乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

今日は主婦業専念の乱鳥。スーパーから 主婦お一人様用超!手抜き料理 『簡単ぶたざんしょ?』

2009-06-30 | 乱鳥徒然 Rancho's room.

 今日火曜日は大安売り。近くのスーパーが軒並みそろえて火曜市祭を開催。主婦の私は例外なく大型スーパーへ。

 気がつくと店内外はどこもかしこも人だかり。それもそのはず。今日は六月末日。某スーパーは5パーセント割引の日。お給料の出た会社も多いんだ。おまけに三十日(さんじゅうにち)の五十日(ごとび)。加えてボーナスの出たところもあるのかな。

 案の定,大型銀行のATMは長蛇の列。記帳、入出金、振込などされた方々は,心なしか笑っておられる方とそうではない方の温度差が激しい。どういう訳か影の方向に列を作らず,日の当たる屋根のない方向に列をなされている。今日は曇り。とて、暑いものは暑い。いっこうに前に進まないようすなので、つけ込み(記帳)はあきらめた。



 野菜市や業務スーパーや通販でかったばかりの食料材あったので別段買い物はなかった。が,とりあえず主婦のわたしは食料品売り場へ進む。

 牛乳が安い。が,これも買い置きが二本。とりあえず明日の娘の弁当とピザ作り用にと考えて,安売りのハムを購入。私の籠にはこれ一つきりだったが,十人以上並ばれたレジ。皆が満杯の買い物かごで時間は相当かかる。しかしものは考え用だ。普段あまり見てなかった食品の棚の間を待つこと十分。いろいろ珍しいお茶などにも遭遇。十六、七茶?の値段が高い。三袋380円
?うん?袋は十分にふくれている。三十袋380円のポップミスかと、ほくそ笑む。コーヒーは血管を広げるため,高血圧に良いとか、健康のお勉強までできるんだ。

 食材の買い物は各家庭によって思考がはっきり分かれるのも特徴。野菜の多い家、ジュース類、肉類、魚類、カップラーメン類、お惣菜類。覚悟家庭のドラマのほんの一部がかいま見られる感じかな。私なんかも同じように,他の型から見られてるんだろうなと思うと,なんだか気恥ずかしいな。

 メイン食品売り場の後は肉売り場。わが家は魚料理が多いんだけど,火曜日はお肉もお安い日。こちらの肉屋さんは5パーセント割引にならないせいか,本日の火曜祭の5パーセントオフディにおいては、少し人が少なめ。肉屋のおじさんがステーキ肉の試食をしていたけれど,今日はいただかなかったよ。
「ランプ肉 三枚1000円。こんな値段では,もう他では絶対あっらしませんで。」
の言葉を振り切り,お目当ての品を購入。夫と娘には、脂肪の少ない肉を食べさせてあげたいんだ。



 ところでお肉の話が出たんで、ここで一つ  主婦お一人様用超!手抜き料理を紹介しても言いでしょうか?めっちゃ簡単でおいしい豚肉丼を伝授してしんぜよう・・・なんちゃって(笑み)

  材料  豚、山椒(たいたん)、胡椒、醤油、ご飯,


  1 豚肉1キロ位を胡椒と醤油で味付け。

    1 はあらかじめ70~80gラップに小分けして,冷凍。

    ↓

 食べる特

  2  1をレンジで解凍。

  3  丼茶碗に

      ご飯、 
      2、 
      山椒(適宜、多め)

 これでおしまい。小分けした豚はいつでもすぐに食べられる。豚からほんのり甘い油がご飯にかかる。是非是非、混ぜて食べてくりゃしゃりなんせ。こりゃまた!簡単すぎるのに、ビックラするほど おいしいデスゾ!好みで シソかネギか三つ葉など載せてもOKです。エ?料理の名前ですか?『簡単ぶたざんしょ?』とでも言っておきましょう。簡単お昼飯にどうぞ、ハイ。

 
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『洞窟の壁を埋め尽くす先史時代の手形』から 母親の顔に。楽しいひととき。

2009-06-29 | 民俗考・伝承・講演
 Yahooニュースの『洞窟の壁を埋め尽くす先史時代の手形』が目に飛ぶ込む。

 ナショナル ジオグラフィック(29日14時42分更新)によるもので、
【アルゼンチンのパタゴニア地方にある洞窟「クエバ・デ・ラス・マノス」。名前はスペイン語で“手の洞窟”を意味する。壁一面を埋め尽くす手の跡は、着色粉を手の上から吹きつけて描くステンシルの技法を用いて2500年前に描かれたものだ。このような先史時代の手形は世界各地の岩壁に残されており、最古のものは3万年前にさかのぼるという。】
とのこと。なるほど,洞窟内には手形が無秩序に敷き詰められている。

 では手形はいったいなぜ押されたのか?たまたま本日読み上げた 井本英一先生の『死と再生  ユーラシアの信仰と習俗』(人文書院)に16、7ページにわたって詳しく説明されていたものを読んでいたので,確信はできないがおおよその見当がつく。まちがいかもしれないのでここでは私の考えは省く。



