珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

PCオーディオ卒業?

2012-05-12 07:44:08 | オーディオ
予想されたことでですが、アナログを聴く時間が増え、デジタルを聴く時間が減っています。ただ手持ちのレコードはそれほどありませんので、しばらくするとデジタルも復活してくるものと思います。ソフトの購入は、当面はLPレコード優先となるので、CD増殖のペースは落ちるでしょうが、買ってもあまり聴いていないCDにスポットを当てるチャンスとも言えます。というわけで久しぶりにデジタルの話題です。

Voyage MPDをiPhoneからコントロールする件は、前から気になっていました。ただ私は電話は通話できれば十分な派ですし、ネットもPCでやりたい派なので、iPhoneをはじめとするスマホ導入は迷っていました。そんな状況で、たまたま秋葉原ヨドバシのアップル売り場で見たのが、iPod touchでした。無線LAN機能つきのiPodです。これは私のニーズにぴったりでしたので、導入することにしました。無線LANの設定後、MPodと呼ばれるクライアントソフト(Voyage MPDに再生の指示を出すアプリ)をインストールして準備完了です。


指で画面をめくるのも実は初めてだったのですが、これは楽ですね。ただ一番の恩恵は、再生時にPCの立ち上げが不要になったことです。利点を挙げてみます。
1)音楽を聴くまでの準備時間
 圧倒的に短くなりました。普段、Voyage MPDが入っているボードコンピュータALIX2C3の電源はオンにしているので、iPod tocuhが立ち上がれば音楽を聴けるようになります。
2)PCのファンの音
 私が使っているSONY VAIOは、発熱が多く頻繁にファンが回ります。特にこの時期から夏にかけてはつらいところです。PCが立ち上がらなければファンの音はしませんね。ファンレスPCも検討不要になりました。
3)ノイズ源
 PCやルーターから発するノイズ対策を一生懸命やっているわけですが、PCがオフであれば発生源が一つ減ります。効果はともかく精神衛生的にはプラスです。

iPod tocuhの導入でいわゆるパソコンの起動が不要となり、この記事のタイトルとしました。実は、もう一つの意味合いも込めています。

現在、メインシステムではアンプのセレクタスイッチを切り替えるだけでアナログ、デジタルを簡単に切り替えられるようになりました。もう、デジタルファイル再生には○○オーディオのような枕詞はつけなくていいと、個人的には感じています。アンプ以下は共通で、単にソースの違いだけですから。昔、CDプレイヤーが登場した時、レコード派からはかなり叩かれたとも聞いていますが、その後普通にオーディオ機器として受け入れられました。光オーディオなんて呼び方はなかったと思います。


ネットオーディオはともかく、PCオーディオはもう単語として成立しちゃってる感があります。過去にPCオーディオへ切り替え、なんて記事を書いていましたが、今はPCオーディオと呼ばれることに若干の抵抗感が出てきています。
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アナログ導入振り返り(1)

2012-05-07 22:38:45 | オーディオ
アナログ導入に区切りがつきましたので、経緯を振り返ってみます。ボリューム多いので2回に分けます。あくまでも個人のケースですので、参考にはならないと思いますが。

機種選定の前に、そもそもアナログを踏み入るかどうかの判断がありました。私が導入を意識するようになったのは1年半ほど前になります。レコード新盤が少ない状況で、敢えてアナログの世界に入る必要があるのかと、当然考えました。レコードを聴くために音楽を聴く状態に陥らないかと。趣味だからと問題なしと割り切っても構わないのですが、時間とお金がかかることは明白です。それでも、この1年半、導入の意思は揺らぎませんでした。大きな理由は3つほど挙げられます。


1)短サイクルでのバージョンアップへの抵抗感
1年半前は既にVienna AcousticsのVB-3BG、OCTAVE V40SE、さらにエソテリックD-07を導入済でした。これらのコンポは単品の価格が以前に使っていたシステム1~2式に相当する、私にとって初の高額機器でした。にも拘わらず、困ったことに、次なるバージョンアップを考え始める自分がいました。総額30万のシステムを15年ほど使ってきて大きな不満がなかったのに、です。これは明らかなオーディオ病です。オーディオライフにおいて最終となるSPやアンプはいずれ購入したいとは思いますが、その時期をずっと後ろ回しにすることをまず決めました。ロードマップの変更です。その中で、ソースを多様化できるアナログ導入であれば、VB-3BGやV40SEを徹底的に使うこともできる・・・これが第一の理由になります。

2)アナログとデジタルの共存
CDが登場して30年、駆逐されるはずだったアナログが何故生き残ったのか、大変興味があります。音の良さが根底にあったことは想像できますが、あくまでも想像です。実際どうなのか、自分で確かめたいという気持があります。一方、デジタルもここにきて巻き返しが急です。デジタルファイル再生という新しい風が吹き、ピュアオーディオにおけるポジションも高まってきました。LINNがCDプレイヤーから撤退し、LP12とDSを提供していることは典型例です。私自身のアナログ、デジタルはまだまだ道半ばであることは承知しています(アナログはそれどころか第一歩)。ただ、敢えて二兎を追うことで得られる相乗効果もあるのではないかと、淡い期待を持っています。果たして頂は一つなのか、二つなのかわかりませんが、両方共に登ることにしました。

