馬琴 『金瓶梅』
日本絵巻大成 48 【五巻 仁寿殿における献詩披講】(屏風を後ろに、帝の後ろ姿。側面は、白黒の(帽額)もこう。束帯姿の外記(げき)と、舎人)九紙〜十七紙 中央公論社 小松茂実
『年中行事絵巻』(P.26)のよれば、
仁寿殿における献詩披講
屏風を後ろに、帝の後ろ姿。
舞台
側面は、白黒の(帽額)もこう
庭上
束帯姿の外記(げき)と、舎人
松明を掲げて立つ。
紅梅が咲き、匂う。
建春門→宣陽門→内室→温明殿(東面)→綾綺殿→紫辰殿(北戸)→仁寿殿へと続く。
献詩披講
『年中行事絵巻』(代表)
披講
〘名〙 詩歌などの会で、詩歌を読み上げること。
また、その式やその役の人。
※本朝文粋(1060頃)一〇・於左監門宗次将亭文聴講令詩序〈大江以言〉
「聖主降レ勅、促二披講於宸位之前一」
〘名〙 詩歌などの会で、詩歌を読み上げること。また、その式やその役の人。
※本朝文粋(1060頃)一〇・於左監門宗次将亭文聴講令詩序〈大江以言〉「聖主降レ勅、促二披講於宸位之前一」
帽額(もこう) (学研古語辞典)
名詞
「御帳(みちやう)」「御簾(みす)」の上部や、上長押(うわなげし)などに横に長く引き回した、一幅(ひとの)の布。窠(か)(=瓜(うり)を輪切りにした形の模様。
「木瓜(もくかう)」ともいう)の紋を染めるのを通例とした。
◆「もうがく(帽額)」の変化した語。⇒すだれ
帽額(もこう)
1 御簾 (みす) や御帳 (みちょう) の懸けぎわを飾るために、上長押 (うわなげし) に沿って横に引き回す布帛 (ふはく) 。
水引幕の類。額隠 (ひたいかく) し。
2 《1の文様として使用されたところから》窠紋 (かもん) の異称。
もっこう。
外記(げき) (日本国語大辞典)
〘名〙
① 令制における役所の一つ。また、その職員。太政官少納言の下にあり、内記が作る詔勅の草案を訂正し、奏文をつくり、また先例を考勘したり、恒例、臨時の儀式行事の奉行をした。
職員に大外記(正七位上相当)、少外記(従七位上相当)各二人、史生一〇人などがある。
大外記は清原、中原両家の世襲するところとなり、局務と称した。
また、後に外記が少納言局を代表するようになると、外記局と呼ばれるようになった。〔延喜式(927)〕
※徒然草(1331頃)一〇二「軾を忘れて、外記を召されければ」
② =げききょく(外記局)
※御堂関白記‐長和四年(1015)六月二七日「晦日大秡事未二其一定有一、閏六月時日記不レ候二外記一、為二之如何一」
③ 禅宗寺院の役職の一つ。
住持長老の下に西班に属し、啓箚(けいさつ)(=書状)など公的文書を作製した。
書記。外史。
※詩学大成抄(1558‐70頃)七「書記は山門のくがいのことを記ぞ。外記とも云ぞ」
④ 「げきぶし(外記節)」の略。
※雑俳・口よせ草(1736)「ぎゃうさんな・座敷へ出ても外記の僻」
⑤ 袴(はかま)の異称。 しるす‐つかさ【外記】
外記(げき) (日本国語大辞典)
〘名〙
令制で、太政官の主典(さかん)。
文書を作成し、太政官内の行事を毎日記録する。
大外記(おおいしるすつかさ)と少外記(すないしるすつかさ)とがある。
官位相当はそれぞれ正七位上と従七位上。
げき。