 ところで『洞窟の壁を埋め尽くす手形』は他にも多く見られるとのこと。井本英一先生の『死と再生  ユーラシアの信仰と習俗』によると、

   フランス(カルガス地方)の洞窟では指を切ったもの(中には3本指)も認められる。
   旧石器時代→ 五指を広げた手形(左手が多い)
などがあるという。

 旧石器時代→ 五指を広げた手形(左手が多い)そして今回ニュースに成っているアルゼンチンのパタゴニア地方にある洞窟「クエバ・デ・ラス・マノス」もよく見ると全て指が開いた形の左手が押されている。

 中近東では古くから

   生け贄を殺し,その血で門扉に手形を押す
という風習もあったとのこと。

 手形はインドで特に発達したなど,手形一つをとってもいろいろためになる内容が『死と再生  ユーラシアの信仰と習俗』には説明されており、記録するには分量が余りにも多いので,興味のある方は直接 『死と再生  ユーラシアの信仰と習俗』をお読みいただきたい。



 さて,私的には『手』といえば歌舞伎の『勧進帳』の投げ六法を思い浮かべるふざけた人である。写真上は松本幸四郎丈の手形。娘が東京に行った時,携帯電話で写してきてくれたもの。また,谷川俊太郎のことば遊び

   てとてとてとて てがよんほん
   てとてとてとて わらってる
という言葉も心から離れない。上の言葉を思い出すと、我が子の幼き頃の笑顔を思い浮かべる。多分,今 鏡を覗くと,母親の顔になっているはず。
   


          

           上手形は孝夫時代の仁左衛門丈の手形


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90; 『死と再生  ユーラシアの信仰と習俗』  井本英一 著   人文書院

2009-06-29 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登
 記録だけ  2009年度 90冊目          



    『死と再生  ユーラシアの信仰と習俗』
    
      


 井本 英一 著   


 1982年6月25日 初版

 人文書院

 335ページ 1600円+税



 三日間、二十時間余をかけて丁寧に井本英一著の『死と再生  ユーラシアの信仰と習俗』を読了。 内容がこく,普通の本の三、四冊分くらいの重厚さ。難しいとことは三度,四度と読んではみたが,何せ阿呆の乱鳥。さて,どこまでわかっているのだか・・・。

 内容が興味のある分野で、非常に面白かった。内容がイラン限定ではなく,ユーラシア全般。日本の民俗学も多く出てきて,関心は高まる一方。読むにつれ、集中の一途。知らないことを少しでも知りたいと思い,満足して読み進む。例が多く引用。まるでポケットの多い魔術師のように,いろいろな分野からいろいろなことを手取り教えて下さるので,知らないことの多い私には面白くて仕方がない。かなりの知識人の方とお見受けした。

 途中 宮田登氏が二度出てくる。二冊とも一様私も読んだ本だったので、飛び上がるうれしさ。著者井本英一先生も宮田登氏を読まれているのかと思うと,なんだか不思議な感覚を覚える。



『死と再生  ユーラシアの信仰と習俗』 は非常に面白かった。イランの遺跡やゾロアスター教,日本の風習などを詳しく書かれている。イランの内容では行った遺跡や拝火殿にも関わらず意味合いや数などを思い出させて下さった。また日本の民俗学関係の記述では,今まで読んだ書物には出てこなかった貴重な内容も多く,とてもためになった。一度きり読むにはあまりにももったいない内容。いずれ折をみて、『死と再生  ユーラシアの信仰と習俗』 においては、ノートをとりながら噛み砕いて読んでみようと思う。








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6月の夕日 /奈良 

2009-06-28 | 乱鳥徒然 Rancho's room.
   



  


   
     写真は奈良のひとこまです。

     夕方の六時頃散歩にいくと,空がとてもきれいでした。

 
                  


         
                    先日よりはのびた稲の苗。

                    田には水が張られ,夕日が沈みます。

                    わたしの好きな田園風景です。


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ご訪問,ありがとうございます。

2009-06-28 | 乱鳥徒然 Rancho's room.



 みなさま、ご訪問下さいまして,ありがとうございます。

 昨夜ははじめて350越えのアクセス数378名とあいなりました。

 これもひとえに,皆様方のおかげと喜んでおります。

 急に多くの方々にお越しいただき、自分なりに理由を考えてみました。

 おそらく毎度お越し下さいます優しい皆様方に加えて、歌舞伎の『俳優祭』か,大阪歌舞伎教室か、花組芝居か、梅原猛氏などの本等の検索ではないかと考えております・・・が、あまりの多くのご来場にわたくし乱鳥,うれしさのあまりちょちょびれておりまする。

 好き放題思いのままに書きなぐっておりますので、間違いやお気づきの・などがございますようでしたら,何なりとお知らせ下さいますれば,私うれしゅうございまする。

 みなさま,これからもご指導のほど,よろしくお願い申し上げまする~~であります。ハイ#^^#








 
【乱鳥の書きなぐり】のアクセス・ランキング

アクセスとランキングの状況を表示します。ランキングは上位10000件まで表示されます。

過去1週間の閲覧数・訪問者数とランキング(日別)

