飄(つむじ風)

純粋な理知をブログに注ぐ。

不思議な少年!! その63

2009-10-18 15:11:51 | 物語

先駆者ヨハネ再びエルサレムに来て民衆に語る


 

 ヨハネの説教はまことに厳しい。そのれもそのはずで、覚醒の役目があるからであろう。人間は周りのことは見ることが出来るが、哀しくも内を観ることは難しい。また、付和雷同は人間の性でもある。いつの間にか、本来の価値観を見失ってしまうものである。

 

 当時のことを詳しくは知らないが、永年の形骸化した宗教の元で、支配階級は宗教を隠れ蓑とし、自らの優位を保とうとしていた風情が感じられる。民衆とて、それらに隷従しあわよくば、それらに取り入ることを由としていたのであろう。今の世相とあまり変わらない。

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<紅葉:記事に無関係>

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<紅葉2:記事に無関係


 本来、人間は誰でも生まれながらにして、正義と公正をもっている。それを失うのは、生まれてこの方の環境と受け取り方にある。大多数は流され、生きやすさを求めているのが普通と言えるであろう。しかし、それでは真の人生の意義は失われる。新たな強い魂を育てることにはならない。寧ろ、堕落することに繋がる。


 そこに先駆者の役割がある。先ずは目覚めを促すことが必要であろう。そのためにヨハネは送られてきたと考えられる。それだけに、直裁的な言動は多くの反発の招いたであろうし、それは覚悟の上であったものと思う。ヨハネはエリヤの再来と言われる。本人が自覚していたかどうかは別としても、あのバベルの塔の時代、バビロンのバール信仰に鉄槌を下した時の預言者、エリヤの再来であったとしたら、頷ける話である。


 

先駆者ヨハネ再びエルサレムに来て民衆に語る。七日の後ギルガルに逢うことを約束す。ベタニヤで、宴席に列す。


 次ぎの日、ヨハネ再び宮の庭に行って言った、「準備せよ、ああエルサレムよ、汝の王を迎える準備せよ。」


 祭司長や律法学者はその言葉の意昧を知ろうとして言った。


 「大胆な人よ、あなたがイスラエルに伝えようと言うこの使命(メッセージ)の意味は何か。若しあなたが先覚者、予言者なら、誰があなたをこここに送って来たか、はっきり言うがよい。」


 ヨハネは答えた、「わたしは野に叫ぶ声である。道を準備せよ、道筋をまっすぐにせよ。見よ、平和の君が来て、愛のまつりごとをするであろう。

 汝の予言者マラキは神の言葉を書き記して、

 『見よ、エホバの大いなる恐るべき日の来る前に、エリヤをなんじらにつかわし、再び人々の心を神に向けさせん。若し彼ら心をかえずば、のろいをもって彼らを撃たん』(マラキ四・五)と言わせた。

 

 汝らイスラエルの人々よ、汝らはおのが罪を知つている。わたしが通り過ぎるとき、一羽の鳥が負膓して巷(ちまた)に倒れているいるのを見た。す ると色々な階級の人々がに手に手に棒をとってこれを打っているのを見た。それからその鳥の名が『公正(ジャスティス)』なることが分かった。

 再びよく見れば、連れの鳥が既に殺されている。『正義(ライチャスネス)』という純白の翼が塵の中で踏みつけられていていた。


 汝らに言う、汝らの恐るべき罪は不正不義の汚れた水たまりとなり、今や悪臭を点に放つ。

 改心せよ、ああイスラエルよ、改心せよ。汝の王を迎える準備をせよ。」


 それからヨハネは顔をそむけながら言った、


 「見よ、七日目にわたしはヨルダンの渡場(わたしば)ギルガルに立っている。そこはイスラエルが初めて約束の地に入ったところだ。」


 それきりヨハネは宮の庭に戻って出て来ないので、人々は多くベタニヤまで出かけて行った。するとヨハネは親族ラザロの家にやどっていた。

 人々は気になって、一同その家のまわりに集まって、立ち去ろうとしなかったので、ヨハネは出て来て言った、


 「改心せよ。ああイスラエルよ、改心せよ。汝の王を迎える準備せよ。イスラエルの罪はすべて祭司や律法学者の門戸だけにあるのではない.、ああ、ユダヤの罪人がみな支配者や学者のなかにだけあると思ってはならぬ。

