ジャズ界の大御所ピアニスト チック・コリアが2月9日に亡くなっていたそうです。
享年79歳。
癌だったとのこと。
今朝Twitterを見ていたら海外ジャズマンからのツイートが流れてきて知った次第です。
彼の写真や映像ではいつも笑顔いっぱいでまだまだお元気なものと思っていました。
2019年に来阪した際は、トリオのメンバーをいまいち知らなかったので(お値段もそれなりにすることから)参戦回避したのですが、思えば最後の大阪だったので悔やまれます。
個人的にはReturn To Foreverをジャズを聴きはじめの頃に聴いた時になかなか理解できず、しばらく放置しておいて数年後ようやく作品の良さを理解できたのがコリアのイメージです。
ピアノ・トリオを聴いてジャズっていいなぁーと思った矢先にフュージョンを聴いたもんですからね。
同じReturn To Foreverでも先にコチラの作品を聴いていたら印象が違っていたでしょう。
1. You're Everything
2. Light as a Feather
3. Captain Marvel
4. 500 Miles High
5. Children's Song
6. Spain
Chick Corea (el-p)
Joe Farrell (ts,fl)
Stanley Clarke (b)
Airto Moreira (ds,per)
Flora Prim (vo,per)
コリア最大の名曲としても名が挙がる6曲目、そして4曲目。
これはフュージョンに馴染みがなくとも感じ入るものがあると思います。
そして晩年の作品から『Trilogy 2』。
Disc 1
1. How Deep Is the Ocean
2. 500 Miles High
3. Crepuscule with Nellie
4. Work
5. But Beautiful
6. La Fiesta
1. How Deep Is the Ocean
2. 500 Miles High
3. Crepuscule with Nellie
4. Work
5. But Beautiful
6. La Fiesta
Disc 2
1. Eiderdown
2. All Blues
3. Pastime Paradise
4. Now He Sings, Now He Sobs
5. Serenity
6. Lotus Blossom
1. Eiderdown
2. All Blues
3. Pastime Paradise
4. Now He Sings, Now He Sobs
5. Serenity
6. Lotus Blossom
Chick Corea (p)
Christian McBride (b)
Brian Blade (ds)
Christian McBride (b)
Brian Blade (ds)
77歳当時の作品です。
脂の乗り切っているクリスチャン・マクブライドとブライアン・ブレイドを従えて、アコースティックで力強い演奏を繰り広げています。
Disc 1の2曲目は、先の『Light As a Feather』で収録されています。
またDisc 1のラストは『Return To Forever』のラスト。
それぞれエレピでの演奏と、本作のアコースティックのライブ盤を比較してみると非常に面白いです。
謹んでお悔やみ申し上げます。
合掌。
首が痛いので病院に行きたかったのですが今日は休院。
仕方無しにサロ○パスで気が紛れるかな、と思って貼ったら意外なことに痛みがだいぶ治まりました。
スマン、サロ○パス。
侮ってた。
天気も良く暖かいのでウォーキングしました。
気持ちよかったです。
ウォーキング中に聴いていたアルバムを。
Sweeping Promisesのデビューアルバム『Hunger for a Way Out』。
- Hunger for a Way Out
- Cross Me Out
- Blue
- Out Again
- Safe Now
- Falling Forward
- Upright
- Atelier
- An Appetite
- Trust
本作はポスト・パンクです。
いつもご紹介しているジャズとかニューミュージック系とはかけ離れているように聞こえるかもしれません。
本作のメンバーはボストンで活躍している”Mini Dresses”のリラ・モンダルとコーフィールド・シュナグの別プロジェクトですね。
ちなみに”Mini Dresses”はローファイ・インディーポップというのでしょうか。
割とややスローなポップにローファイのフレイバーをふりかけている感じ。
モンダルの声も可愛らしい。
一方そこから派生してきたSweeping Promisesは一転してポスト・ロック。
モンダルの声もやや攻めてますね。
シャウトのような声も出します。
このポスト・パンク感ってどう説明するのが正解なのか実はわかんないんですが、少なくともこのアルバムに関して言えば、荒いギターにベース・ドラムスそしてシンセがポイントかな。
シンセの色づくりがかなりローファイで、バキバキに決まっているとそれは違ってて、ちょっとチープさも加えた全体の雰囲気づくりが成功していると思うんです。