3)アナログの原体験の有無
とはいえ、上記二つの理由だけでアナログに入ることはできなかったとも考えます。やはり、私自身が生まれて最初の20年にアナログレコードの音を聴いていたことが、根底にあると思います。人が生まれる時代を選べないのと同様に、オーディオファンも旬の再生方式を選ぶことができません。今のiPod世代の若者が将来オーディオに本格的に取り組む時、アナログ再生を選んでくれるでしょうか?厳しいでしょう。淘汰されるとしても、それはそれで仕方ないことだと思います。逆にエネルギーを注げる残り少ない世代としてアナログに触れながらオーディオライフをまとめたい・・・そんな想いが強くなりました。改めて火を絶やさなかった先輩オーディオファン、メーカーに感謝です。


・・・とつらつら書いてみましたが、実際に導入してみて気づく良さもあります。例えばオーディオ機器が持つオーラ。これは部屋に入れてみないとわからなかったです。デザインに無頓着だった私ですら考えさせられました。音楽との対峙という点でもデジタルとの違いを感じます。レコードをかければ手元には魅力的なジャケットとライナーノーツがあります。ダストやスクラッチが醸し出す緊張感も加わります。やはりアナログに踏み入れてよかったなと思いますね。

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久しぶりのアナログ

2012-05-05 06:50:44 | オーディオ
5月4日、念願のアナログ導入となりました。実は最初に音を出そうとした段階で電源部のヒューズが飛び、仕切り直しとなりました。再開は夜となりましたが、無事に音が出て一段落です。担当者さんは2往復となりましたが助かりました。エージングはこれからですし、まずはアナログの音に慣れるのが先ですが、パッと聴いた感じでは低音の弾み方が凄いです。

こちらは午前中の様子(before)です。V40SEの下で使っていたボードを外し、フォノイコライザー用に転用することにしました。


afterです。ラックはQUADRASPIREのQ4D-Ventで、色はチェリーです。思いのほかあざやかなチェリー色でこの点も満足です。


正面から見た様子です。アンプの上部空間を確保したかったのでポールは最長の326mmです。これでアナログ、デジタルの両フロントが揃いました。


プレイヤー以外のラインナップは、
 ラック:QUADRASPIRE Q4D-Vent
 スパイク受け:アンダンテラルゴ SM-5F
 カートリッジ:Ortfon Cadneza Red
 フォノイコライザー:フェーズテック EA-3 Mk2
となっています。

学生時代に買ったレコードはとても状態が良く、タイムスリップしたかのような感覚です。昔は買ってからまずテープに録音し、専らテープで聴いていました。こんなところでその恩恵があるとは。中古盤は玉石混合ですが、これからはレコード探しが増えそうです。連休も半分を過ぎると駆け足ですね。今年は余計にその印象が強いです。
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セザンヌ展他

2012-05-02 08:18:36 | その他
久しぶりに家内と外食&絵画鑑賞に出かけました。アナログ没入に対する罪滅ぼしというわけではありませんが。向かったのは外苑前にある加賀料理店です。珍しい加賀の食材を活かした料理に、ワイン&吟醸酒を合せました。もう子供も大きくなり家族で出かける機会は減りましたが、逆にこのような時間は増えていくだろうと思います。以前の記事でも書きましたが、外苑前近辺も昔から好きな界隈で、たまに行くとリフレッシュできます。そう言えば連休後のヘッドホン祭りも外苑前です。


酔い覚ましに外苑前から外苑西通りを南下し、青山墓地を横断して乃木坂方面へ。セザンヌ展を開催中の国立新美術館です。まだ5年目の美術館で今回初めて訪れました。ガラス張りの心地よい空間です。絵は描く方は勿論、見る方も全くの素人ですが、このような非日常のイベントは楽しいものです。今はフェルメールの人気が高いようですがセザンヌ展も盛況でした。付近にはミッドタウンや赤坂サカスなど昔はなかった施設もあり、いずれ機会を作って行こうと思います。



絵を見ていて、すぐにオーディオ機器の味付けを思い出すのはいけませんね。セザンヌの濃いタッチはマッキントッシュでしょうか。セザンヌの生い立ちに合わせて作風の変化を感じられる展示となっていました。"印象派から始まり、その後独自の世界を築き20世紀の画家へ大きな影響を与えた・・・"これはJazzだとCharlie Parkerに相当するなと思いましたが、ますますいけませんね。鑑賞後にはお酒の酔いもすっかり覚めていました。


アナログ納品がいよいよ迫ってきました。部屋の掃除のピッチを上げねばなりません。
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