 人々が貧しいくらしをしているのが、善良純潔な者の象徴(しるし)ではない。

 無能な浮浪者(ごろつき)は、多くは貧乏で、パンの乞食とならねばならぬ。

 わたしが、祭司や律法学者は人々に不正を行っていると言っているのを聞いて、わが意を得たりと喜んでいる当人が、街頭で貧乏な『公正(ジャスティス)』に石を投げつけているのを見た。

 わたしは人々が、『正義(ライチャスネス)』と言う死んだ鳥を踏みつけているのを見た。


 汝ら一般民衆よ、汝らがわたしに従って来ても、汝らの罪は律法学者や祭司に少しも劣りはしない。改心せよ、汝らイスラエルよ、汝らの王を迎える準備せよ。」


 ヨハネはラザロとその姉妹たちと一緒に数日すごした。ここでナザレ人のために宴が設けられ、一同は食卓をかこんだ。

 町のおもだった人々はきらきらする葡萄酒を盃についでヨハネに捧げた。ヨハネはこれを高く挙げて言った。


 「酒は肉の心を喜ばせるが、人の魂を悲しませる。これは不死の霊を深く痛恨憎悪(つうこんぞうお)に沈める。わたしは幼時ナザレ人の誓いを立てて以来その一滴も口にしない。(民数紀略六)

 もし汝らが来るべき王を喜ばそうとするなら、毒物を避けるつもりで、盃を避けるがよい。」


 そう言って、彼はこのきらきらする美酒(うまざけ)を街に棄てた。


【宝瓶宮福音書:栗原 基訳】  

            

  第十三部 先駆者ヨハネの奉仕 


 

第六十二章 先駆者ヨハネ再びエルサレムに来て民衆に語る。七日の後ギルガルに逢うことを約束す。ベタニヤで、宴席に列す。


1)次ぎの日、ヨハネ再び宮の庭に行って言った、

2)「準備せよ、ああエルサレムよ、汝の王を迎える準備せよ。」

3)祭司長や律法学者はその言葉の意昧を知ろうとして言った。

4)「大胆な人よ、あなたがイスラエルに伝えようと言うこの使命(メッセージ)の意味は何か。若しあなたが先覚者、予言者なら、誰があなたをこここに送って来たか、はっきり言うがよい。

5)ヨハネは答えた、「わたしは野に叫ぶ声である。道を準備せよ、道筋をまっすぐにせよ。見よ、平和の君が来て、愛のまつりごとをするであろう。

6)汝の予言者マラキは神の言葉を書き記して、

7)『見よ、エホバの大いなる恐るべき日の来る前に、エリヤをなんじらにつかわし、再び人々の心を神に向けさせん。若し彼ら心をかえずば、のろいをもって彼らを撃たん』(マラキ四・五)と言わせた。

8)汝らイスラエルの人々よ、汝らはおのが罪を知つている。わたしが通り過ぎるとき、一羽の鳥が負膓して巷(ちまた)に倒れているいるのを見た。すると色々な階級の人々がに手に手に棒をとってこれを打っているのを見た。それからその鳥の名が『公正(ジャスティス)』なることが分かった。