80年代のポスト・パンク界の置かれていた環境(楽器性能とか)多分計算に計算して作った黄金比的なものがあるんじゃないでしょうかね。
私のオススメ2曲をを挙げておきます。
アルバムとしても28分程度なので非常に短いのですが、この短さに切って余計なものは削ぎ落として作られた作品なんでしょう。
やはり時代は繰り返され、その度にアップグレードしていくんですよね。
実はここ数週間、持病の頚椎症性神経根症がうずいています。
寝具類を一式取り替えて、だいぶ緩和され、痛み止めも不要になってしばし過ごしていたのですが、ちょっと下向く(例えばスマホ、本など見てるとき)時間が長いと顔を正面に戻した時に
「コキっ!!!!」
と首のどっかの関節が鳴ってちょっと痛かったんですよ。
こうなりゃ強硬策(第2次世界大戦下の日本陸軍と同様に策なし)で首を上向きでブリッジしたところ、案の定撃沈し痛みが倍増しました。
昭和世代はどうしても気合で直してみせようとするからたちが悪い。
只今シュンとしてしまいおとなしく湿布を貼っています。
さてそんな馬鹿者も楽しみたい1枚をご紹介しましょう。
1957年録音ですからビバップ全盛期のゴリゴリフロント3管で殴り合いのソロを楽しめます。
ディジー・ガレスピー、ソニー・スティット、ソニー・ロリンズ 『Sonny Side Up』。
- On the Sunny Side of the Street
- The Eternal Triangle
- After Hours
- I Know That You Know
Dizzy Gillespie (tp, vo)
Sonny Stitt (ts)
Sonny Rollins (ts)
Ray Bryant (p)
Sonny Stitt (ts)
Sonny Rollins (ts)
Ray Bryant (p)
Tommy Bryant (p)
Charlie Persip (ds)
Charlie Persip (ds)
ビバップ創立期から活躍するガレスピー、その後をすぐ追いかけたスティット、そして50年代後半に登場したロリンズ。
この人気者たちVerveの面々もずっと狙っていたでしょうね。
結構メンバーの楽器構成によってはアルトを吹くこともあるスティットがテナーを手放さなかったのは、後輩の勢いのあるロリンズに負けるべからず、ってことでしょうよ。
1曲目からtp vs tsでオープン。
スティットのソロ、ガレスピーのソロ、そしてロリンズのソロ。
同じテナーでも演奏_音が全く違うのには驚きますよね。
やはりロリンズは低音を厚く、スティットはむしろテクニック重視。
でこの作品のメインの2曲目。
これがテナー戦争です。
スティットとロリンズがガンガンソロを取り合って、ブロウしまくり。
ちょっとガレスピー先輩おいてけぼり。
途中で”忘れんなや!!”と入ってくるのも負けず嫌いだからでしょうね。
モダンジャズ時代からポピュラー・ミュージックたるジャズの地位を一気に引き上げたのがこのビバップ時期。
だから聴いててスッキリもしますし、なにより楽しい。
3
2021-02-08 | 音楽
今日の大阪の新規コロナ感染者は119人。
ようやくはっきりと減ってきましたね。
これをもって吉村大阪知事は緊急事態宣言の解除について明日関係者会議を開くそうです。
どうなるんでしょうかね。
ワタシ個人的にはもう解除してほしいなぁと思うのですが、一方で
「いや、ここで手を緩めればまた感染者が増える」
という懸念もあるでしょう。
医療現場への負担を考慮して決定してほしいと思います。
さて最近Spotifyで折坂悠太RADIOを聴いていたときのこと。
「あら?どっかで聴いたことある」
と思った曲が流れて、それが頭に残っていました。
で早速その曲が収録されていたアルバムをダウンロードして、その作品のクオリティーの高さに驚いています。
キリンジの『3』。
- グッデイ・グッバイ
- イカロスの末裔
- アルカディア(Album Version)
- 車と女
- 悪玉
- エイリアンズ
- Shurrasco ver.3
- むすんでひらいて
- 君の胸に抱かれたい
- あの世で罰を受けるほど
- メスとコスメ
- サイレンの歌
- 千年紀末に降る雪は
- エイリアンズ‐INSTRUMENTAL-(Bonus Track)
本作のリリースは2000年。
公私共々バタバタしていてあまり音楽を聴いていなかったかな。
それでもサザンとかミスチルとか宇多田ヒカルとかメジャーどころは聴いていたと思います。
あまり音楽を掘り起こしたりしていなかったので、ヒットチャートであまり見かけなかったキリンジは、名前こそ聞いたことがあるって言う程度。
楽曲はついぞ聴いたことはありませんでした。
Spotifyで聴いたのは、彼らの一番のヒット作で代表作の6曲目。
いつかCMで聴いた曲でした。
何だ、このトキメキは?!
ドキドキしました。
すごい曲じゃないか。
何で知らない、オレ。
そしてこのアルバム『3』を通して聴いて更に驚嘆。
1曲目のアップテンポのポップチューン。
これは・・・これぞシュガー・ベイブの発展盤じゃないかっ?!
