飲み屋で、
三木卓が、木山捷平に怒鳴られる箇所がありました。
『森の息子か。で、今、何をしている』
『書評の新聞で働いています』
『ふん』
かれはくそおもしろくない、というようにいった。
『そんなことをしているひまがあるなら、田舎へ帰れ。学校の先生になれ』
『えーっ』
ぼくは驚いていった。
『そんなこといわれたって、困ります。だってぼくは、教員の免許をもっていないんです』
『なんでもいい』
木山はいった。
『こんなところをうろうろしていないで、さっさと田舎へ帰れ。ろくでもない』
ぼくはその剣幕におそれをなして、そばを離れた。
うん。
今日になったら、私は「スガンさんのヤギ」のことを思い浮かべたというわけです。
水曜日に、
獅子ヶ谷書林に注文してあった絵本が届いておりました。
1260円+送料300円=1560円なり
注文した絵本は西村書店の「スガンさんのヤギ」。
絵がエリック・バテュ―。そういえば、
なんとなく、茂田井武の絵に似ているなあ、
なんて思いながら、私は見ておりました。
この絵本の訳は、ときありえ。
うん。シンプルな方がよい私は、
本棚をさがして、ホコリをかぶった
岸田衿子・文、中谷千代子・絵の偕成社絵本「スガンさんのやぎ」を
とりだしてきてみました。
岸田衿子の文の最初は、こうなっております。
スガンさんは、やぎが だいすきでした。
いままでに もう 六ぴきも やぎを かいました。
でも、やぎは なわを きって にげてしまうのです。
やまの なかへ にげてしまうのです。
だから、どのやぎも みんな おおかみに たべられてしまいました。
スガンさんは、とても がっかりしました。
『もう やめた。やぎは、うちの にわが きらいなんだ。
もう やぎを かうのは やめた。』
でも、スガンさんは、やっぱり やぎが すきでした。
本棚にしまう前に、しばらくは、
偕成社と、西村書店と、
二つの絵本を見えるところに、
置いとくことにします。
三木卓が、木山捷平に怒鳴られる箇所がありました。
『森の息子か。で、今、何をしている』
『書評の新聞で働いています』
『ふん』
かれはくそおもしろくない、というようにいった。
『そんなことをしているひまがあるなら、田舎へ帰れ。学校の先生になれ』
『えーっ』
ぼくは驚いていった。
『そんなこといわれたって、困ります。だってぼくは、教員の免許をもっていないんです』
『なんでもいい』
木山はいった。
『こんなところをうろうろしていないで、さっさと田舎へ帰れ。ろくでもない』
ぼくはその剣幕におそれをなして、そばを離れた。
うん。
今日になったら、私は「スガンさんのヤギ」のことを思い浮かべたというわけです。
水曜日に、
獅子ヶ谷書林に注文してあった絵本が届いておりました。
1260円+送料300円=1560円なり
注文した絵本は西村書店の「スガンさんのヤギ」。
絵がエリック・バテュ―。そういえば、
なんとなく、茂田井武の絵に似ているなあ、
なんて思いながら、私は見ておりました。
この絵本の訳は、ときありえ。
うん。シンプルな方がよい私は、
本棚をさがして、ホコリをかぶった
岸田衿子・文、中谷千代子・絵の偕成社絵本「スガンさんのやぎ」を
とりだしてきてみました。
岸田衿子の文の最初は、こうなっております。
スガンさんは、やぎが だいすきでした。
いままでに もう 六ぴきも やぎを かいました。
でも、やぎは なわを きって にげてしまうのです。
やまの なかへ にげてしまうのです。
だから、どのやぎも みんな おおかみに たべられてしまいました。
スガンさんは、とても がっかりしました。
『もう やめた。やぎは、うちの にわが きらいなんだ。
もう やぎを かうのは やめた。』
でも、スガンさんは、やっぱり やぎが すきでした。
本棚にしまう前に、しばらくは、
偕成社と、西村書店と、
二つの絵本を見えるところに、
置いとくことにします。