TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

2021年02月06日 | 映画鑑賞日記

レンタル店で借りてきて観た映画『糸』の感想です。中島みゆきさんの楽曲『糸』から着想を得た物語。平成元年生まれで13歳のときに、花火大会の会場で偶然出会った、漣(菅田将将暉さん)と葵(小松菜奈さん)の平成から令和の幕開けした最初の令和元年までの30年間に渡る人生が描かれていました。漣と葵は、すれ違いながらも最初に出会った運命の糸を右往左往した後に手繰り寄せながらも仕合せに辿りつくといった楽曲の歌詞を想像できるような人間ドラマでした。北海道の美瑛や函館、沖縄、シンガポールなどを舞台に、主人公たちが係わるそれぞれの人々との繋がりと別れを織り交ぜながら、ストーリーは展開して行きました。最初と最後に出てきていた花火のシーンと主人公たちにとっての大切な響き合った「大丈夫」の言葉を掛け合うシーン、北海道の雄大で美しい景色がとても印象に残りました。『糸』の歌詞の一番最後にある、「逢うべき糸に出逢えることを人は仕合わせと呼びます」という歌詞がジーンと心に刺さるように製作されていたなあと思った映画でもありました。また、葵がいろいろと大変な目にあったときに大きな口を開けながらもりもり食べているシーンや最後のほうの北海道で葵が世話になった子ども食堂でのごはんを美味しそうに食べているシーンは、葵の悲しさや辛さや嬉しさや懐かしさなどのその時々の諸々の微妙な感情や気持ちがひしひしと伝わってきました。言葉やセリフからだけでは表現が難しいような切ない気持ちや元気を取り戻していくような気持ちがこの食事のシーンだけで手に取るように上手く表現されていたのも印象に残りました。


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