日付 閲覧数 訪問者数 ランキング
2009.06.27(土) 927 PV 378 IP 1632 位 / 1252636ブログ
2009.06.26(金) 1012 PV 269 IP 3118 位 / 1252230ブログ
2009.06.25(木) 618 PV 236 IP 4010 位 / 1251768ブログ
2009.06.24(水) 685 PV 233 IP 4069 位 / 1251255ブログ
2009.06.23(火) 676 PV 226 IP 4326 位 / 1250734ブログ
2009.06.22(月) 727 PV 244 IP 4034 位 / 1250171ブログ
2009.06.21(日) 879 PV 250 IP 3623 位 / 1249456ブログ
過去3週間の閲覧数・訪問者数とランキング(週別)

日付 閲覧数 訪問者数 ランキング
2009.06.21 ~ 2009.06.27 5524 PV 1836 IP 3356 位 / 1252636ブログ
2009.06.14 ~ 2009.06.20 4876 PV 1546 IP 4113 位 / 1248946ブログ
2009.06.07 ~ 2009.06.13 5018 PV 1755 IP 3442 位 / 1245335ブログ

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老猫のピグに学ぶ。いち、にの、さんぽ。

2009-06-28 | 乱鳥徒然 Rancho's room.


     

 
 ピグは相変わらず毎日お庭で散歩している。

 一人ではどこにも行けず,足下にまとわりついたまま離れないピグ。

 玄関から外は恐怖の世界。

 いっぽたりとも,家の外には行かない。

 情けな~い、甘えん坊のピグ。



 ピグは結構なお年なので,缶詰めを食べることが多い。

 魚やチキンのささみ肉や鰹節が好き。

 ししゃもや鰹のたたきは大好物のようす。

 私たちと同じものを食べ,満足しているピグちゃん。

 一緒にお酒を述べればいいのに、ね。



 以前はシニア用缶詰とキャットフードと鰹節が中心だったけれど,最近は私たちの食べるものをあげてるかな。

 歯は丈夫なんだけれど 結構お年だし・・・。

 以前一緒に暮らしていた二匹のワンちゃんの反省もあるから。

 好きなものを食べさせてあげてるんだ。



 最近,わたしもピグちゃんに見習って,毎日歩くことを一つの目標としているよ。

 目標はとりあえずは4500歩。

 家族がお仕事の時は駅まで送る。遠回りして変えるんだ。

 家族が家にいる日は、夕方から家族と歩くことが多いな。

 田んぼや古墳や大和川を見て楽しんでいるよ。



 毎日毎日,いち、にの、さんぽ。

 そうして いっぽいっぽを積み重ねて、4500歩。

 将来は10000歩が目標かな。

 自然の発見に喜びをを感じるな。

 風を感じ汗を流す生きている実感に感謝、かな。
 

     

 
【6月歩数記録】

 14日1178歩
 15 1408
 16 1864
 17 5536
 18 2663
 19 1968
 20 9339
 21 1046
 22 4993
 23 3972
 24 8724
 25 5112
 26 5142
 27 6213
 
 


     
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本当はかわいい わたし (ピグちゃんの独り言)

2009-06-27 | 乱鳥徒然 Rancho's room.



 ↑  こんな写真ばかり入れるから・・・、ぷんぷん!



 ↑  本当はかわいい わたし・・・、だもん!



 ↑  と,思うのですが・・・、ね!かわいいでしょう?



 ↑  でもね、

   ちょいおばあちゃん猫なんで,眠たいのでごじゃりまする。


     ふみゃぁあぁん


    
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第35回  俳優祭  『灰被姫 シンデレラ』/ テレビにて

2009-06-27 | TVで 歌舞伎・能楽

 (写真は 団七・義平次「父殺しの場」 。 「悪い奴でも,親は親。」てなもんです。 )







☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


  第35回俳優祭 『灰被姫 シンデレラ』


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆




 昨夜、テレビで『灰被姫 シンデレラ』を見たよ。

 役者さんたちも観客の方々も生き生きされているんだね。

 今回の俳優祭も休憩時間おようすがうつっていた。

 まるでお祭りか学園祭といった風で,楽しそうだよ。

 いってみたい気もするけれど、東京まではへたれの私には・・・ね。

 第一チケットが手に入らないよ(笑み)

 そういう訳でテレビで放映していただくのは,とてもうれしいよ。

 好きな役者さんもいっぱい出ておられたんで、心ときめいちゃうよ。

 横で見ていた夫と娘は閉口してたかも。

 好きな役者さんが出られる度に、
「男前や。」
「かっこいい。」
「待ってました。」
「◯◯屋!」
とはしゃいでいたのでね、二人にはあきれかえられていたかも、ね。

 一応配役だけきろくしとこう。

 それにしても,うらやましい!メンバーだね。



 
 




