乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

東京 一日目 2 『イタリアの印象派  マッキアイオーリ展』 目黒 白金  

2010年03月13日 | 美術・文様・展示物




         
         イタリアの印象派  マッキアイオーリ展



 東京目黒にある庭園博物館で『マッキアイオーリ展』があるという。

 わたしは マッキアイオーリの特別特集点としては初めて。

 期待に胸を膨らませて、会場に向かった。
 
    


 学生の頃、マッキアイオーリはイタリアのフィレンツェに行った時に知った。

 マッキアイオーリというのは詳しくは知らないが、19世紀におけるイタリアの重要な芸術運動を行った画家たちの作品群をあらわす。

 フィレンツェには画家たち画多く集まっていた。

 そういった画家たちの中にはアカデミズム名画風から新しい域の芸術を生み出そうという動くがあった。

 彼らの中には大胆な斑点を用いた画法で色彩鮮やか且つ立体をあらわすといった表現法を築き上げた。

 マッキアイオーリのマッキアとは斑点のことだという。



   

 忘れては行けないので簡単に会場でメモをとっておいた。

 その中でわたし自身の印象深かった作品などについてのメモ書きがある。▼



     カフェ・ミケランジェロ「アドリアーノ・チェチョーニ」(1866  好み)

     風刺画、

     現実の逆説性を強調


  1  リソルジメント 「イタリア統一運動」

    「宗教裁判の館のガリレオ」(1557  好み)クリスティーフ・パティ

    「ジョゼッペ・クリバルディの肖像」 (1861  好み)シルクエストロ・レーグ

     


  2  マッキア(斑点)と リアリズム

    「農民の女性たちの集い」(1561  好み)クリスティーフ・パティ

     

    「フィレンツェのサン・ミニアート アル・モンテ教会の内部」
                (1561  好み)ジョゼッペ・アッパーティ


   

  3  光の画家たち

    写真表現を合わせたもの

    明暗と色彩の関係

    「森の中の農民の娘」(1561  好み)ジョヴァンニ・ファットーリ



     


  庭園博物館 二階

    「母親」(1884  好み)シルヴァストロー・レーガ

    この絵は階段を上がってすぐのフロアにあった。

    絵は大きく、おそらくキャンバスの大きさは2~400号はあるのではないかと思われる。

    庭園博物館の部屋は広く美しく、絵は大きく感じないがおそらく相当な号数だと思う。

    わたしは今回この展覧会でこの絵がいちばん好きだった。

    レーガン兄弟の妻であるアデーレと甥っ子のアントニオの絵。

    ピンク、水色、黒の対比の面白み。

    全体は重厚で暗い感じ。

    毛色やドレスやショールの質感表現も素晴らしい。

    表情が優しく、無邪気な甥っ子のドレスをふむ姿も微笑ましかった。


    絵の前にはソファーが用意されていて、わたしはかなり長い時間 この絵の前でゆったりとした時間を過ごしていた。

    隣席には文庫を読むご夫人もいらっしゃり、居心地のいい時間を過ごすことができた。

    庭園博物館で楽しむイタリア印象派の「母親」は、わたしの心を和ませて、一人旅の疲れを癒してくれた。

    

    


 
    「祈り」 (1865  好み)ジョゼッペ・アッパーティ

    「地下聖堂の女性」(1864  好み)ジョゼッペ・アッパーティ


      上二枚は 人物を暗く描き、影のように空間に入り混ぜてしまう。

      素敵な印象深い絵だった。

   



   1870年以降

     カフェ・ミケランジェロ

     彼にとってのリアリズムとは自然と強調


   
  

   ほとんどの風景画は横方向の構図をとられている。

   例えば、

    「積みわら」(1905  好み)ジョヴァンニ・ファットーリ   など



   

   上の絵は 「魚釣り」(1882)エジスト・フェローニの作品。

   さわやかな風を感じるこの絵は、庭園博物館 二階に登る美しい階段の大きな壁面に掛けられている。

   階段に見える縦長のキャンバス作品は洒落ていて、この館によく似合う。


   


 東京目黒にある庭園博物館で見る絵画展は印象的で素晴らしかった。

 マッキアイオーリ展に興味を持ってこの機会を逃すまいと会場に向かったが、館が余りにも美しく、絵を見終わったあともう一度高田の中をみて歩いた。

 美しい部屋、壁面、天井、床、ガラス、廊下、階段、暖炉、照明など、うっとりとする庭園博物館。

 フランスのアール・デコ様式を意識した館と贅をつくしたフランスから輸入した調度品だという。

 イタリアの印象派  マッキアイオーリ展派美術好きなら見て損は無い。

 しかし会期が終わった後も ここの庭園博物館の室内や庭を見るだけでも優雅なひとときを味わえる素晴らしい空間だと感じた。

 ここで見る作品は、欧州などの海外で絵を楽しんでいるような満足感を覚える。

     
               
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ああ、満足、満足。美味しかった! (東京編)

2010年03月13日 | お出かけ




 目黒駅を西に歩くと、「東京うどん」と「横浜家系ラーメン」という看板を見つけたよ。

 一体どんな食べ物なんだろう。

「東京うどん」は普通のつけ麺なんだろうか?「横浜家系ラーメン」は葱蕎麦みたいなものなのか?

