珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

アナログ導入振り返り(1)

2012-05-07 22:38:45 | オーディオ
アナログ導入に区切りがつきましたので、経緯を振り返ってみます。ボリューム多いので2回に分けます。あくまでも個人のケースですので、参考にはならないと思いますが。

機種選定の前に、そもそもアナログを踏み入るかどうかの判断がありました。私が導入を意識するようになったのは1年半ほど前になります。レコード新盤が少ない状況で、敢えてアナログの世界に入る必要があるのかと、当然考えました。レコードを聴くために音楽を聴く状態に陥らないかと。趣味だからと問題なしと割り切っても構わないのですが、時間とお金がかかることは明白です。それでも、この1年半、導入の意思は揺らぎませんでした。大きな理由は3つほど挙げられます。


1)短サイクルでのバージョンアップへの抵抗感
1年半前は既にVienna AcousticsのVB-3BG、OCTAVE V40SE、さらにエソテリックD-07を導入済でした。これらのコンポは単品の価格が以前に使っていたシステム1~2式に相当する、私にとって初の高額機器でした。にも拘わらず、困ったことに、次なるバージョンアップを考え始める自分がいました。総額30万のシステムを15年ほど使ってきて大きな不満がなかったのに、です。これは明らかなオーディオ病です。オーディオライフにおいて最終となるSPやアンプはいずれ購入したいとは思いますが、その時期をずっと後ろ回しにすることをまず決めました。ロードマップの変更です。その中で、ソースを多様化できるアナログ導入であれば、VB-3BGやV40SEを徹底的に使うこともできる・・・これが第一の理由になります。

2)アナログとデジタルの共存
CDが登場して30年、駆逐されるはずだったアナログが何故生き残ったのか、大変興味があります。音の良さが根底にあったことは想像できますが、あくまでも想像です。実際どうなのか、自分で確かめたいという気持があります。一方、デジタルもここにきて巻き返しが急です。デジタルファイル再生という新しい風が吹き、ピュアオーディオにおけるポジションも高まってきました。LINNがCDプレイヤーから撤退し、LP12とDSを提供していることは典型例です。私自身のアナログ、デジタルはまだまだ道半ばであることは承知しています(アナログはそれどころか第一歩)。ただ、敢えて二兎を追うことで得られる相乗効果もあるのではないかと、淡い期待を持っています。果たして頂は一つなのか、二つなのかわかりませんが、両方共に登ることにしました。

3)アナログの原体験の有無
とはいえ、上記二つの理由だけでアナログに入ることはできなかったとも考えます。やはり、私自身が生まれて最初の20年にアナログレコードの音を聴いていたことが、根底にあると思います。人が生まれる時代を選べないのと同様に、オーディオファンも旬の再生方式を選ぶことができません。今のiPod世代の若者が将来オーディオに本格的に取り組む時、アナログ再生を選んでくれるでしょうか?厳しいでしょう。淘汰されるとしても、それはそれで仕方ないことだと思います。逆にエネルギーを注げる残り少ない世代としてアナログに触れながらオーディオライフをまとめたい・・・そんな想いが強くなりました。改めて火を絶やさなかった先輩オーディオファン、メーカーに感謝です。


・・・とつらつら書いてみましたが、実際に導入してみて気づく良さもあります。例えばオーディオ機器が持つオーラ。これは部屋に入れてみないとわからなかったです。デザインに無頓着だった私ですら考えさせられました。音楽との対峙という点でもデジタルとの違いを感じます。レコードをかければ手元には魅力的なジャケットとライナーノーツがあります。ダストやスクラッチが醸し出す緊張感も加わります。やはりアナログに踏み入れてよかったなと思いますね。

コメント (5)
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