飄(つむじ風)

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不思議な少年!! その43

2009-05-24 10:32:30 | 物語

イエス、マギ僧と別れて、アッシリヤに行く!!


 イエス漫遊記も中盤に差しかかる。信ずるも信じないもそれは自由である。投稿者としては、イエス生誕以来、わずか3~4年しか史実がないというのが可笑しいと思っていた。また、晩年のイエスも素晴らしいが、それ以前の生涯が全くの凡庸であろうはずがない。


 世界には、聖書以外にイエスの教えの流れが数多くある。景教が、すべてそのまま原始キリスト教の東方伝播とは考えられない。大きな真理のうねりが当時、密やかに流れていたと考えることの方が自然である。

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アッシリヤ


 総仕上げが、ユダヤの改革であったろうと思う。それが大事業で、斯くなれば斯くなると自覚していたからこそ、最後のフィナーレに残したものであろう。覚者というものは、それくらいの見通しは利いて当たり前である。


 覚者はイエスばかりではない。各地に肝胆相照らす人士はいる。そう言う人々は、イエスのすべては明らかに知ることはないにしても、その方向性は洞察する。守り、受け継ぎ、そして、翻訳していく。真理とはそうしたモノである。 


 

イエス、マギ僧と別れて、アッシリヤに行く。カルデヤのウルで教える。アシビナに逢い、共に多くの町々をたずねて教えまたいやす。



 

 ペルシャでのイエスは仕事が済み、再び旅路に着き、いよいよ郷里を指して行くことになった。ペルシャの聖者(カスパー)は、ユーフラテス河までイエスに同行したが、両師はエジプトでの再会を約して別れの言葉を交わした。


 それから、カスパーは裏海の近くにある自宅を指し、イエスはやがてイスラエルの揺籃(ようらん)の地、カルデヤに着いた。彼はアブラハムの生地ウルにしばし滞在し、そこで自分の素姓と訪問の目的を告げると、人々は遠近から来て、彼に言葉をかけた。


 イエスは人々に言った、「お互いはみな同族です。二干年以上も前から、われわれの祖先アブラハムは、このウルの地に住んでいました。そして一位の神を拝し、この聖林で人々を教えました。それから彼は大いに祝福され、イスラエルの偉大な民族の父となりました。

 アブラハムとサラがこのほとりを歩いてから、ずいぶん長い歳月がたったが、その血族はまだウルに残って居ります。アブラハムの神は、まだ人々の心にやどってあがめられて居ります。信仰と正義がその巌(いわお)となり、その上に国家の建物が建てられました。

 この土地を見なさい。アブラハムが深く愛していた、みのり豊かな土地はもう今はない。むかしほど雨は降りません。今は葡萄は実を結ばず、無花果は枯れています。しかし、いつまでもこうあってはならない。砂漠が喜び、花が咲き、葡萄はみなあまい実で頭を垂れ、羊飼いが再びたのしむ時が来るでしょう。」


 それからイエスは善意と地上平和の福音を彼らに伝え、人類同胞と人間生来の能力、魂の王国について語った。

 イエスが語っている時、アッシリヤ全部の最大の聖者アシビナが、彼の前に現われた。人々はこの聖者を知っていた。アシビナはこれまで神殿や聖林で彼らに教えていたからである。


 アシビナは言った、「わがカルデヤの子らよ、聞くがよい! 見よ、あなたがたは今日大いに祝福されている。生ける神の予言者があなたがたに来た。よく耳を傾けてこの先生の言葉を聞くがよい。この方は神が与え給うた言葉を述べられるから。」


 それからイエスと聖者はカルデヤや、チグリス河とユーフラテス河の問の地方にある都邑をあまねく歩いた。

 イエスは多数の病人をいやした。

 


【宝瓶宮福音書:栗原 基訳】

             

             第九部 アッシリヤでのイエスの生活と行動 

 

第四十二章 イエス、マギ僧と別れて、アッシリヤに行く。カルデヤのウルで教える。アシビナに逢い、共に多くの町々をたずねて教えまたいやす。

1)ペルシャでのイエスは仕事が済み、再び旅路に着き、いよいよ郷里を指して行くことになった。

2)ペルシャの聖者(カスパー)は、ユーフラテス河までイエスに同行したが、両師はエジプトでの再会を約して別れの言葉を交わした。

3)それから、カスパーは裏海の近くにある自宅を指し、イエスはやがてイスラエルの揺籃(ようらん)の地、カルデヤに着いた。

4)彼はアブラハムの生地ウルにしばし滞在し、そこで自分の素姓と訪問の目的を告げると、人々は遠近から来て、彼に言葉をかけた。

5)イエスは人々に言った、「お互いはみな同族です。二干年以上も前から、われわれの祖先アブラハムは、このウルの地に住んでいました。そして一位の神を拝し、この聖林で人々を教えました。

