じょしこ~せいのみなさ~ん・・・。は,
ボヤッキーだったか?
「女學生手帖 大正・昭和 乙女らいふ」
(弥生美術館・内田静枝=編:河出書房新社)
でござる。
女學生・・・女子高生とは違うのでござる。
今の学校制度は,戦後生まれたもので,
単純な6.3.3の制度は,当時はなかったのでござる。
その形態は,かなり複雑で男子と女子では違うし,
女子の中でも進学先に違いがあった。
尋常小学校を卒業すると,
進学希望者は,試験を受けてそれぞれの学校に進学するのでござるが,
女子には,
高等女学校(4年制が基本)と
高等小学校(2年制が基本)への進学の道があった。
高等女学校は,高等女学校と実科高等女学校があり,
実科が裁縫や料理など家政を主に勉強するのに対し,
高等女学校は男子における中学校と同じで,
学問に力を注ぐ。そうでござるね,
エリート校なのでござるよ。
学力があっても,高いお金を払える財力が家庭になければならず,
また,女子が教育を受けると云うことに,
理解できる家でなければならなかったわけで,
「女学校」はまさに憧れの的なのでござる。
そんな憧れの女学校生活,
女學生が興味を抱いたコトやモノにスポットをあてた本なのでござる。
大正・昭和の人気少女雑誌にはじまり,
吉屋信子の「花物語」
女學生のおしゃれライフに,
乙女小説
それから,あちきが好きなのは,
抒情画
高畠華宵,中原淳一,松本かつぢ,
加藤まさを,蕗谷虹児など,実に趣深い絵が並ぶ。
また,当時の「S」の文化?
それについても面白かった。
また,女學生言葉エトセトラのコーナーはあちきのヒットで,
使ってみたくなるでござるね。
それから,全体として云えるのでござるが,
当時の女子の「言葉遣い」が実に美しい。
言い回しがとても綺麗で,
香る言葉遣いなのでござる。
まあ,女學生はエリートでござるから,
当然,そうなるのでござろうが,
昔の映画の女優さんの台詞を思い出してしまった。
なかなか内容が詰まったこの本,
あちきは女學生にはなれないでござるが・・・,
考えただけでも気持ち悪いから止めよう。