  『灰被姫 シンデレラ-賑木挽町戯場始』

   作=中村京蔵・山崎咲十郎
   演出=市川團十郎 
   演出補=坂東三津五郎・中村歌昇

   竹本作曲=竹本葵太夫 
   長唄作曲=杵屋巳吉 


お国(灰被姫)           坂東玉三郎
築小路伯爵家継母 金子(きんこ)  中村勘三郎
同 長女 銀子(ぎんこ)      中村福助
同 次女 銅子(どうこ)      中村橋之助
福地源一郎(歌舞伎座座主)       中村歌六
千葉勝五郎(歌舞伎座金主)     尾上菊之助 
支配人 美濃紋太郎         中村翫雀
副支配人 白柳徹子         市川亀治郎
藪空棒之助(役者)          市川染五郎
北島ノ宮康人殿下          市川海老蔵
伊藤博文内閣総理大臣        澤村田之助
同夫人 梅子            波乃久里子
米国前大統領グランド将軍      片岡仁左衛門
同夫人 キャサリン         市川團十郎
浪花小路伯爵            片岡秀太郎
神楽坂公爵             中村魁春
同夫人 輝子            坂東彦三郎
六本木男爵             中村時蔵
同夫人 喜熨子           市川段四郎
開場式来賓の紳士淑女大勢      新派
ボーイ多数             名題下立役
砂場出前持ち            中村扇雀
喫茶YOU店員           中村勘太郎
喫茶YOU女店員          中村鶴松
銀の塔店員             中村七之助
味助店員              坂東彌十郎
ナイルレストラン店員        片岡亀蔵
ナイルレストランご主人       G・M・ナイル(賛助出演)
新橋雀躍楼 女将お京        中村雀右衛門
幇間友作              大谷友右衛門
幇間芝作              中村芝雀
芸者       時蝶、玉之助、扇緑、歌女之丞、鴈乃助、芝喜松、扇乃丞、松之亟、嶋之亟、春花
半玉       小山三、左升、京妙、芝のぶ、菊三呂、京紫、鴈成、徳松、蝶紫
車夫                山崎咲十郎
歌舞伎座アナウンス(声の出演)   水谷八重子
歌舞伎座表方 大勢         名題下立役
魔法使いの老女実ハ歌舞伎座の守り神の使い
                  市川左團次
演奏者               尾上菊五郎
鼠        
   中村梅枝、中村種太郎、坂東巳之助、中村萬太郎、坂東新悟、中村壱太郎、坂東橘太郎、坂東三津之助、ほか名題下立役

歌舞伎座の守り神(一)        中村芝翫
歌舞伎座の守り神(二)        坂田藤十郎
歌舞伎座の守り神(三)        中村富十郎
歌舞伎座の守り神(四)        松本幸四郎
歌舞伎座の守り神(五)        中村吉右衛門





 昨日この俳優祭を見終わって古典歌舞伎が無償に見たくなったんだ。

 7月は『蜷川十二夜』でしょう。

 あれも内容的におもしろいし、しゃれてるよね。

 でも古典歌舞伎は少しお預けかな。

 そう思うとよけい見たくなるんだね。

 歌舞伎はしばらく関西ではないから,能楽でも聴きにいこうかな。

 なんか,舞台がみたいよぉ~。


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89; 『縄文・夷文化を探る 日本の深層』  梅原猛著 赤坂憲雄先生解説 集英社文庫

2009-06-26 | 読書全般(古典など以外の一般書)
 記録だけ  2009年度 89冊目          



    『縄文・蛦夷文化を探る 日本の深層』
    
      


 梅原猛 著   
 赤坂憲雄先生 解説


 1994年6月25日 初版

 集英社文庫

 295ページ 580円E   



 ただいま 梅原猛著の『縄文・蛦夷文化を探る 日本の深層』を読了。

 エッセー風な記述。簡単なのに三度に分けて読む(笑み)
     思う
     かも知れない
     考えられる
が連記。若干の悶々とした気分も脱ぐ生けれない。知人に話すと。
「『思う』が多いのでしょう。」
と一笑される始末。

 梅原猛氏といえばマスコミでも京都でも巨匠の中の巨匠。大先生である。内容はためになったとここでは書いておこう・・・。


 こんな気持ちを見抜いているかのような赤坂憲雄先生。赤坂憲雄先生は 私のとても好きな尊敬している学者さんの一人。この本は赤坂憲雄先生が解説されていた。ラッキー。解説を読んで、こういった本の挑み方、読む姿勢を学ぶ。

 赤坂先生は、次のように書かれていた。



 【『日本の深層』は・・・。大胆不適な、と称していい仮説書。いやあえていうならば予言の書である。・・・(省略)】

 【梅原さんは哲学の人であり、詩人である。・・・柳田や折口信夫がそうであったごとく、それまでに誰にも気づかれず秘め隠された真実(もの)を、原石のままに掘り起こすことを任務とす人、それが予言の人の意味・・・(省略)
        ↓
  原石つまり仮説をあげへつらうのは,じつにたやすい。・・・(省略)
        ↓
  ・・・(省略)私の読みの作法はここでも,この著書が秘める可能性への振幅において読むことだ。・・・(省略)】


 そうか。『私の読みの作法はここでも,この著書が秘める可能性への振幅において読むことだ。』・・・か。こういった表現の方法があることに感動する。赤坂憲雄先生は真の実力者なのではないかと,この解説を通じて新たに感じた。


『縄文・蛦夷文化を探る 日本の深層』は
     【穴に住む→住むのではなく墓】
などの私には納得のいかない記述も多かったが、本書に二度もでてきた
     【『壷』は『女』である】
     【日本人の顔の変化】
などの知らない内容もあり,ためになった。最後の赤坂憲雄先生の解説を噛み砕いて読むとかなり面白く感じる。仮説に対する読み方の姿勢を知る上で,この本をお薦めする。