6)それから彼は大いに祝福され、イスラエルの偉大な民族の父となりました。

7)アブラハムとサラがこのほとりを歩いてから、ずいぶん長い歳月がたったが、その血族はまだウルに残って居ります。

8)アブラハムの神は、まだ人々の心にやどってあがめられて居ります。信仰と正義がその巌(いわお)となり、その上に国家の建物が建てられました。

9)この土地を見なさい。アブラハムが深く愛していた、みのり豊かな土地はもう今はない。むかしほど雨は降りません。今は葡萄は実を結ばず、無花果は枯れています。

10)しかし、いつまでもこうあってはならない。砂漠が喜び、花が咲き、葡萄はみなあまい実で頭を垂れ、羊飼いが再びたのしむ時が来るでしょう。

11)それからイエスは善意と地上平和の福音を彼らに伝え、人類同胞と人間生来の能力、魂の王国について語った。

12)イエスが語っている時、アッシリヤ全部の最大の聖者アシビナが、彼の前に現われた。

13)人々はこの聖者を知っていた。アシビナはこれまで神殿や聖林で彼らに教えていたからである。

14)アシビナは言った、「わがカルデヤの子らよ、聞くがよい! 見よ、あなたがたは今日大いに祝福されている。生ける神の予言者があなたがたに来た。

15)よく耳を傾けてこの先生の言葉を聞くがよい。この方は神が与え給うた言葉を述べられるから。」

16)それからイエスと聖者はカルデヤや、チグリス河とユーフラテス河の問の地方にある都邑をあまねく歩いた。

17)イエスは多数の病人をいやした。

 

【原文:The Aquarian Gospel of Jesus by Levi H. Dowling  

SECTION IX<o:p></o:p>

                               TETH

<o:p></o:p>

Life and Works of Jesus in Assyria<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

CHAPTER 42<o:p></o:p>

Jesus bids the magians farewell. Goes to Assyria. Teaches the people in Ur of Chaldea.
Meets Ashbina, with whom he visits many towns and cities, teaching and healing the sick.
<o:p></o:p>

IN Persia Jesus' work was done and he resumed his journey towards his native land.
2) The Persian sage went with him to the Euphrates; then with a pledge that they would meet again in Egypt land the masters said,
Farewell.
3) And Kaspar went his way unto his home beside the Caspian Sea; and Jesus soon was in Chaldea, cradle land of Israel.
4) In Ur, where Abraham was born, he tarried for a time; and when he told the people who he was, and why he came, they came from near and far to speak to him.
5) He said to them,
We all are kin. Two thousand years and more ago, our Father Abraham lived here in Ur, and then he worshipped God the One, and taught the people in these sacred groves.
6) And he was greatly blessed; becoming father of the mighty hosts of Israel.
7) Although so many years have passed since Abraham and Sarah walked these ways, a remnant of their kindred still abides in Ur.
8) And in there hearts the God of Abraham is still adored, and faith and justice are the rocks on which they build.
9) Behold this land! It is no more the fruitful land that Abraham loved so well; the rains come not as in the former times; the vine is not productive now, and withered are the figs.
10) But this shall not forever be; the time will come when all your deserts will rejoice; when flowers will bloom; when all your vines will bend their heads with luscious fruit; your shepherds will again be glad.
11) And Jesus preached to them the gospel of goodwill, and peace on earth. He told them of the brotherhood of life, and of the inborn powers of man, and of the kingdom of the soul.
12) And as he spoke, Ashbina, greatest sage of all Assyria, stood before his face.
13) The people knew the sage, for he had often taught them in their sacred halls and groves, and they rejoiced to see his face.
14) Ashbina said,
My children of Chaldea, hear! Behold, for you are greatly blest today, because a prophet of the living God has come to you.
15) Take heed to what this master says, for he gives forth the words that God has given him.

16) And Jesus and the sage went through the towns and cities of Chaldea and of the lands between the Tigris and the Euphrates;
17) And Jesus healed a multitude of people who were sick.

<o:p></o:p>【続く】


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