濃く、それがまた美しい。

 

 

シラビソの樹林に囲まれたみどり池としらびそ小屋。小屋の横には積み上げられた薪がどっさり。
ダークグリーンの池と、そのほとりにひっそりと佇む小屋は、絵本の一ページを見ているみたいで
ひょっこり白雪姫が水を汲みに池の淵へと出てきそうな気がしてくる。

池の周りでのんびりしたあと、小屋にも寄ってみた。
標高2,097mに建つ小屋は、一年中ストーブの火が絶えることがないそうだ。昼でもほの暗い
室内、梁にはよく磨かれたランプが下がっている。おかみさんがいれてくれた熊笹のお茶を啜り
ながら、冬の様子を伺った。通年営業の小屋なので、雪の積もる頃に来てみたいと思っている。
北ヤツの雪の森は素敵だ。何度か体験してはいるものの、ここはまだ未体験。
きっとメルヘンの白い森がひろがっているのではないかと、想像してしまう。。

 

...    

12時を少し過ぎたあたり、みどり池をあとにUターン。
来た道をもどるのだけど、行きと帰りでは景色が微妙に違い、来るときは気づかなかった
景色に出会える。カラマツに遮られてよく見えないが、向いの山肌の紅葉が素晴らしい。
樹林の間からクローズアップして見ると、白い木に花が咲いたように、暖色系の葉が見事な
ハーモニーを奏でている。うっとりしてしまう光景だ。

 

去りがたい思いに 
駆られる秋の森、美しい色彩に満ちた森だった。

 

                        

 

稲子湯から近い八千穂高原はどうだろう? 

帰りに寄ってみると、シラカバはすでに落葉、美しい秋景色にはちょっと遅かった。

 

 

橋の欄干越しに真下をのぞき込むと、色づいた木々を真上から眺められる。
なかなかないアングルで自分としては気に入っているのだけど、沢に吸い込まれそうで
ちょっと怖い(~_~;) ここもほとんどが落葉してた。

 


那須岳は山肌を赤く染めて、、

2011-10-22 | 写真日記

10月初旬の3連休は、いち早く紅葉狩りに出かけた人たちで紅葉の山は賑わったようだ。
ウェブにアップされた山の紅葉写真、なかでも那須岳の真っ赤に燃える山肌が印象的で、
さっそく行ってみることにした。しかも連休2日後の12日、天気は申し分ない秋晴れとなった。

東名、首都高、東北道と高速を乗り継ぎ、下道を走るのはわずか30分ですむアクセスのよさで、
那須岳登山口到着は3時間ちょうどの8:30。

  

峠に向かう道の真正面に紅葉した山肌秋晴れの空
ところが、喜んで写真など撮っているバアイではなかった。ロープウエイ乗り場付近からクルマが
数珠つなぎとなって渋滞、駐車場整理のおじさんが拡声器を手に声を枯らして「駐車場は満車です!
峠の茶屋駐車場まで行ってUターンして並んでください!」と連呼している。
うわっ、タイヘンだ、これじゃいつになったら駐車できることか、、、(´Д`) 予定では峠の茶屋
駐車して歩きだすつもりでいたが、てんでアマかった。峠の茶屋に向かう道も渋滞で動かない。
思いきって道路でUターンして、ロープウエイ乗り場の列に並ぶ。かくして2時間後、やっと駐車できた。
平日でもこれほど混雑するとはね、オドロキ。 

 

 10:50発のロープウエイに乗車、2時間遅れで大幅予定変更。ロープウエイの窓から眺める山肌 は、見事な紅葉

 

山頂駅から茶臼岳を目指して登りだすと、赤く燃えるような山肌の朝日岳が前方に見えた。

 

茶臼岳まで50分、山頂へ近づくにつれ風が強くなる。

 

ものすごい風に吹き飛ばされそうになってよろける、恐っ(;゜Д゜)!

