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SLE
※SLEとはステキなレディーがなるエレガントな病気である。

琥珀色の羊羹

2006-03-15 00:49:26 | ☆料理・食べ物☆
我が敬愛する先輩から羊羹が届いた。
京都の廣永というお店の琥珀色の羊羹。
こんな高そうなものをいただくとビンボー生活を送るucho家としては親子共々あたふたしたことは言うまでもない。
そして送り主が美形な先輩であることに親子共々にやにやしたことはさらに言うまでもない。

お礼のメールをしようとパソコンを開けると、その先輩から先にメールが来ていた。
なんでも羊羹を送ったあとに私が知覚過敏であることに気付き「琥珀色の羊羹だから眺めているだけでいいよ」という優しさに満ち溢れたメールであった。
そして尊敬する先輩の助言を受け、私はこの羊羹を食べることにした。
あまのじゃくでひねくれ者の私は「眺めるだけでいい」なんて言われるとどうしても食べたくなるのだ。
しかしこれは人間の心理において普通のことだ。
子どものしつけのときに「片付けなさい」と口うるさく言うより「自分の部屋だから好きにしていいよ」と言った方がかえって自主的に片付けをするようになることと一緒だ。
だが私が子どもの頃「好きにしていいよ」と言われたらちらかしっぱなしにしていただろう。
人間とは矛盾する生きものだ。

とにかくこんな人間の矛盾と戦いながら、そして知覚過敏と闘いながらこの琥珀色の羊羹を口にした。
なるほど、琥珀色だけあって普通の羊羹とは全然違う。
柔らかくてゼリーのような舌触り。
黒砂糖の味がほんのりとする上品な味。
知覚過敏なんて忘れてしまうほどの上等な羊羹だ。
ただ歯が痛かっただけだ。

うちの母親は「黒砂糖」というものが大好きなのでこの黒砂糖味の羊羹がたまらなく気にいった。
「おいしいおいしい」を連発しいっぺんに6きれも食べていた。
普段なら「食べすぎ」と注意をするところだが、最近体重が一緒になってしまったためどうにか母の体重を増やしたいのでひたすらだまっていた。
これで少し体重に差が出たに違いない。
自分が努力せずに結果を得られるなんて、なかなか私もずるがしこくなったものだ。
こうやって人間はどんどん汚れていくものかと世の中の不条理に思いをはせるuchoであった。