弟の堀込泰行がメインヴォーカルだったのですが、空に突き抜けるような声はタツローを思い起こさせます。
2曲目は6曲目のシングルのカップリング曲。
これまたポップでありつつソウルナンバー。
ダンスフルでノリノリ。
サビあとの「遠くまで飛べるかな?」「ほうき星に願いを!」のコードチェンジがグッと胸を捕まえます。
3曲目はマイナー調のブルースですね。
コレは大好き。
ガサっとしたギターの音色もカッコいい、フルートのソロとか泣かせます。
冬のブルース。
そしてなんと言っても6曲目。
当時知ってる人は知ってて結構カヴァーもされていたそうです。
知らないオレは知りませんでした・・・。
後半もポップありロックありで、アルバム1枚なのにすごく特盛をがっついてお腹一杯になるくらい素晴らしい作品です。
残念なことに2013年に弟泰行はキリンジから離れ、兄高樹は他のメンバーを加えてキリンジを続行。
そして今年の1月31日バンド活動の終了を発表しました。
今後は堀込高樹を中心とした現在のバンドメンバーを含む変動的なグループとして音がつ活動は継続するようです。
もう20年前の作品。
しかし聴く価値オオアリ。
日本のポピュラーミュージック史に燦然と輝く作品。
この一年間見続けていた「麒麟がくる」。
本日無事最終回となりました。
そもそも明智光秀の出自というのがはっきりしていないため、物語の前半は斎藤道三の美濃統一、息子義龍との確執、娘帰蝶の織田信長への嫁入りといった、「あれ?光秀っていたの?」という状態から始まりました。
斎藤家から出奔した光秀は朝倉家に仕える。
正直それまで見てて
「なげーなー」
という感想。
仕方がないっちゃ仕方がない。
正史に名前が出てこない以上何してたのかわかんないんだから。
ただ本ドラマではこのあたりの人の動きの機微を判断するための貴重な時間だったのでしょう。
ぱっとしない将軍義昭が信長と対立したあたりからは、徐々にその役回りも重要になっていき、義昭追放後は信長軍の重要な役回りをこなしていく大名となっていきます。
最後は天下も食らってやろうかと息を巻く信長とそうさせた一因は自分にあると悟った光秀。
時に大きな国を作ろうと夢を語り合っていた二人がこんな関係性になってしまうとは。
ドラマの素晴らしいところは、その辺の是非の判断は視聴者に委ねられ、単に光秀の課せられた思いを持って本能寺に向かうシーン。
そして光秀に攻め込まれつつも、攻め込んだのが腹心光秀だと分かったときの信長の
「是非もない」。
このシーンが過去の回想と相まって涙を誘う演出となっていました。
ロマンですね。
もう少し信長が家臣の能力に対する尊敬、そして統率するための法整備など、取り決めをしっかり果たしていたら、佐久間信盛の追放も無ければ、荒木村重の裏切りもなかったもしれないし、何より本能寺の変は防がれたかもしれません。
残念ながらそういったところまで手が回らないくらい、権力は信長に集中しすぎていたのでしょう。
君主・部下の間柄を超えた信長・光秀の濃厚な時間が最後に爆発したのでしょうね。
新しい光秀像、そして新しい信長像を描きだした本作の素晴らしい出来だったと思います。
最後は主演の長谷川さんからのメッセージで。
長谷川博己さんから、みなさんへ。ラストメッセージをお届けします。#麒麟がくる #明智光秀 #長谷川博己 pic.twitter.com/pEyZRc1hEV
— 【公式】大河ドラマ「麒麟がくる」毎週日曜放送 (@nhk_kirin) February 7, 2021
一年間ご苦労さまでした。
次回は明治、次次回は鎌倉、次次次回は家康に決まっていて、個人的には見ない可能性大なのですが、その次こそは立花宗茂・誾千代を描いてほしいし、その次は連チャンで北条五代をやってくれ。
1週間終わりましたね。
2月は月曜が1日ということで、日付と曜日がわかりやすくて良い。
さて今夜は聴いて衝撃を受けた一作です。
御大アーチー・シェップとジェイソン・モランのデュオで『Let My People Go』。
- Sometimes I Feel Like a Motherless Child
- Isfahan
- He Cares
- Go Down Moses
- Wise One
- Lush Life
- Round Midnight
- Ain't Misbehavin' (digital download only)
- Jitterbug Waltz (digital download only)
- Ujama (digital download only)
- Slow Drag (digital download only)
- Sometimes I Feel Like a Motherless Child (Edit) (digital download only)
Archie Shepp (ts,ss,vo)
Jason Moran (p)