9)再びよく見れば、連れの鳥が既に殺されている。『正義(ライチャスネス)』という純白の翼が塵の中で踏みつけられていていた。

10)汝らに言う、汝らの恐るべき罪は不正不義の汚れた水たまりとなり、今や悪臭を点に放つ。

11)改心せよ、ああイスラエルよ、改心せよ。汝の王を迎える準備をせよ。」

12)それからヨハネは顔をそむけながら言った、

13)「見よ、七日目にわたしはヨルダンの渡場(わたしば)ギルガルに立っている。そこはイスラエルが初めて約束の地に入ったところだ。」

14)それきりヨハネは宮の庭に戻って出て来ないので、人々は多くベタニヤまで出かけて行った。するとヨハネは親族ラザロの家にやどっていた。

15)人々は気になって、一同その家のまわりに集まって、立ち去ろうとしなかったので、ヨハネは出て来て言った、

16)「改心せよ。ああイスラエルよ、改心せよ。汝の王を迎える準備せよ。

17)イスラエルの罪はすべて祭司や律法学者の門戸だけにあるのではない.、ああ、ユダヤの罪人がみな支配者や学者のなかにだけあると思ってはならぬ。

18)人々が貧しいくらしをしているのが、善良純潔な者の象徴(しるし)ではない。

19)無能な浮浪者(ごろつき)は、多くは貧乏で、パンの乞食とならねばならぬ。

20)わたしが、祭司や律法学者は人々に不正を行っていると言っているのを聞いて、わが意を得たりと喜んでいる当人が、街頭で貧乏な『公正(ジャスティス)』に石を投げつけているのを見た。

21)わたしは人々が、『正義(ライチャスネス)』と言う死んだ鳥を踏みつけているのを見た。

22)汝ら一般民衆よ、汝らがわたしに従って来ても、汝らの罪は律法学者や祭司に少しも劣りはしない。

23)改心せよ、汝らイスラエルよ、汝らの王を迎える準備せよ。」

24)ヨハネはラザロとその姉妹たちと一緒に数日すごした。

25)ここでナザレ人のために宴が設けられ、一同は食卓をかこんだ。

26)町のおもだった人々はきらきらする葡萄酒を盃についでヨハネに捧げた。ヨハネはこれを高く挙げて言った。

27)「酒は肉の心を喜ばせるが、人の魂を悲しませる。これは不死の霊を深く痛恨憎悪(つうこんぞうお)に沈める。

28)わたしは幼時ナザレ人の誓いを立てて以来その一滴も口にしない。(民数紀略六)

29)もし汝らが来るべき王を喜ばそうとするなら、毒物を避けるつもりで、盃を避けるがよい。」

30)そう言って、彼はこのきらきらする美酒(うまざけ)を街に棄てた。


【原文:The Aquarian Gospel of Jesus by Levi H. Dowling  

SECTION XIII<o:p></o:p>

MEM<o:p></o:p>

The Ministry of John the Harbinger<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

CHAPTER 62<o:p></o:p>

John, the harbinger, again visits Jerusalem. Speaks to the people.
Promises to meet them at Gilgal in seven days. Goes to Bethany and attends a feast.
<o:p></o:p>

NEXT day John went again into the temple courts and said,
2) Prepare, O Israel, prepare to meet your king.
3) The chief priests and the scribes would know the meaning of his words; they said.
4) Bold man, what is the purport of this message that you bring to Israel? If you be seer and prophet tell us plainly who has sent you here?
5) And John replied,
I am the voice of one who cries out in the wilderness, Prepare the way, make straight the paths, for, lo, the Prince of Peace will come to rule in love.
6) Your prophet Malachi wrote down the words of God:
7) And I will send Elijah unto you before the retribution day shall come, to turn again the hearts of men to God, and if they will not turn, lo, I will smite them with a curse.
8) You men of Israel; you know your sins. As I passed by I saw a wounded bird prone in your streets, and men of every class were beating it with clubs; and then I saw that Justice was its name.
9) I looked again and saw that its companion had been killed; the pure white wings of Righteousness were trampled in the dust.
10) I tell you men, your awfulness of guilt has made a cesspool of iniquity that sends a fearful stench to heaven.
11) Reform, O Israel, reform; prepare to meet your king.
12) And then John turned away and as he went he said,
13) In seven days, lo, I will stand at Gilgal, by the Jordan ford, where Israel first crossed into the promised land.
14) And then he left the temple court to enter it no more; but many people followed him as far as Bethany, and there he tarried at the home of Lazarus, his kin.
15) The anxious people gathered all about the home and would not go; then John came forth and said,
16) Reform, O Israel, reform; prepare to meet your king.
17) The sins of Israel do not all lie at the door of priest and scribe. O think you not that all the sinners of Judea are found among the rulers and the men of wealth.
18) It is no sign that man is good and pure because he lives in want.
19) The listless, shiftless vagabonds of earth are mostly poor and have to beg for bread.
20) I saw the very men that cheered because I told the priests and scribes of their injustice unto man, throw stones and beat poor Justice in the streets.
21) I saw them trample on the poor dead bird of Righteousness;
22) And you who follow after me, you commoners, are not one whit behind the scribes and priests in crime.
23) Reform, you men of Israel; the king has come; prepare to meet your king.