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88; 『ペルシア見聞記』 J・シャルダン著 岡田直次訳注  東洋文庫621

2009-06-24 | 読書全般(古典など以外の一般書)
 記録だけ  2009年度 88冊目          



    『ペルシア見聞記』
    
      


 J・シャルダン著   
 岡田直次 訳注


 1997年8月11日 初版

 平凡社

 東洋文庫 621

 342ページ ?円   



 本日 東洋文庫の『ペルシア見聞記』を読了。東洋文庫はつい最近では『薔薇園 イラン中世の教養物語』『ペルシア民俗誌』に続いて三冊目。

 18Cのペルシャの生活を細やかに記され、今の生活と比べて考えると楽しい。



 イスラム教では酒は禁止だが、18C当時も葡萄酒は作られ、影で飲まれていた。イランはブドウがうまく、上質の酒が造れたとのこと。宗教上は禁止だが慣習として飲まれていた飲酒が公になり、現在の形で禁止されたのは30年くらい前。現在の情報もちまたの噂では聞くが確証はないので、ここでは控えておこう(笑み)



 以前は朝はコーヒーとパンくらいの簡単な食事だったと言う。

『うん?嘘でしょう?』
と疑いながら読む。私の見たイランの朝は
       ナン
       チャイ
       砂糖
       ゆで卵
       キュウリ
       トマト
       チーズ
       蜂蜜
という朝食がオーソドックだった。またホテル従業員の朝食は、
       ナン
       チャイ
       砂糖
       蜂蜜
というものが多かった。道ばたの独身タクシー運転手らは、
       ナン
       チャイ
      (砂糖)
でどう考えてもコーヒーではない。ちなみにコーヒーは一ヶ月間イランに滞在しても数度飲むか飲まないかであった。
       
『しかし日本で言えば江戸中期。生活も変化しているのか?』
と思い直し、家族に問うてみる。曰く、
「イランでは、元はコーヒーを飲まれていた。チャイは19Cにはいって、インドからインド人が持ち込んだとのこと(要約)云々・・・(説明は続く/苦笑)。」

 そうか!『ペルシア見聞記』は正しいのかと、納得する。家族加えて、
「今のイランと比較しながら読むといいよ。」
・・・『わかってるわい!わたしゃ、今のイランも知らないんじゃ!』
と、内心 彼をしかる。



 果物(数、品種多し/質良し)、メロン、ナツメ、絨毯、氷(自然野中での作り方には感動)、鳥、家(住居→金儲けを考えない等)、宝石、小刀(『短剣の薔薇』という部分に飾り宝石)、磁器(シナとの比較/品質の良さ)、パン、他多くのことが心に残っている。たいへん興味深い面白い本に喜びを感じた。


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『盟三五大切』 花組芝居 (原作 四世鶴屋南北/ 脚色・演出=加納幸和)

2009-06-24 | 舞台・芝居


花組芝居の畑野後ろにはリフォームの文字が・・・。パロディー劇になんとふさわしい光景かと感心することしきりなし。




今回喪服姿で演じられた『盟三五大切』は斬新でしゃれていた。






===========================
花組ヌーベル 第2回公演

『盟三五大切』(かみかけてさんごたいせつ)


花組芝居
===========================

 原作 四世鶴屋南北 
 脚色・演出=加納幸和 

 キャスト
   加納幸和
   山下禎啓
   北沢洋
   松原綾央
   小林大介
   美斉津恵友
   谷山知宏
   丸川敬之

   + ゲスト(現在の死人役)


 私の好きな 花組芝居『盟三五大切』を観た。

 この『盟三五大切』、忠臣蔵にあやかって作られた演目。いわば『盟三五大切』のパロディ。その『盟三五大切』をネオ歌舞伎にしちゃうというんだから楽しいじゃないかえ。いわばパロディパロディとも言えるかもね。

 元々歌舞伎にはパロディものも多い。男を女に変えたり、これでもかこれでもかと忠臣蔵にこじつけた演目の多いこと。びっくらこんの塩昆布!(@@)!である。

 期待に期待をかけ、舞台に挑む。
『現在版盟三五大切、受けてたとうやないかいなぁ・・・。』
てなものである。

 ところがこれがなかなかのお味。よろしおました。一言一句がうまく表現され、私は小さな笑いのなみがこみ上げてきて、クック、クックと乱鳥ならず、山鳩状態。実に楽しい。



 舞台はまず葬式の場。こりゃ、うまく考えたものだ。舞台を経済的にあげるのにはうってこい。おまけにノーメーク。懐かしい感じもする芝居でもある。色がアルレかえった世の中や芝居が多い中、モノクロ的な舞台はかえって斬新。『盟三五大切』の歌舞伎の衣装と喪服が重複し、舞台を奥深く重厚にする。


 驚いたのは音楽。
 トルコの『セマー』(旋回舞)の歌と音楽かと思いきや、韓国ミュージックだったようす。喪服姿に韓国古典音楽。異質空間を表現する際、パロディパロディにはふさわしい幕開け。