Jason Moran (p)
ワタシはAMAZONでダウンロードしたのですが、その場合ボーナストラックもあってボリューム満載。
セシル・テイラーらとフリーをガンガンカマしていたシェップ。
それと自身の流麗な楽曲・演奏には飽き足らず、フリーへも活動の場を広げつつあるモラン。
これが、どうでるのか・・・。
2017年9月12日にラフィルハーモニードパリでジャズアラビレットフェスティバル中に、2018年11月9日にアルテフォイアーワッシュマンハイムでエンジョイジャズフェスティバル中に録音されました。
そう、一発モノの生モノなんですよ。
曲目を見ても、正直そんなに吠えそうななんかじゃない演目ですね。
これは意外にモラン主導なのかもしれない。
なーんてことを想像していました。
1曲目を聴くと、そんな事考えていたことが馬鹿らしいと思いました。
二人共出自であるブラックミュージック・スピリチュアルも彷彿させるブルースですよ。
シェップは、モランの陰鬱感なピアノ伴奏を貫く、甲高い、苦悩のサックスのメロディーです。
モランは、シェップが低いざらつくボーカルパフォーマンスで曲を締めくくる前に、演出にいくらかの明るさを与える長いソロを取ります。
おなじみの曲もあって6曲目なんて、もうコルトレーンが正解で、他のアーティストの演奏はコルトレーンの偉大さだけ圧倒されつつ、いい曲なので選曲したと思い込んでいたのですが、実は違っていたのかも。
2人の演奏はもちろんしっかりしたメロディーも演じますが、そこに彼らは”ブラックミュージックはここまできてんたぞ”、っていういわばシェップがコルトレーンに託されてきた宿題の一つの回答を示しているように思えるのです。
ここでも伸びのある声で歌っています。
CD盤では最後になる8曲目も甘いバラードには終わらせません。
出だしの1発目からシェップが吹くのですが、これがさっき7曲目で聴いてた声と妙にリンクするんです。
シェップの奏でる音と発する声を同等に聴けるのです。
この二人のデュオってなったら誰しも構えてしまうかもしれませんが、意外と肩抜いて聴いてみても面白いかもしれません。
ワタシは色々考えながら聴くのも嫌いじゃないので、今度はぽーっと聴いてみてみます。
しかしBlackLiveMatter運動とはちょっと違った黒人回帰的ものを感じられました。
コレも今年一番だな。
昨年12月から始まっていた我が家のマンションの外装工事。
明日で終了。
今日ベランダにかかっていた落下防止用のネットが外されて、約3ヶ月ぶりにベランダから外を眺めることができました。
我が家は低層マンションながら幸い周囲も2階建ての家が目の前にありますが、我が家よりは低く、なおかつその先はゆるく下り坂、その先は川。
ベランダからの外の眺めが良いんです。
向こうの山まで見えます。
家族3人共ちょっとリラックスでベランダに出ることも多いです。
なのでこの3ヶ月はカーテンもレースはしておかなければいけないし、洗濯物を外で干すこともできないし、視覚も遮られたりで、ちょっとストレス過多気味だったかも。
それも明日で終わりです。
作業員の方々は礼儀正しいし何一つ文句なし。
でも工事なので、
「ドドドドドド」
「ガガガガガガ」
ってのは参りました・・・。
作業者に怪我などの事故はなかったようですし無事済んでホッとしています。
ベランダに佇み、一人妄想を広げる日々が帰ってきます。
愉しみです。
工事関係者の方、お疲れさまでした。
先日修理に出したビルケンシュトック ロンドン。
経年で力がかかる部分がひび割れていました。
で、修理屋さんに送ったところ、
「状態を見させて頂いたのですが、どうやらレザーの表面が剥がれてきており、その表面だけが割れているようです。
裏側まで亀裂が入っている場合ですとミシンでジグザグに縫った方が進行を止められるのですが、この場合ミシン縫いではなく、剥がれている表面の接着のみの方が良さそうです。
ミシンで縫うと穴が空きますので、薄い表面の剥離が進みそうな気がします。
今回接着のみですので修理金額はサービスで、送料のみご負担頂ければと思います。」
裏側まで亀裂が入っている場合ですとミシンでジグザグに縫った方が進行を止められるのですが、この場合ミシン縫いではなく、剥がれている表面の接着のみの方が良さそうです。
ミシンで縫うと穴が空きますので、薄い表面の剥離が進みそうな気がします。
今回接着のみですので修理金額はサービスで、送料のみご負担頂ければと思います。」
・・・え?ただじゃん!
こういうときは馴染みの修理屋さんの漢気対応ですわ。
でもいくら接着剤で、とはいえどこまでひび割れが直るものか・・・。
結果がこちら。
おぉー。
思っていたより塞がっているじゃない。
あとの小さい2箇所はほぼわかんないくらい。
恐るべし接着技術。
ただ一旦割れた以上また割れてくることはあるかと思います。
その時は縫う形になるのかな。
とりあえずこれで履けます。
ありがとうございました!!!