このところ冷え込みが厳しいですね。会社でもちらほら風邪気味の人を見かけますが、患わずに済むに越したことはありません。昔から、何か怪しいサインを感じたら"卵酒飲んで寝る"を実践していますが、焼酎のお湯割りで代用することも増えました。どこまで効いているかはわかりませんが。さて、今回のJazzはカジュアルに「Sunny」を取り上げてみます。似たような題名の「Blue Skies」を取り上げたのは震災前のこの時期ですから、もう3年経ちました。写真は先週の快晴日のショットで、大菩薩嶺方面です。天気で気分が左右されるのは癪という人もいましたけど、私は単純に晴れていると気持ちいい派です。
「Sunny」はアメリカのシンガーソングライター、Bobby Hebbによる66年のヒット曲です。タイトルとは逆に、悲しい死で失った兄への想いを歌ったブルースです。私が生まれた直後のヒットですから、リアルタイムでの接点はありません。Bobby Hebbのヒット曲は結局、この1曲だけだったようですが、国を超えて、ジャンルを超えて多くのアーティストにカヴァーされています。詞もいいですし、親しみやすい旋律も魅力です。後で書きますように、私は邦楽経由で知りました。SinatraやStevie Wonderによるカヴァーもありますが、ここではJazz界の大御所のアルバムから紹介します。
現役の美人Jazzシンガーの歌を聴いたり、ライブに行くのは勿論楽しいのですが、今は亡き世紀のヴォーカリストの世界に引き込まれるという、オーディオならではの愉しみもありますね。Ella Fitzgeraldが70年代作品『Things ain't what they used to be』で「Sunny」を取り上げています。熱い「Sunny」です。ライブ作品ではありませんが、不思議とライブの感覚があります。声質や歌い方に特徴があるのでしょうね。オーディオ的には、Louis Armstrongと組んだ作品や、ベルリンあるいはカーネギーホールでのライブ盤が引き合いに出されます。私は未だこれからですので、しばらくは追いかけてみようかと。
Oscar Petersonも69年の作品『Motions & Emotions』にも「Sunny」が入っています。オーケストラとのコラボもので、楽曲もJobimあり、Beatlesありですから、Jazzというよりイージーリスニングですね。Paul Mauriatとは言いませんが。とても軽快な「Sunny」です。依然、Jazzはハードバップを中心に聴いてますので、技巧派、音数が多いなどと評されるPetersonとの接点は殆どありませんでした。それでも、オーディオでよく話題となる『The Trio』や『We get requests』はいずれ聴くことになるでしょう。上で取り上げた『Ella & Louis』のピアノがPetersonだと知ったのは最近です。まずは、ここからですね。
続いてオランダのヴォーカリストAnn Burtonの『Blue Burton』です。「Sunny」はアルバムのラストに配置されています。これは渋い「Sunny」ですね。デビューアルバムでこの落ち着きですか。バックの演奏もいいです。Ann Burtonで思い出すのは瀬川冬樹さんの著書「虚構世界の狩人」です。国内盤とオランダ盤(オリジナル)では明らかに音が違うそうです。勿論、オランダ盤の方が張り、艶がいいという話です。国内盤をアンバートンならぬアン婆ァトンと評した文章に笑いましたが、拙宅の渋いAnn Burtonが少々心配になってきました。ただし、オリジナル盤は入手困難ですから、知らぬが仏ということなりそうです。
ここからはJazzから離れます。「Sunny」のカヴァーで最も有名なのは、ドイツのディスコバンドBoney Mかも知れません。乗りのいい「Sunny」で、70年代のディスコ/ソウルの香りがプンプンします。ディスコ&ドイツの括りでは、日本だとArabesqueが有名でした。世界的にみるとBoney Mの方が売れています。84年のヒット「Happy Song」も懐かしい一曲です。こちらはユーロビートで、一転して80年代の香り満載です。
最後は「Sunny」を知ったきっかけ、原田知世の『Summer Breeze』です。70年代のポップスカヴァー集でゴンチチの演奏とセットで楽しめます。原田知世は我々の世代からするとポスト薬師丸ひろ子、つまりアイドルとしての印象が強いですが、90年代の後半は、スウェーデンからプロデューサーを招く等、アーティスト色が出ていました。97年の春先にラジオで流れていた「ロマンス」というシングル曲が気に入って、以後、このアルバムも買うことになりました。ライナーノートによると小学校のバレエの発表会が「Sunny」との接点だったようです。断然クールな「Sunny」となっています。