 小万が腕の五大力を魅せる場万では、かわいくかわいく
「ご、だ、い、りきっ。」
っと繰り返される。また、彼女が自害するといい、小さなレンジに頭をつっこもうとする場面では、会場中、笑いの渦が巻き起こる。こういった笑いは平たくて皆に受けるんだなぁと痛感。



☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
 今回私は感心いや感動した場面があった。多分 北沢洋さんという役者さんだろうか。小万の手で彼女と三五兵衛とのの赤子を殺させ、小万をもころした後の、源五兵衛(=実は 不破数右衛門/ふわかずえもん)の決め台詞。
 
 本来歌舞伎ならば、
「げに いわれなきぃ~ ながめじゃぁのうぉう~。」
 ↑ ↓ ↑↑↑↑↑ ↓    →↑↑ ↓ ↑ ↓ →→

と抑揚をつけて決めるところを、花組芝居の北沢洋さんさんは、
「げにいわれなき ながめじゃのぅ。」
 →→→→→→→ →→→→→→

と少し高めの声で無表情に、しかしながら肩を落とし余韻を残して演じられた。

 これはうまい!一発くわされたこの感覚。役者の遊び心。これぞ、芝居の醍醐味。北沢洋さん、してやったりだったんだろうな!あっぱれ!!
 
「よ! 北沢洋!!」
と、私、心の中で大向こうともハンチョとも付かぬ掛け声。
 歌舞伎役者でも時々こういった観客すかしの遊びをなさることがあるが、今回、観られるとは思いもよらなかった。
 これが花組芝居かと、妙に感心する。  
    
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆


 
 ところで『盟三五大切』(鶴屋南北作)類似の 並木五瓶作『御大力恋(糸成)』(ごだいりきふうじこめ)という類似作品があるという。並木五瓶作の砲が早くに作られできも言いとのこと。この場合は腕に名入れするのではなく、三味線の裏に名を入れたという。久々に愛蔵書の『歌舞伎名作辞典』を引っ張りだして楽しんでいるとこのように記されていた。並木五瓶作『御大力恋(糸成)』(ごだいりきふうじこめ)は私はまだ観てない(と思う。)もし観ていても高校生の頃だったので、理解できてなかったと思う。(笑み)



『歌舞伎名作辞典』によると【五大力とは江戸時代では五大力菩薩信仰から、手紙の封じ目に各と他人の目に触れず先方に届くまじないで、ひいては操を立てる誓言として身につけるものに書いた】とのこと。大阪の曾根崎の五人切り事件をもとに縁切りものとして書かれた作品の奥の深さに、改めて『盟三五大切』の面白みを感じるのである。



 ところで今回の花組芝居の『盟三五大切』を観た観客の評価は大きく二分されたようす。また、観る前の期待★四個は見終わってからでは★三個に変化していたことも興味深い。評価に低い方の感想を読んでいると、

   衣装と化粧がいただけない。
   おちゃらけに終わっている。  
   わからなかった。
などの理由らしい。ちなみに私は今回の芝居の評価は高い。満足のいく舞台だった。

 ではなぜ全体に評価の低い感想が目だったのか。私は芝居の帰り、たまたまそれに関連する内容を友人と話し合い盛り上がっていた。パロディ劇に付いて話し合って楽しんでいたのだ。

 パロディとは元の話を知っていてはじめて楽しめるというのではいけない。パロディ劇も独立して優れていなければならない。その作品一つを取り上げて優れた芝居は、元の芝居を知らずとも楽しめる。そういったできの良い作品が、今も古典歌舞伎として残っている。半可通の客だけが喜んで満足する芝居ではいけないのではないか。
 花組芝居の『盟三五大切』を観劇後友人との話しはそういったところに落ち着いた感じでした。(笑み)




                    すこーんそこーん こめだんご

                    
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平成二十一年度大阪市民歌舞伎『義経千本桜 下市村釣瓶鮨屋の場』「すし屋」我當丈 上村吉弥丈

2009-06-23 | 歌舞伎
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  平成二十一年度『大阪市民歌舞伎』  歌舞伎・その美と歴史への招待
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  会場 大阪市中央公会堂 

  6月20日(土)

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 一、歌舞伎へのご案内
           解説            片岡進之介


 二、義経千本桜 下市村釣瓶鮨屋の場
           いがみの権太        片岡我當
           弥助実は三位中将平維盛   上村吉弥
           弥左衛門娘お里       中村京妙
           梶原平三景時        片岡進之介


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 先日、平成二十一年度『大阪市民歌舞伎』  歌舞伎・その美と歴史への招待を楽しむ。今年の演目は『すし屋』ダッタのでならで観ようかという思いも頭をよぎったが、例年通り松竹が中心となっている大阪にて鑑賞。特に今年は歴史的にも価値のある美しい建築物の一つとされる大阪市中央公会堂。大阪市中央公会堂は1918年(大正7年)に竣工した日本有数の公会堂建築で、日本の近代建築史上重要なものとして2002年(平成14年)国の重要文化財に指定されているとのこと。下の写真が、それである。

     



 今年の歌舞伎解説も進之介丈。彼はいつ見ても男前。今年は髪も黒く染められ、それが品ありにあっておられる。うっとりと見とれるほどにいい男!隣で夫は楽しそうに説明を聞いていた。休憩時間、夫曰く、
「見事に昨年と同じだな。まるで台詞のようだね。」
 私は
『美男子だからいいんだよ。』
と、内心夫をしかる。
       (ちゃんちゃん!)





