VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

ジャパンホームショー、今年は?

2008年11月13日 | 住宅業界
今年は30周年という日本最大規模の住宅・建築関連の見本市「Japan Home + Building Show」。
世界20ヶ国(地域)からも出展があり、日本の建築市場に各国の建築関連商品やサービスをアピールする場。

米国住宅市場が大きく落ち込む中、海外企業の出展状況はどうかと思ったのだが
日本国内の住宅市場は昨年既に減少していたため、今年の出展社数は約600社と昨年並みを維持していた。

カナダブースでは、メリットキッチンズ社のキッチン(右)も展示。セラミック・ガラスのカウンタートップ。
 

U.S.パビリオンで米国領事館の高畑商務官にご挨拶。
オバマブームの様子を尋ねてみたところ、開票日は領事館内でTV中継を見る会場があり
オバマ勝利に涙する御上司も居たという。ただ新大統領による経済効果については楽観的では無い様子。
「ただ米国政府は30年で1億人口を増やす計画、1年に約300万人ですから経済に与える影響は少なく無いでしょう」と
円高の今「お金があれば米国の不動産を買いたものだ」と二人で話が盛り上がった。
 
シアトルから来日した建築家ロジャー・ウィリアムズ氏の講演「アメリカの新築・リモデル住宅のトレンド ライフスタイルと特徴」を聞いた。
1300年からのHistory of American Housesを、映像でプレゼンテーション。
興味深いお話に、米国人として初の建築家はトーマス・ジェファーソン大統領だったという事と
そのNeoclassical Style様式には、英国様式だけでなくギリシア様式が取り入れられたドーム屋根などがあり
それが、ギリシア=民主主義の象徴として表現されていると言う事だった。(左下)
  
近年は米国でも、狭小化(省エネ志向)がトレンド。小さくてもFine Craft(高品質)なものを追求している傾向と。
また地産材を使った、地域環境や気候に根ざしたデザインも支持されている(右上は軒の広い南西部のデザイン)

一方、国内の出展者では全建連が国産材の構造材による家づくりを紹介。
 
注目の環境関連では、太陽光発電(3.06kW)を99万円で提供するキャンペーンがP.V.ソーラーハウス協会から。
通常は約200万円強かかるし、経産省関連の復活する補助は約21万円と今一歩。99万円はインパクトがある。
  
中は、真空管式の太陽熱温水器。こちらは98000円、放熱が無いのが売り(沸騰しすぎるのは困るかも)。
右は、仏サンゴバン社の光触媒で窓の汚れが雨で落ちるガラス。皮膜を塗るのでなくガラス自体に機能装備、劣化が少ない。

その他、日立のTV「WOOO」と「飛騨の家具館」のコラボ展示や、立体駐輪場、東京電力の展示ではトヨタの「コムス」電気自動車が。
  約70万円~

3日間91,859人の来場数は昨年並み。ただ今後は新築市場の縮小と共に他の見本市との共催や統合が進むと思われる。

夜はドイツ大使館で懇親パーティに参加。ドイツワインとお料理が振舞われた。
 
ロンドルフ公使が乾杯のご挨拶、隣は日独コンサルタントのECOSメームケン社長。
中、ケミレスタウンの研究にあたる森千葉大教授とご一緒させて頂いた(曽祖父は森鴎外)。
  
右は北海道の(株)木の繊維、大友社長と後藤専務。独HOMATHERM社式の木製断熱材を日本で製造販売する。
木の調湿効果で、断熱材周辺で起こる結露を防ぐというもの。この時期、他業種からの建材業への参入。
環境・健康関連商材は国内外企業交えて切磋琢磨の時代である。