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新温泉町浜坂にある日本キリスト教団浜坂教会の
牧師日記

「神だけを頼りにする」

2021年10月22日 | 聖書のお話

「神だけを頼りにする」 マタイによる福音書 22章15~22節
 
 ユダヤの人々は、神さまからの恩恵に与っている民であり、感謝の応答として神殿税を納めていました。一方で、様々な名目でローマ帝国にも税金を納めなければなりませんでした。それは、ユダヤの人々にとって大きな負担でもありました。ファリサイ派の人たちがイエスさんのところにやって来て、「先生、わたしたちは、あなたが真実な方で、真理に基づいて神の道を教え、誰をもはばからない方であることを知っています。人々を分け隔てなさらないからです。ところで、どうお思いでしょうか、教えてください。皇帝に税金を納めるのは、律法に適っているでしょうか、適っていないでしょうか。」と言いました。

 イエスさんは、「偽善者たちよ、なぜ、わたしを試そうとするのか。税金に納めるお金を見せなさい。」と言いました。彼らがデナリオン銀貨を持ってくると、イエスさんは「これは、だれの肖像と銘か」と言いました。彼らは、「皇帝のものです。」言うと、イエスさんは「では、皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」と言いました。すると、彼らは驚いて立ち去りました。

 デナリオン銀貨には皇帝の肖像があり、「神である皇帝」との銘がありました。つまり、ローマ帝国の通貨を利用することは、自らを神と称する皇帝を崇め、その恩恵に与るということでした。イエスさんは、主なる神さまだけを頼りにする民ならば、真の神さまに捧げる神殿税と、自らを神と自称する者への税金を同列にしてはならないことを教えるために、「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」と言いました。

 


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