 話を歌舞伎へ!

 去年の『俊寛』も良かったが、今年の『すし屋』も好きだった。我當丈、あっぱれじゃ!

 我當丈は今年も大熱演、息吹が感じられ、私は最後はぐちょぐちょに泣いた。帰り際、うまく歩けない。右足が抜けたように感動していた。いやはや、参った。今年も我當丈はやって下さいました。ありがとう、お兄ちゃん!



 歌舞伎は同じ演目でも演じ手や興行によって膨らませ方や省略の部分が違うことがある。今回は寿司桶が特に印象的。あれこれ混ぜずに、すんなりと金も頭も右に置いていかれた。台詞や仕草や表情も鑑賞教室にふさわしくわかりやすく表現。しかし我當丈の重厚さは見事に表現されていた。

 我當丈の知性的で人間味あふれたお人柄がいがみの権太を大悪人的にせず、自然で、最後の場につながりを持たせた。見事!

 

 三位中将平維盛を演じられた上村吉弥丈も名演技。男前で台詞もきれがあって見とれる。



 ところで演目『すし屋』はいったい何度くらい観たのだろう・・・。筋書きがうまく構成されていて、この演目も好きな一つ。おまけにいがみの権太になぜか肩入れしてしまい、最後には大泣き。善人である悪の美学に触れた時、人は心地よく感じるものなのであろうか。
 
 いがみの権太といえば私の場合は幸四郎丈と菊五郎丈が印象深く心に響いている。が、我當丈も仁左衛門丈も吉右衛門丈もいいな!團十郎さんも猿之助さんも好きだし、それぞれ好き。自分でも気が多いとは思うのだが、役者も芝居も複数、好きなので致し方ない。



 ところで子どもが『やんちゃ』な場合に、
「お前はごんたやなぁ。」
といった会話が聞かれることがある。
 この『ごんた』の語源はいがみの権太の『権太(ごんた)』だという。今回『大阪市民歌舞伎』で頂戴したパンフレットに記されていた。


 

 最後になりますが

 我當様、松竹様、お願いします。



      ========
      『近頃河原達引』
      ========
      
           を、関西で演じて下さいませ!!


     我當様の『近頃河原達引』が観とうございます。

    
         



  ↑ これって、ブログに何度書いていることだろう・・・。私は、馬鹿だな!



コメント (2)
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87; 『ペルシア民俗誌』【A・J・ハンサリー著 岡田恵美子訳/サーデク・へダーヤト著 奥西俊介訳】

2009-06-22 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登
 記録だけ  2009年度 87冊目          



    『ペルシア民俗誌』
    
      



 『コルスムばあさん』

   A・J・ハンサリー 著   
   岡田恵美子 訳

 『不思議の国』

   サーデク・へダーヤト 著   
   奥西俊介 訳



 1999年1月13日 初版

 平凡社

 東洋文庫 647

 337ページ ?円   



 先日読んだサーディーの『薔薇園 イラン中世の教養物語』が面白かったので,イラン関係の民俗学を楽しむ。『ペルシア民俗誌』は「コルスムばあさん」と「不思議の国」の二本立て。



「コルスムばあさん」は女の私にはかなり興味深い。読んでいくうつに,昔の話だということを混乱。ついつい現在のことかと勘違いしてしまう。今も続く慣習やもう廃れた習慣。いろいろあるようだが,基本的なイランの感覚が少し感じられたような気がする。

 黄色や観相果実や「7」や水曜日や婚礼や断食などといった話。日本との共通点や逆さなどいろいろな場合があり、楽しい時間を過ごせた。


「不思議の国」は日本の共通点を探しながら読み,満足した。本文も楽しく,また解説部分を切り離して読んでも面白い。ペルシャ語の全く知らない私は多分わかってない部分も多いのだと思うが,民俗学として楽しむことができる。「不思議の国」は好きだな!

 病気や占トや鳥や生き物。生活や習慣。イランもげんかつぎが多いんだ。ことばや色や形や行動のイメージから教訓めいた言い伝えがあったんだな。


 私は龍(竜)が好き。「不思議の国」での、
 
     【竜の皮は火のつけたニンニクとタマネギの皮でしか燃やせない。】
という部分は心ときめく。イランのことを全く知らない私だが、【血や心臓を食べる(勇気)】というイラン人の感覚と【竜の皮は火のつけたニンニクとタマネギの皮でしか燃やせない。】が ドラキュラーとイメージが重複する。(笑み)

 イランの竜は西洋的。羽が生えたいわゆるドラゴン系の聖獣。



 今回も『薔薇園 イラン中世の教養物語』の時と同様、ゆっくりとイメージしながら楽しんだ。とても面白かったので「コルスムばあさん」と「不思議の国」は数年後にもう一度読もうと思った。

 



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『大阪市立東洋陶磁美術館』 【『鈴木正男氏寄贈ー浅川伯教の愛した韓国の焼物』展】

