TOKIDOKI 日記

日々のなかで、「へぇ~」「ふぅ~ん」と思った、
私につながるステキなコトやモノ、そしてヒトたちの記録です。

チューリップの椅子

2009-08-25 | 写真日記

バス停の前を通りかかったとき、木製の椅子が一脚、ちょこんと置かれているのに目がとまりました。

  

いままでなかったもので、どなたか近所のかたが処分するよりはバス停に置いて
バスを待つあいだ座ってもらおうとここへ運んだのでしょう。

長年使い込まれたものらしく、塗装もすっかり剥げ落ちていますが、
しっかりとした丁寧なつくりで、使用にはまだまだ充分耐える椅子です。

 

                     

それに、素朴ながら作り手の感性が伝わってくるデザインに惹かれます。
背面を支える足から背もたれにかけてゆるやかにカーブしたライン、
さらに、背当て部分のチューリップがなんとも可愛らしく、お持ち帰りしようかと、しばらく椅子を眺めて考えました。
持ち上げてみると、がっしりしたつくりだけにそこそこ重いです。あきらめるかぁ~

 

いまやたくさんのモノがあふれ、椅子ひとつとってみても、工場で大量生産されたデザインも価格もさまざまなものがすぐに手に入ります。けど、このチューリップのような椅子は、ちょっと目にしません。古きよき時代のモノなのでしょうか、いまよりずっとゆっくりした時間の流れのなかで、椅子一脚にしてもモノへのこだわりや愛着をもってつくっていた時代、そんなことをこの椅子を見ながら思いました。