TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

はじめての文学 重松清

2008年02月01日 | 読書日記
はじめての文学 重松清 重松清 著 文芸春秋
短編小説ばかりの読みやすい本。
この中でも「あいつの年賀状」という短編がなんとなくよかった。
小学5年生の親友同士がケンカをして絶交する。
冬休みをはさんでの絶好期間になってしまったが主人公の少年は
親友裕太には絶交中ということもあって年賀状を出さなかった。
年末に裕太は両親の仕事の関係で札幌に行ってしまうということを知る。
遠くに行ってしまう裕太に謝りたいけれど謝まれないまま新年になってしまう。
裕太からは年賀状が送られてきた。
裕太からの年賀状には「あけまして ごめん」と書いてあった。
主人公の少年もあわてて[A HAPPY NEW こっちもごめん」と書いて
投函したら時間がかかるので直接、裕太の家に年賀状を持って行く。
言葉ではなかなか言えないことが一枚の年賀状が二人の心にあったわだかまりを
あっさり溶かしてくれたというお話。

コメント
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