 気にかかる看板だ。



 東京で醤油ラーメンを食べたよ。

 麺はシコシコ。お醤油ベースで少し甘味を感じる。

 麺加減がめっちゃ!美味しかったな。



 そうそう。もんじゃ焼きデビューを果たしたよ。

 初めてのもんじゃ焼きは、男前のお兄さんに焼いてもらい、満足満足。

 たらこ入りのもんじゃ焼きはおもいのほか美味しい。

 もんじゃ焼き用ソースがおいてあったのでお味を確かめたらパンチの効いたウスターソースみたいだった。

 もんじゃ焼きは何処まで焦がすのかわからず、最後の方は苦かった^^;;



 そういうともんじゃ焼き屋にこんなお好み焼きメニューがあったよ。

      お好み焼きミックス(ブタ、イカ、とり)→ チキンの入ったミックスお好み焼き

      桜えび焼き              → 一度家でやってみよう

      じゃこ焼き              → 美味しいかもしれないな。

      キムチ焼き              → チヂミではなくお好み焼き

      餅焼き                → お餅だけなのかな?

      あんまき               → 味のついた生地であんこを巻くのかな?



 浅草で天丼を頼んだよ。

 うなぎのたれの甘み控えめみたいなタレをつけた天ぷらがご飯の上にのってきた。

 真っ黒な天ぷらの衣をみたのは初めてだったので、ビックリ。

 少し戸惑ったが、食べるとおいしかった。



 所変われば食事も変わるよ。

 楽しいな、愉快だな。

 ああ、満足、満足。美味しかった~!

      
  
 

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東京 一日目 1  『財団法人 目黒寄生虫博物館』

2010年03月13日 | 美術・文様・展示物



   東京 一日目 1


        財団法人 目黒寄生虫博物館





 息子がわたしの芝居好きを気にかけ、劇場が生まれ変わる前に歌舞伎座に行くようにと言ってくれる。

 彼が池袋の某ホテルを三泊予約。家族全員が協力してくれて東京行きは実現した。



 わたしは新大阪からこだまに乗り、各駅の景色を楽しむ。

 新橋に着いた時には既に昼前。

 わたしは目黒駅に向かい、目黒川を超え、大鳥神社を見て、昼も食べずに十年越しで気になっていた目黒寄生虫博物館に向かう。

 目黒寄生虫博物館には十二時をすぎて到着。

 乗り換えに戸惑うこと無く、安堵する。



 目黒寄生虫博物館は世界でも珍しくーーーというか、この世にたったひとつらしい。

 目黒寄生虫博物館には先生(教授)らしき人と学生が数人おられた。

 先生と学生は熱心に話、食い入るように見ておられた。

 中にはメモをとっておられる方もいらっしゃるという熱心ぶり。 

 学生が多い展示物は後回しにして、見られるところから楽しむことにした。



 いろいろな寄生虫が丁寧に説明されている。

 寄生虫にも頭としっぽが顕著な形で認められる。

 寄生虫のうつり方(?)や症状の説明。

 実物や写真や絵によるわかりやすい説明。

 中でも心を奪われたのは山口左仲教授の書かれた大量の書物。

 虎の巻と書かれた寄生虫の絵は美しく素晴らしいものであった。

 おそらく専門の方が見られるとその重要性がわかられるのだろうが、わたしには素晴らしいということしかわからない。

 書かれた絵はデッサンといった生易しいものではなく、見事そのものといった忠実性において優れたものであろうと考えられる。

 ペンで輪郭をとらえられ、鉛筆で立体と明暗をつけられたその絵は、芸術における面白さといった言葉の逃げは全く無い。

 それは、本当に美しかった。



 厚く製本された山口左仲教授の研究書は何冊かガラスケースに入れられていた。

 わたしはこの本を見ることができ、目黒寄生虫博物館にいって良かったと痛感した。


 
 昼も一時を回ると子ども連れやカップルや主婦仲間が増えてきた。

 とたんに館内はにぎやかになり、先ほどまでの目黒寄生虫博物館独特の雰囲気は跡形も無く消え去ってしまう。

 スタンプを押す人、大声で説明する人など、人それぞれの楽しみ方をされていた。

 嬉々とした子どもの目、不思議そうなおばさんたちの目を見るのも楽しいものだ。

 ただ、独特の雰囲気を味わいたい時には人気の少ない時間帯の方が一層楽しむことが出来るかもしれない。

 静かな空間で見る寄生虫は気味が悪いのか はたまた美しいのか 自分でもわからない。

 ただ、自分一人の三次元に入り込めることは確かだ。

 その場合、「アニキサスの寄生したイルカの胃」(写真 3)のように自分自身を透明空間に綴じ込め、外部の寄生虫や黴菌などを無意識に遮る自分に気づくことだろう。

 それくらい何かに襲われそうな恐怖感を味わえることも確かだといえる。



 















 最後までお読み下さいまして、ありがとうございました。

 感謝申し上げます。

コメント (2)
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