2009-06-21 | 美術・文様・展示物
 『大阪市立東洋陶磁美術館ー浅川伯教の愛した韓国の焼物』





 5月20日土曜日。

 大阪中央公会堂で歌舞伎教室を楽しんだ後、かねてから計画していた『大阪市立東洋陶磁美術館』を楽しむ。

 骨董(あるいは がらくたというべきか・・・)が好きな夫は目を輝かして丹念に見つめている。どうもこの時間の流れはいけない(爆)危険な香りがする!(笑み)



 初めは韓国の作品。陶磁に関心のある私は、しょっぱなから時間がかかる。陳列台一列ごとに好きな景色を舐め回し、自分の中で優劣を付ける。好みははっきりとしており、逸失ごとに夫と密会。一列ごとに
「いっせいのでぇ。」
といったノリで好きな器を指差して遊ぶ。好きなものが同じの場合もあり、また違う場合もある。違う作品を好む場合は、帰って違った感覚を感じ取れ、器が面白く感じる。12Cの器は光を吸収し、美しさこの上ない。

 ほぼ完璧な形に見える器も上下左右から眺めると少しのゆがみを感じる。この微妙な曲線。意図的ではない 立原正秋の『歪の美』の本来の意味合いに触れた思いだ。土の練りや捻り、日の当たり具合(乾き具合)で地地味が微妙な面白みを与えるのであろうか。器は宇宙だと、この時感じた。


 今回は 朝鮮陶磁の開明に尽した浅川伯教が取り扱った焼物を集めたテーマ展『鈴木正男氏寄贈ー浅川伯教の愛した韓国の焼物』で、初めは韓国のものが多い。


 手のひらで包み込めるほどの大きさの『鼻煙器』が数多くあった。これらは硝子や磁器や玉や宝石などでできたものが多かった。色とりどりの『鼻煙器』を眺めていると、イラン(テヘラン)の『アーネギーブ博物館』(『硝子陶磁器博物館』)を思い浮かべる。

『鼻煙壷』は中国のもの。中国の吉祥文様が顕著の表されている。
 変わったものでは「硝子入り鼻煙壷」。硝子の中に針が入ったものが二つあった。よく見ると硝子ではなく人間の髪の毛だった。黒髪と白髪。私は、
『どういったいきさつで、この鼻煙壷の持ち主は髪入りのものを職人に作らせたのであろうか・・・。』
と気になっていた。大切な人あるいは形見、他のドラマも考えられるかもしれない。不思議な『鼻煙器』であった。

 中国らしく象牙を彫刻した『鼻煙壷』や孔雀石の それ。中にはトルコ石で作られたものやイランの理想の美人画と風景を描いたものもあり、西からの影響も感じ取れる。



 青磁の器が対並ぶ部屋は心ときめく。12Cから17Cのものも多い。中国のものに比べて色は少し薄い感じがする。上品だ。形は中国のものに共通点あり。なじみの形も多い。夫の実況は省こう。危ない状態。目が点になっており、離れてみていても鼓動が伝わる。

 

 韓国の器を見ている途中で4時半のアナウンス。やたらボリュームが大きい。
「またのご来場をお待ちしております。」
のことばが恨めしい。韓国の続きを見ているときに10分前。大音量のクラッシックと同時に閉館のアナウンスが流れる。
「またのご来場をお待ちしております。」
ということばだけが耳に残る。


 日本の作品あり。有田焼の相撲をとる作品は二つ。一人は歌舞伎役者さながらの男前で一人は口を開いたひょうきんな力士。手で作ったであろうに二つとも同じ形で同じ顔。真横において見比べてみたい衝動に駆られる。


 尚続けて見ていると、また違った部屋。今度は中国。

 初めの部屋に中国の古代の器がある。横にはイランの嘴型リュトンような水入れ(あるいはワイン・酒入れ)。しまった。中国から見るべきだった。中国の器の好きな夫はタイムリミットに泣くに泣けないようす。
「仕方ないね。また今度。」
と笑ってその場を取り繕っていた。

 そもそも最後まで見られなかったのは私のせい。器や鼻煙壷を結構丹念に見て時間がくってしまった状態。それほどまでに大阪市立東洋陶磁美術館は面白い。

 大阪市立東洋陶磁美術館は二時間では見切れないほどに多くにすばらしい作新が陳列されている。次回楽しむ時は朝から本腰を入れて作品群に望みたい。

 


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『鈴木正男氏寄贈ー浅川伯教の愛した韓国の焼物』

 
今回見たもの

 韓国
 「青花辰砂蓮花文壷」茶碗多し
 「白磁壷」李朝白磁壷
 「青磁洗」

 中国
 「鼻煙壷」
  古代の白陶二つ


今回時間不足で見てないもの

  彩陶、黒陶~の中国の陶磁器から後、全部。



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〒530-0005

『大阪市立東洋陶磁美術館』

      大阪市北区中之島1-1-26

      06-6223-0055


      入場料 大人500円

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コメント (4)
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『猫 夏祭浪花鑑』ピグちゃん団七一猫一代相勤めし候

2009-06-21 | 乱鳥徒然 Rancho's room.

   
         団七・義平次  「父殺しの場」



       
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