東京 一日目 1
財団法人 目黒寄生虫博物館
息子がわたしの芝居好きを気にかけ、劇場が生まれ変わる前に歌舞伎座に行くようにと言ってくれる。
彼が池袋の某ホテルを三泊予約。家族全員が協力してくれて東京行きは実現した。
わたしは新大阪からこだまに乗り、各駅の景色を楽しむ。
新橋に着いた時には既に昼前。
わたしは目黒駅に向かい、目黒川を超え、大鳥神社を見て、昼も食べずに十年越しで気になっていた目黒寄生虫博物館に向かう。
目黒寄生虫博物館には十二時をすぎて到着。
乗り換えに戸惑うこと無く、安堵する。
目黒寄生虫博物館は世界でも珍しくーーーというか、この世にたったひとつらしい。
目黒寄生虫博物館には先生(教授)らしき人と学生が数人おられた。
先生と学生は熱心に話、食い入るように見ておられた。
中にはメモをとっておられる方もいらっしゃるという熱心ぶり。
学生が多い展示物は後回しにして、見られるところから楽しむことにした。
いろいろな寄生虫が丁寧に説明されている。
寄生虫にも頭としっぽが顕著な形で認められる。
寄生虫のうつり方(?)や症状の説明。
実物や写真や絵によるわかりやすい説明。
中でも心を奪われたのは山口左仲教授の書かれた大量の書物。
虎の巻と書かれた寄生虫の絵は美しく素晴らしいものであった。
おそらく専門の方が見られるとその重要性がわかられるのだろうが、わたしには素晴らしいということしかわからない。
書かれた絵はデッサンといった生易しいものではなく、見事そのものといった忠実性において優れたものであろうと考えられる。
ペンで輪郭をとらえられ、鉛筆で立体と明暗をつけられたその絵は、芸術における面白さといった言葉の逃げは全く無い。
それは、本当に美しかった。
厚く製本された山口左仲教授の研究書は何冊かガラスケースに入れられていた。
わたしはこの本を見ることができ、目黒寄生虫博物館にいって良かったと痛感した。
昼も一時を回ると子ども連れやカップルや主婦仲間が増えてきた。
とたんに館内はにぎやかになり、先ほどまでの目黒寄生虫博物館独特の雰囲気は跡形も無く消え去ってしまう。
スタンプを押す人、大声で説明する人など、人それぞれの楽しみ方をされていた。
嬉々とした子どもの目、不思議そうなおばさんたちの目を見るのも楽しいものだ。
ただ、独特の雰囲気を味わいたい時には人気の少ない時間帯の方が一層楽しむことが出来るかもしれない。
静かな空間で見る寄生虫は気味が悪いのか はたまた美しいのか 自分でもわからない。
ただ、自分一人の三次元に入り込めることは確かだ。
その場合、「アニキサスの寄生したイルカの胃」(写真 3)のように自分自身を透明空間に綴じ込め、外部の寄生虫や黴菌などを無意識に遮る自分に気づくことだろう。
それくらい何かに襲われそうな恐怖感を味わえることも確かだといえる。
最後までお読み下さいまして、ありがとうございました。
感謝申し上げます。
寄生虫館に行かれたんですね、僕も二度ほど行ってきました。見た後は、どうも、お刺身とか、生野菜が疑り深くなって、火をよく通したものばかり食べてました。
ラーメンとか、麺類はちょっと形が、連想してしまうんですよね。
でも、東京のラーメンを美味しく召し上がられたようで、関西の方には、濃い口醤油の濃い色の天ぷらや、ラーメンは、変わって見えるでしょうね。
見た目ほど濃くないんですよ。
大阪は、何度か行ったことがありますが、どのお店に入っても、おいしいお店ばかりで、驚きました。
また、行ってみたいです。串揚げが好きです。
コメントをありがとうございます。とてもうれしいです。
おさむ様も寄生虫館に行かれたのですね^^よかった。
気味悪がられていたら、同使用家と思いつつ、載せちゃいました。
まじめに取り組まれた寄生虫館は、自分の目で確かめて、収穫も大きかったです。
東京のお食事は辛いと友人に聞いていましたが、それは違いました。
お醤油にしても おだしにしても旨味があって、とても美味しかったです。
ラーメンの麺が関西よりもシコシコしています。濃い色の天ぷらも、いい具合のお味でしたし、むしろ海老(素材)を大切に料理されていると感じました。
文京区の佃煮をいただきましたが、やはりお味がいい。甘さは関西に比べて少な目。だしが効きお醤油が丁度いい塩梅でした。
今回泣く泣く一人横目に眺めたレストランに、家族と一緒に入ってみたいです。(笑)
おさむ様
今日もポークと紫蘇とトマトがおいしそうですね。(ぽち)
わたしの好きなお料理です。
参考にさせていただいています。
ありがとうございます。