乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

操り さんばそう

2006-06-09 | TVで 歌舞伎・能楽
      

     操り さんばそう  
                  

                    じつかわえんじゃく





 今は亡きじつかわえんじゃくさんのさんばそうをみました。

 まるで体重がかからないようなしぐさで、操り人形の特徴を、的確にとらえられておられました。


 


『操りさんばそう』は初めてで、リアルタイムで観たかったなと、今更にして口惜しい気がいたします。



 舞踊のあしの横滑りは流れるようで、彼の舞台をもう一度観たかったなと改めて感じさせられました。

 彼の回転は、軸足が不動で、観ていての気持ちよく、人形仕立ての無表情は顔は、愛嬌があリます。

 


 時々操りの糸がもつれ、操り師は、糸を直し、人形を整える。

 直した後の人形は一呼吸置いて、すべるように踊り。

 操り師に対して人形は、一歩遅らして、限りなく人形の動きに近づけておられます。



 最後にみえを切るときには、人形は丸い包み(座)に乗って、片足を上げ、その足はひざに糸が通ったように、足をぶらぶら ぶらぶら・・・

 操り人形としての最後まで神経の使いようが、伝わってくるいいお舞台でした。











 さんばそうは色々な小芝居や色々な役者さんやぶんらくなどで観たことがありますが、かぶきのさんばそうは特徴があるようです。




 1)『操りさんばそう』やかぶきの三味線の音楽は小芝居と文楽とはかなり違っておりました。

  それに対し、小芝居と文楽はよく似ています。






 2)『操りさんばそう』は着物の袖の部分が小さい。よって、日の出の赤が目立ちます。

  それに対し、小芝居と文楽は似ています。袖の部分の鶴の羽が一面に広がっている場合が多いのです。

  もちろん上のような衣装を着るかぶきのさんばそうも多くあります。






 3)『操りさんばそう』の踊りは品良く、舞の技術を堪能させてくださいます。

   それに対し、小芝居と文楽はよく似ています。三番叟の踊りが足(太ももを目いっぱい上げ、力強く元気に踊ります。






 さんばそうはめでたく華やかな舞踊の一つのようです。

 小芝居やぶんらくなどでも、正月や杮落としの時に演じられることが多いのだそうです。

 私が今までに観たさんばそうは色々とありますが、正月や杮落とし、成人式の場合でした。







 さんばそうはもともと五穀豊穣を願って、すずを持って演じられた物のようです。

 色々な説はあるようですが、そういった理由から三人の子供が年の小さい者からだんだん大きい子どもに代わって踊ったとのことです。

 小から大に子が変わることと、穀物の成長をかけて踊られたのでしょうか。






 色々な三番叟を見るのは楽しいものです。

 特に今春に歴史深い某神社での五穀豊穣を願っての『神事』を見てからというもの、さんばそうとの共通点数項を見出し、さんばそうを一層好きになってしまいました。




 五穀豊穣を願っての『神事』は仕草がさんばそうと似ている点が多くあります。

 


 私はさんばそうから農業に携わっておられる方々の生活に密着した祭りや行事や農作業や作物に対しても、今までよりも興味がわいてきたのは事実です。


 幸いこの地に移り住んでそういった祭りや行事も見せていただくこともできる場合もありますので、幸せだなぁと感じています。 



 話が前後いたしますが、この操りさんばそうも心に残った一作品の一つでした。

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竹本座跡石碑 三月の思い出

2006-06-09 | 舞台・音楽 雑感メモ
竹本座跡石碑






 大阪の難波に竹本座跡石碑があリます。



 石碑右横には、
『竹本座は  初代竹本義太夫が貞享元年(一六八四)この地に創設したもので 偉大な創作家近松門左衛門と提供  協力して人形浄瑠璃全盛期の基をひらいた』
と刻まれていいました。


 近松が竹本座のために書き下ろしたはじめの作品は『出世情景』とのこと。



 ここから歩いて五分ばかり歩くと、国立文楽劇場。


 今年正月にぶんらくを観て、今まで気が付かなかったものにも目が行くようになりました。


 松竹座のすぐそばなのに・・・本当に知らなかったナ・・・



 すぐそばの法善寺横町には節分会のポスター。

 三月三日にはぶんらくの吉田観の輔が鏡開き、豆まきを行われるという趣旨が記されていいます。


 やはり この大阪という土地は文楽と密接な関係がありのだなぁと、知らないながらに感心いたしましたことを覚えております。






                         三月の思い出
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「にらみ鯛」 正月行事 の思い出

2006-06-09 | 舞台・音楽 雑感メモ
    
国立ぶんらくげきじょう場内
「にらみ鯛」 正月行事









 国立ぶんらくげきじょうには「にらみ鯛」が飾られています。

 なじみのない風習だが、興味深い。

 初めて見た「にらみ鯛」は斬新で興味をそそられます。





 げきじょうの大通りを隔てて斜め向かいには「黒門市場」。

 新鮮な鯛二見えたのだが、いわれからするとそうとは限りません。

 鯛はすけろくのように威勢よく見栄を切っているようにも見えますが、尾は名古屋のしゃちほこほど威勢の良いものではありません。






「あぁ、これがにらみ鯛か・・・」

 



 睨み鯛のことなど全く知らなかった私ですが、妙に納得したふりをしつつ、物静かにその場を立ち去りました。














     睨み鯛 説明



 にらみ鯛とは、正月用の塩鯛で、膳の前に供えてただにらむのみなのでこの名が出たものといいます。

 また塩鯛二尾の両喉をワラで結びゆずり葉を挿してつるしましたので、掛鯛ともいい、これを料理して、あつものにして食べると、景気があがるといわれましたが、その吊り下げた格好からにらみ合っているように見えましたので、にらみ鯛といわれるようになったといいます。

 近年ではこれを六月二十日に塩抜きて、餡かけとして食べたものでこの煮を正月としました。





                     大阪言葉事典より

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