2010年度 112冊目
『よみがえる万葉大和路』 平城遷都1300年記念出版
中西進
1929年、東京生まれ。
東京大学大学院終了。筑波大学教授、国際日本文化研究センター教授、大阪女子大学学長、京都市立芸術大学学長などを経て、現在は奈良県立万葉文化館館長。
平城遷都1300年記念事業協会理事。
平成16年(2004)に文化功労者に選ばれる。著書多数。
井上博道(写真)
1931年、兵庫県生まれ。
産経新聞大阪本社編集局写真部を経てフリーの写真家となる。
1983年から1997年まで大阪芸術大学写真学科勤務。
日本写真か協会会員。
ランダムハウス講談社mook
2010/03
159ページ 2625円
昨日は雨がひどかったので外出をせず一日中本を楽しんでいた。
『奈良 歴史ロマンを歩く』に続いて二冊目は中西進さん著の『よみがえる万葉大和路』
二冊ともに「平城遷都1300年祭 」だとか「平城遷都1300年記念出版」だとか記されている。
しかしながら奈良のどこを歩いても観光客の少なく、盛り上がりに欠ける。
先日行った法隆寺は平日ということもあったのか、閑古鳥が鳴いていた。
あれあれ!おかしい、人はどこぞ!と思いきや、大阪や兵庫県ではあふれんばかりの人でごった煮状態。
三宮に至っては地元在住外国出身者の方は多いが それ以外の海外からの観光客の姿が多い。学生が多く、京都を活発にした感じで心落ち着く。
やはり外国人と学生が多い町は心地が良い。
平城遷都1300年とはいえ、若者趣向の壁は厚いようだ。
おされ<おしゃれ
これが世の常である。
まぁ、出だし気負いした空回りキャラクターから失敗した感じが拭えないのでこんなものかと半ば諦める。
今もひらひら所かまわずの旗。上半身はだか!の きもいおっさんキャラクターが、奈良をハタハタ被い尽くしている。
皆は口々に「きもかわいい」というが、そもそも「キモカワイイ」ってなんなんだ?
きもいけど、かわいい感じもするってか?
冗談じゃない。彦根のキャラくらいストレートにかわいくできないか?
或は東大寺の「だいぶっつあん」みたいに重厚に作ればいいじゃん!
キャラスタートでね、拒否反応起こしちゃった人も多いって聞くものね。
最近では見慣れてきたって話もないでもないが、わたしゃ!ダメだね。
古典的お笑い系の上半身ヌードの親父なんて、ムリムリ、ムリ!
あぁああ!言っちゃった。ごめんなさぁあい。
でもねぇ、平城遷都1300年ねぇ、平城遷都1300年ねえ・・・。
それより来る16日の宵山の天気が気にかかるよ。京都の祇園祭ではよく雨が降るからな。
ところで 『よみがえる万葉大和路』は面白かったな。
古典講座でおっしゃっているK本先生の詞を思い出しながら読んだよ。
この先生には5、6年前に授業に一環で甘樫丘とかある明日香に連れて頂いたことがあるよ。
そういうと最近は古典の課外学習はなくなったな。
本書は井上博道さんの芸術的な写真が美しくて見とれてしまった。
中西進さんのお話が面白くって、丁寧に読み込んだけど、写真があるのでイメージが広がったな。
今までに読んだ歌が多かったんだけど、万葉集もしっかり読むほどに難しいな。何も考えずに味わうと、簡単なんだけどね。
ある意味 年々難しく感じるな。
この本で一番興味を覚えたのは「葛城」かな。明日香より古いんだって。
日本神話の里といわれる葛城、1600に及ぶ歴史が眠っているんだ。(139~)
これって、日本だけで考えると すごいんじゃない?
千体石仏のある九品寺や一言主神社や名柄集落や高天彦神社や高鴨神社に行ってみたいな。
おにぎり持ってゆっくり歩きたいけど、高丘宮址のあたりだけは一人では無理かな?
家族か子どもに頼まねば。
なんだかんだと夢が膨らむ楽しい『よみがえる万葉大和路』でした。
よかったよかった
平城遷都1300年記念出版
大和を万葉の故郷として訪れる人はおおい。
とくに明日香村には、何万人もの人があふれかえっている。
それはそれでよいのだが、万葉が秘めた風土は、
飛鳥だけではない。
もっと他に、それこそ人目につかないように
ひっそりと歳月をすごしている、すばらしいところがある。(冒頭より)
美しい写真の数々と、ガイドが織り成す万葉大和路の決定版!