 

  

茶臼岳(1,915m)山頂。鳥居をくぐった先に石祠が置かれている。
容赦なく吹きつける強風に身をすくめるも、寒さはそれほどでもないので助かる。
山頂は風を遮る場所もないのでひと休みすることもできず、下山にかかる。お鉢回りをして
峰の茶屋避難小屋から牛ヶ首のルートで姥ヶ平へ行くつもりだったけど、風がさらにすごいと
聞いてルート変更、来た道を引き返して姥ヶ平へ向かう。

 

ロープウエイ山頂駅から左へ、茶臼岳の山腹を巻いて牛ヶ首へ向かう緩やかな斜面に
ひろがる草の彩りがとても綺麗

 

紅葉とはまた違う美しい色彩。

 

風になびく白い穂が優しげ…

 

笹のグリーンをベースに、淡い彩りで秋を演出する斜面。

 

 

さらに進むとドウダンツツジの紅葉が斜面を染める素晴らしい秋景色が展開。

 

  

陽光に鮮やかさを増すドウダンツツジの朱赤の葉がビビッドな輝きを見せる。
風は相変わらず強く、時おり砂まじりの風が顔をたたき、口の中までジャリジャリ、、(´Д`)

 

吹きさらしの牛ヶ首はさらに風が強く 
立っているのがやっとなくらい。ここから眺める姥ヶ平の紅葉が素晴らしい!

 

那須岳紅葉スポットの姥ヶ平、見事な美しさ! 上から眺めるだけで充分満足してしまった。

 

 

 

牛ヶ首から見上げる茶臼岳。峰の茶屋避難小屋へ向かう道が山腹をトラバースしている。
周辺は立ちのぼる噴煙や硫黄のにおいが鼻をつき、3万年前からつづく火山活動がいまも続い
ているのがよくわかる。

 

美しい紅葉を眺めながら下山にかかる。
やがて雪に閉ざされる山が、冬を迎える前に見せる華やかな一瞬、ゴージャスな秋景色だ。

 


秋の白駒池とバラクラ

2011-10-17 | 写真日記

苔むす原生林の奥、標高2,155mにある白駒池が紅葉を迎えた。

 

2,000m以上の高所にある池としては日本最大で、紅葉の時期も早い。
いつもは10月すぐの連休明けに来ていたが、今回は一週間早い連休前の7日に行ってみた。
平日ながらも駐車場は、道路両方向に順番待ちのクルマが並んでいる。
この混みようにも、えっ(;゜Д゜)!と思ったが、半端ない冷え込みにもびっくり。
これまでよりずっと気温が低い。もう暖冬じゃなくなったのかな???

 

白駒池へのアプローチは苔が美しい原生林の森 

 

 

薄暗い森をぬけると、紅葉に縁どられた池が目に飛び込んできて、その美しさに息をのむ。

 

池の淵を彩るドウダンツツジは 
綺麗に紅葉していまがちょうど見頃

 

対岸の桟橋付近は、赤やオレンジに染まったツツジに黄葉したカバが明るく輝いている。

 

 ベンチでひと休みするも寒くて、
鼻の頭がすでに赤くなっているかのん、寒さで赤くなるのは葉っぱだけじゃないね(^。^)

 

白駒荘前のナナカマドやサラサドウダンが、ほどよい赤の配色で秋景色を描いている。

 

 

 

身をすくめる寒さもなんのその、
かのんはとっても楽しそう ゆっくり池のほとりをまわって遊ばせてあげたかったけど、
冷える体も限界となって退散。 駐車場にもどり、速攻クルマの暖房ONにした。今年は寒すぎ~

 

                                   

 

白駒池をあとに、メルヘン街道を蓼科方面へ下り、ビーナスラインでバラクラ・イングリッシュガーデンへ。
バラクラは、5000種類を超える植物コレクションが四季とりどりに見られる本格的な英国庭園で、
季節をテーマにしたイベントもいろいろ開催される。

10月はハロウィン、愉快な 
カボチャたちが出迎えるエントランス。

 

 

