20: 『壬生狂言の魅力』西川照子
『狂言集』日本古典文学大系
『狂言記』新日本古典文学大系
『壬生大念佛狂言 解説』京都 壬生寺
より「節分」
『壬生狂言の魅力』(梅原猛、西川照子)
『狂言集』(岩波書店)
日本古典文学大系
台詞通り、長い
『狂言記』(岩波書店)
新日本古典文学大系
日本古典文学大系の「節分」より短い
『壬生大念佛狂言 解説』
京都 壬生寺 壬生大念佛講
松浦俊海
『狂言集』『狂言記』の「節分」はいずれも筋書きは同じ。
『壬生大念佛狂言 解説』とは話も解釈も違う。
『壬生狂言の魅力』の写真(井上隆雄氏)と梅原猛、西川照子先生の解説が素晴らしい。
隠れ蓑は先日読んだグリム童話で気になっているが、以前にも民俗学関係の本で何度か出てきている。
鬼の隠れ蓑の考え方は興味深い。
わたくしがたいへん好きな「大悦」
本書では『仮名草子 大悦物語』として出てきたのだが、わたくしは『大黒舞絵巻』で楽しんだ。
絵巻物『大黒舞絵巻 鎌倉英勝寺所蔵』奈良絵巻「大黒舞」(影印 木村千鶴子・八木意知男 解説)
▼ 大黒舞絵巻 鎌倉英勝寺所蔵 勉誠出版
『仮名草子 大悦物語』『大黒舞絵巻』を踏まえて考えると、ベースの類似が多く、狂言『節分』が非常にスムーズに受け入れられる。
美しい着物と願いが叶う打出の小槌を手に入れた女房(壬生狂言では後家)の まさしく「鬼は外、福は内」なのである。
『壬生狂言の魅力』の中で『狂言集』(岩波)の説明もされていたので、赤、緑両方を読み、『節分』の興味を持つ。
節分にはまだまだ面白みがありそうだ。
梅原猛氏西川照子氏のお話を多く読んでみたい。