7月7日の日曜日、メンバー5名で白河のヒデさんを訪問してきました。前回訪問が2016年ですので、8年ぶりの訪問となりました。ご一緒したのは、チューバホーンさん、taoさん、Oさん、ハンコックさんです。今回は、チューバホーンさんに車を出していただき、taoさん、Oさんが運転という形になりました。東北道を順調に北上し、予定より早くヒデさんのお宅に着きました。しばし、奥様も交えて涼をとったと後に、お目当ての「とら食堂」に向かいました。ヒデさんを訪問するなら、無条件に「とら食堂」です。
「とら食堂」は3度目です。今回は、季節限定という言葉に惹かれて冷やし中華にしました。元々、麺が美味しいので期待していましたが、具も充実して想像以上の味に大満足でした。ヒデさんが冷やし中華に加えて、中華そば(小)を頼まれていた事に煽られ、結局、私もチューバホーンさんも、中華そば(小)を注文してしまいました。麺の締めに麺という事に、躊躇もありましたが、いざ食べると全く気になりませんでした。8年ぶりのスープ、こちらも堪能しました。前半の部を終え、再び、ヒデさんのお宅へ戻りました。
とら食堂から戻って、コーヒータイムの後、2階のオーディオ部屋に向かいました。ヒデさんのSPは大きく2系あります。顔でもあるアヴァンギャルドDUOと、それ以外の多数のSPユニット群です。その他のSPは、この8年間でもかなり増えたようです。お部屋では既に音楽が鳴っていたのですが、実はDUO以外のSPユニットによる再生でした。単にボリューム下げているだけかと思っていたのですが、オフ会本番と共にDUOも加わり、役者が揃った次第です。DUOとの再会も8年ぶりでしたが、健在でした。
上流部のラインナップは大きく変わっていませんでしたが、光カートリッジを聴くためのアナログプレイヤー(パイオニア製)が追加されていました。このところ、周囲のオーディオ愛好家において、光カートリッジを導入するケースが増えてきました。トーレンスのアナログプレイヤー、プレイバックデザインのSACD/CDプレイヤー、オクターブのプリアンプ、マークレビンソンのパワーアンプの中核部分、不動です。ラックも増強され、正に、スクラムを組んでいるが如くのシステムです。
前回訪問時には無かった、DUO以外のSPユニット群です。DUOのホーン上部の平面状のSPは、上から吊り下げるように設置されていました。大きさの異なる白、黒のユニットがあります。一方、DUOの内側にも小ぶりのSPユニットが置かれています。これらはいずれもDUOの内振りに合わせて、やはり内振りにセットされていました。この構成を何方式と呼べばいいのか、よく分かりませんが、オーディオ交流でヒントを得て、取り入れられたようです。流石に8年間あれば、いろいろと変化があります。
DUOの背後のスーパーツィーターは、2016年の訪問時にも導入されていました。あらためて振り返ると、機器の入れ替えでグレードアップするのではなく、機器を追加していくのがヒデさんのスタイルなのかも知れません。一度、入れた機器は愛情を持って使い続けなさい、ということですね。
ジャズ好きのヒデさんらしく、アナログ、デジタルを都度、切り替えながら、ジャズを中心に聴かせていただきました。5名いたので、5つの席を適度にローテーションしました。内振りのホーンとなると、まずは特等席がセンターとなりますが、右奥と左奥も一歩引いた感じで、ゆったりと音楽を楽しめる感じがありました。前回も聴かせていただいたトミー・フラナガンの「Communication : Live At Fat Tuesday's New York」 の他、山本剛トリオ「Misty」、寺島レコードのCD等をかけていただきました。
途中、昭和歌謡タイムとなり、美空ひばり、水原弘、ちあきなおみを聴きました。この日のゲストとヒデさんでは世代的に、最小でも1.5回りくらいギャップあります。流石に水原弘は、我々の世代のオフ会でかかることはほぼありませんが、美空ひばり、ちあきなおみは、それなりに聴く機会があります。こちらの「川の流れのように」を、新旧のシングル盤を聴き比べしました。盤の値段の違いにも驚きましたが、音の違いも顕著でした。詳細は割愛しますが、「後発よりオリジナルの方が良い」が、ここでも再現されました。
ちあきなおみのCDのボックスセットより、「黄昏のビギン」を聴きました。オリジナルは水原弘です(B面だったようです)。この5枚組のボックスセット、いい値段していますが、これは欲しくなりました。本人の曲に加えて、昭和歌謡の有名曲のカバーが魅力です。
昭和歌謡後、再びジャズモードに戻り、チューバホーンさんが持ち込まれた、マンハッタン・ジャズ・クインテットの『枯葉』で、一同、唖然とすることになりました。これまでも何度か聴いていましたが、ここまで音が迸る感じはありませんでした。ホーンならではの音だと感じました。SPが可愛そうになるくらいの、キレキレの音でした。ただし、力強さだけでなく、豊かさも増している印象を持ちました。これは新たに追加されたSP群が効いているのかも知れません。実際、DUO単体で聴くと、音と音に隙間が出るような感じがありました。
ヒデさんより「オーディオという山を現在も登っている」旨のお話がありました。この8年の取り組みの結果を聴かせていただき、やはりヒデさんは、着実に登っているのだなと、思います。オーディオが年を重ねても登り続けられる趣味であることを身をもって示していただきました。押しかける形となりましたが、快く受け入れていただき、ありがとうございました。一連の企画をとりまとめていただいたチューバホーンさんをはじめ、ご同席の皆さん、楽しい東北の旅をありがとうございました。