10月19日から20日にかけて、南アルプスのアサヨ峰に登ってきました。従来は山梨県側から登山口である北沢峠に入れたのですが、2019年の台風で南アルプススーパー林道が崩壊し、長野県側からしか入れません。伊奈市の戸台パークまで来るまで移動し、そこからバスで北沢峠を目指しました。北沢峠は百名山でもある甲斐駒ヶ岳や仙丈ヶ岳 の登山基地としても知られています。予報では20日は秋晴れが期待できたので、久々に南アルプスの山々を満喫できる今回の企画を楽しみにしていました。
パーティーは7名でうち2名は、登山系のSNSから合流された方でした。オーディオのオフ会でも初対面の方を自宅に招く場合がありますが、山の方がずっとドライな感じです。時代の変化を感じます。長衛小屋組とテント組に分かれ19日夜半の雨を凌いで翌日の登山に備えました。
北沢峠の標高は2000m以上あり、一頑張りで森林限界を超えることができます。やがて南アルプス北部の盟主、北岳が見えてきました。足元のハイマツにアルペンムードを感じつつ、先を急ぎます。
前日の雨が効いているのか、雲海が見事でした。しかもなかなか雲海が消えず、気持ちのいい登山が続きました。お隣の中央アルプスは勿論、御嶽山、北アルプス連峰、さらには遠く白山まで見通せました。
アサヨ峰はそれ自体もいい山ですが、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳等を眺めるための山と言ってもよいでしょう。それだけに今回の好天は大変ありがたかったです。こちらは甲斐駒ヶ岳です。学生時代(1985年)、社会人時代(1994年)に登りました。私の好きな山の一つです。
こちらは南アルプスの女王と呼ばれる仙丈ヶ岳です。甲斐駒ヶ岳に比べて穏やかな山容で、山頂下のカールにはお花畑が広がります。伊那側からの眺めがよく、伊那谷のシンボルでもあります。私は学生時代に1度だけ登ったきりです。
南アルプスの3000m峰が並びます。手前から北岳、間ノ岳、奥には塩見岳も見えます。学生時代は、甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳をピストンで登った後、北岳から塩見岳まで縦走しました。塩見岳の先の三伏峠がえらく遠かったことを、今でも憶えています。学生にしかできない登山でした。
アサヨ峰に到着です。標高は2800m足らずで、甲斐駒と鳳凰三山を結ぶ早川尾根にあります。360℃のパノラマを楽しみました。ここで軽く昼食を取り、引き返しました。
アサヨ峰まで登ると、八ヶ岳の全貌が見えるようになります。先日登った、網笠山、権現岳から、北端の蓼科山までしっかりと見えています。足元は甲府盆地になります。八ヶ方面から南アルプスを眺める機会はそこそこありますが、その逆は滅多にありません。
鳳凰三山です。地蔵岳のオベリスクを確認できます。学生時代、御座石温泉から登って夜叉神峠へ抜けました。本来ならば、鳳凰三山の右後方に富士山が見えるはずだったのですが、それを除いてほぼパーフェクトと言える眺望でした。
アサヨ峰に手前に栗沢山という標高2714mの山があります。宇多田ヒカルが出ていたサントリーの天然水のCMで使われていました。YouTubeの動画を見る限り、甲斐駒が見える高さまでは、ご本人が登っていたようです。皆さん、思い思いに写真を撮って、成り切っていました。
紅葉も見事でした。今年は夏が暑すぎたせいか、紅葉自体も後ろ倒しになっていいます。おかげで、ちょうど良いタイミングとなりました。やはり紅葉には秋晴れの青空がマッチします。
下山後、再びバスで戸台パークに戻り、帰路につきました。途中、南アルプスむらの、クロワッサンで有名なパン屋さんに寄ったのですが、時間帯が遅く売り切れでした。それでも試食品にありつくことができました。代わりにアップルパイを調達しました。今回のメンバーには若き学生さんがいたのですが、大学の後輩であることがわかりました。私が南アルプスに登った時の年齢と同じだったこともあり、二重に懐かしかったです。別れ際にエールを送っておきました。皆さん、ありがとうございました。