24) With Lazarus and his sisters, John remained for certain days.
25) In honor of the Nazarite a feast was spread, and all the people stood about the board.
26) And when the chief men of the town poured out the sparkling wine and offered John a cup, he took it, held it high in air, and said,
27) Wine makes glad the carnal heart, and it makes sad the human soul; it plunges deep in bitterness and gall the deathless spirit of the man.
28) I took the vow of Nazar when a child, and not a drop has ever passed my lips.
29) And if you would make glad the coming king, then shun the cup as you would shun a deadly thing.
30) And then he threw the sparking wine out in the street.

【続く】


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1 コメント

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いつも有り難うございます。 (fukunagaayano)
2009-10-18 18:07:01
いつも有り難うございます。
失礼します。

或る森のブログより。
この森、飄様はご存じです。

11月27日(前後)にオバマさんから、発表される様です。
異星人の存在と今までの関与…が。

銀河連邦…だそうです。
既に、地球の周りで待機中みたいです。

皆、冷静で居る事が重要と。

UFOを過去に幾度か観てますので、否定はできないですが。

「ヨハネの黙示録」にも
11月27日の件を示唆する様な
箇所が有った様に思いますが?
(艦隊?)…単に沢山のUFOと善意に捉えておきますが。
(銀河連邦)の存在…よもや、国連の新名称では無いですよね?
今の所、私は信じていません。夜空に艦隊が居並ぼうとも。
空に異星人が浮かぼうとも。
そして、テレパシーで語ろうとも。
(ワクチン接種済み多数の筈)

そんな映像は可能な時代ですから。

テッペンの首のすげ替えみたいな茶番かも知れませんし。

勿論、真実で善意の異星人の登場で有ると認識判断できました折には、人一倍の感動と感謝を持つ事、私、可能です。

信じる前に疑念を持って審議する事の大切さを、忘れては、イケないと思います。
こうした、情報流布自体をも疑い、何故、今年なのかも考慮しないと。
情報に躍らされてる間に、変な法案が国内で決められ無い様に願ってます…。

今年は九紫中宮の年。
隠されていた事が、顕れ易い年でも有ります。
(他にも象意有りますが)

隠されていた、良い事がドンドン白日の元に出ますように。
新エネルギーや海底の件も、大いに含めて。
ワクワクです。

因みに
来年は寅の八白。
手直し、新規巻き直し、の年で有ります。
各ご家庭の更なる基盤作りの為に、手直し、家直し新規巻き直しで過ごせられたら、と思います。
温かな家庭がこの国に、もっともっと増えます事を、心より祈ってます。

変なコメントで、申し訳有りません。
失礼しました。

<返事>

fukunagaayano 様
いつもコメント有り難うございます。

 勉強になります。お気軽に訪ね下さい。お便りは嬉しいものです。また、読者の方もあなたのコメントを待っている方もいるかも知れません。又後によく読んで、勉強します。飄平

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