和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

読書の要訳は。

2014-03-26 | 本棚並べ
地方にいるので、
ちょっと、図書館へという
気軽さはありません。
そんな私に、心強い、
呪文のような言葉がありました。

谷沢永一著「本はこうして選ぶ買う」(東洋経済新報社)に

「図書館の機能について思い違いしている人が少なくない。
図書館は、図書館へ行かなければ見ることのできない本を
利用させてもらうためにあるのであって、
書店で簡単に買える本は自腹を切って
自分のものにするべきである。・・・・
渡部昇一は『知的生活の方法』において、本を買うこと、
の効能を簡潔に説いている。
世に読書論は数多く出ているけれども、
その勘どころをこれほど
的確に指し示した例は他にない。

【 読んだことで興味をひいたことは書きとめておくのが
よいと言われるが、それは限られた目的のほかは、
かえって害がある場合が多い。というのは、
ちょっとしたことをカードにとるだけでも
非常な精神的努力と実際のエネルギーが要る。
だいいち、読書が中断される。・・・・・
この危険からのがれる一つのよい方法は、
精読、あるいは通読するような本は買ってしまうことである。
・・・その本は自分の本だから、自分の好きなように印を
つけたり、ちょっとした感想を書きこむことができる。
このようにしてその本に対する征服感も出たりする。
つまりすっかりわが物にした、という気分である。】

読書の要訳は、本を自分のものにすること、これである。
理屈ではピンとこないであろうが、実行してみれば、
そのありがたさがただちにピンとくるであろう。
自分の本には体温が乗り移る。・・・・・
自分で自分用の小図書館をつくることが
どれほど有意義であるか、
ぜひとも実行されるようお勧めする。」(p86~88)


うん。遠い図書館を利用する労力を考えると、
私は、谷沢さんの意見に賛同するものです(笑)。
こころ強いのが、ネット書店、ネット古書店。
本の補給路確保の、ありがたさ。

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2 コメント

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図書館 (のりりん)
2014-03-26 18:15:59
私も地方都市に住んでいますが
徒歩圏内に図書館分室があるので
とても助かっています。
子供が小さい頃は 
バスの移動図書館も利用していました。

本の意見に逆らうようですが(笑)
わたしは なんだか 図書館が自分の書庫のような気がしている厚かましい利用者なのです。

以前 作家さんが
図書館の本を借りるなんて~と
文句を言われていたことがありました。
もし私が作家であったら やはりそう思うのかもしれませんね。
返信する
はい。 (和田浦海岸)
2014-03-26 22:17:28
はい。
私も、徒歩圏内に図書館分室が
あれば、図書館派になっていたでしょう。
そう、なりますよね(笑)。
返信する

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