  

ガーデンのいたるところハロウィンにデコレーションされ、秋の恵みがどっさり

 

 

秋のガーデンで主役をつとめる花はダリア。紅葉シーズン前の庭を華やかに彩って、、。

 

   

10月に入り、木の葉や草の緑も以前のような鮮やかさが薄れてきたなかで、
ダリアの華やかだけどシックな色彩が秋の庭にとてもよく映える。

 

 

    

「ダリアちゃん、コンニチハ花に話しかけるかのん 。
大人のように意識に偏って生きていない子どもは自然そのものだから、花だってトモダチ

 

カカシを見つめて理解に苦しむ(笑)かのん

 

澄んだ空を見上げれば 
ヤマボウシの実が真っ赤に熟れて美味しそう

 

 

 

   

木陰には秋の花たちがつつましく咲いて、、、こうした小さな花まで含めガーデン全体が
自然に近いかたちでデザインされている。木や草花の配置、花の色など、全体がバランスよく整えられ
植物の美しさを自然のままに引き出す工夫と寛げる空間としての庭づくりが随所に感じられる。
季節によってそれぞれ違う表情を見せる庭、何度も足を運びたくなる場所だ。

 

 6月中旬に訪れたとき
初夏の陽射しが降りそそぐガーデンは、まぶしいほどに若葉が輝いていた。
次回はオールドローズ咲く時期に来てみたい。。

 


100,000km

2011-10-11 | 写真日記

初秋の甘利山(1,731m)、その向こうに3日前初冠雪した富士山がぼんやり見える。

 

初夏にはレンゲツツジを見にくる人たちで賑わう山頂も、いまは人影もなくひっそりとしている。

 

  

笹原に咲く花も、ヤマハハコヤマラッキョウがせいぜいといったところで、


リンドウはないかと探したら、 
笹に隠れて咲いていたのが、それもたった一株だけだった。

 

   

カラマツ林の日陰には猛毒のヤマトリカブトとアキアカネが群れていた。
「悪魔の草」なる呼び名もあるトリカブト、毒草としてあまりにメジャーな花だ。

昼寝でもしていきたいくらいのいい天気だが、中途半端な季節のせいか登山者もいない。
奥甘利山まで歩いて、その先の千頭星山は見送り、駐車場に戻る。
レンゲツツジ咲く6月頃、また来てみよう。

                                    

 

林道を下ってR20へ出る。御坂方面へ右折してしばらく走り、若彦トンネルへ向かう途中で
オドメーターの数字が99999からクルルンと回転して100000になった。

日常のなかのどうってことない一瞬だけど、そんな瞬間に自分だけの意味があるというのも
ちょっとした楽しさだ。 roadster NBとともに走った100,000kmは、数々のたのしい想い出の軌跡。


  

四季を肌で感じながら走るオープンならではの爽快感、
グリーンシャワーのトンネル、潮の香りが鼻をかすめるビーチライン、

 

  

高原のそよ風inひまわり畑、木洩れ日の林道、ワインディングもキビキビ走る~

 

  

海へ、山へ、目的地だけでなくその過程も楽しむという欲張りプランはNBならでは、、、

 

たまにアクシデントもアリで... 
なんど人様の温かい情が身にしみたことよ、、。

 

ひとまず、お疲れさま!
道端のコスモスを摘んでキミに捧ぐ

 

クルマも暮らしにおける道具の一つに過ぎないけど、
私にとってはイチバンの愛すべき道具 コンパクトなボディのジャストフィットするシートに
身を沈め、小さな旅をするのにいいクルマ。

『ある風景をだまってながめる、それだけで欲望をだまらせるに十分な日がくるのだ。
空白が、ただちに充実に置きかえられる。

幸福感がわきおこるとき、たしかにそうだ、存在は実在する。
1/1000秒のあいだ放心するだけで十分なのだ。鎖は断ち切られる。』

グルニエの言葉にしみじみ共感を覚える、秋の夕暮れ。。