昨日、はなむけの言葉を考えないといけなくなって、本からヒントを得て、本の一節を書いて提出しました。若い時に読んだ本で一番インパクトを受けていたなあと思う本は、20代の頃にたくさん読んだ三浦綾子さんの小説でした。塩狩峠、氷点、石ころの歌、海嶺、泥流地帯など、当時の全集に入っていた小説をたくさん読んだものです。旭川にある三浦綾子記念館にも行ったことがありました。そこで、購入した皮の本のカバーは私の愛用品になりました。昨日は、泥流地帯の中のある言葉を引用しました。泥流地帯は大正15年に十勝岳の突然の噴火で泥流が一気に押し流され、両親や家族、家や学校や田畑などの多くのものを失いながらも懸命に生きる兄弟が主人公のお話です。苦難に耐えながらも生きていくことの誠実さや真実を教えてくれた小説でした。20代の頃はまだ苦難という言葉にあまり実感できなかったのですが、仕事上の不条理な配置転換に耐えながら仕事をしなければならなくなった現在の状況下では、この時に読ん小説の中で感動した記憶が今の年齢になっても自分の中のどこかにちゃんと息づいていたことに気が付きました。本を読んだ書名と作者だけは20代の頃からずっと記録していますが、20代の頃に読んだ本がどれも一番印象に残っているなあとも感じました。本の中の言葉が人を勇気づけたりその人の人生に指針としていつまでも残っていることがあるということを実感できた昨日でした。
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