歌い手、演奏者によって異なる個性を楽しめるがのカヴァー作品の良さです。5者5様ぶりは見事でしたが、別アーティストの「Sunny」は、また違った世界を見せてくれるでしょう。
「Sunny」はアメリカのシンガーソングライター、Bobby Hebbによる66年のヒット曲です。タイトルとは逆に、悲しい死で失った兄への想いを歌ったブルースです。私が生まれた直後のヒットですから、リアルタイムでの接点はありません。Bobby Hebbのヒット曲は結局、この1曲だけだったようですが、国を超えて、ジャンルを超えて多くのアーティストにカヴァーされています。詞もいいですし、親しみやすい旋律も魅力です。後で書きますように、私は邦楽経由で知りました。SinatraやStevie Wonderによるカヴァーもありますが、ここではJazz界の大御所のアルバムから紹介します。
現役の美人Jazzシンガーの歌を聴いたり、ライブに行くのは勿論楽しいのですが、今は亡き世紀のヴォーカリストの世界に引き込まれるという、オーディオならではの愉しみもありますね。Ella Fitzgeraldが70年代作品『Things ain't what they used to be』で「Sunny」を取り上げています。熱い「Sunny」です。ライブ作品ではありませんが、不思議とライブの感覚があります。声質や歌い方に特徴があるのでしょうね。オーディオ的には、Louis Armstrongと組んだ作品や、ベルリンあるいはカーネギーホールでのライブ盤が引き合いに出されます。私は未だこれからですので、しばらくは追いかけてみようかと。
Oscar Petersonも69年の作品『Motions & Emotions』にも「Sunny」が入っています。オーケストラとのコラボもので、楽曲もJobimあり、Beatlesありですから、Jazzというよりイージーリスニングですね。Paul Mauriatとは言いませんが。とても軽快な「Sunny」です。依然、Jazzはハードバップを中心に聴いてますので、技巧派、音数が多いなどと評されるPetersonとの接点は殆どありませんでした。それでも、オーディオでよく話題となる『The Trio』や『We get requests』はいずれ聴くことになるでしょう。上で取り上げた『Ella & Louis』のピアノがPetersonだと知ったのは最近です。まずは、ここからですね。
続いてオランダのヴォーカリストAnn Burtonの『Blue Burton』です。「Sunny」はアルバムのラストに配置されています。これは渋い「Sunny」ですね。デビューアルバムでこの落ち着きですか。バックの演奏もいいです。Ann Burtonで思い出すのは瀬川冬樹さんの著書「虚構世界の狩人」です。国内盤とオランダ盤(オリジナル)では明らかに音が違うそうです。勿論、オランダ盤の方が張り、艶がいいという話です。国内盤をアンバートンならぬアン婆ァトンと評した文章に笑いましたが、拙宅の渋いAnn Burtonが少々心配になってきました。ただし、オリジナル盤は入手困難ですから、知らぬが仏ということなりそうです。
ここからはJazzから離れます。「Sunny」のカヴァーで最も有名なのは、ドイツのディスコバンドBoney Mかも知れません。乗りのいい「Sunny」で、70年代のディスコ/ソウルの香りがプンプンします。ディスコ&ドイツの括りでは、日本だとArabesqueが有名でした。世界的にみるとBoney Mの方が売れています。84年のヒット「Happy Song」も懐かしい一曲です。こちらはユーロビートで、一転して80年代の香り満載です。
最後は「Sunny」を知ったきっかけ、原田知世の『Summer Breeze』です。70年代のポップスカヴァー集でゴンチチの演奏とセットで楽しめます。原田知世は我々の世代からするとポスト薬師丸ひろ子、つまりアイドルとしての印象が強いですが、90年代の後半は、スウェーデンからプロデューサーを招く等、アーティスト色が出ていました。97年の春先にラジオで流れていた「ロマンス」というシングル曲が気に入って、以後、このアルバムも買うことになりました。ライナーノートによると小学校のバレエの発表会が「Sunny」との接点だったようです。断然クールな「Sunny」となっています。
歌い手、演奏者によって異なる個性を楽しめるがのカヴァー作品の良さです。5者5様ぶりは見事でしたが、別アーティストの「Sunny」は、また違った世界を見せてくれるでしょう。