宮古on Web「宮古伝言板」後のコーケやんブログ

2011.6.1~。大津波、宮古市、鍬ヶ崎復興計画。陸中宮古への硬派のオマージュ。 藤田幸右(ふじたこうすけ) 管理人

鍬ヶ崎「防潮堤」(3)気仙沼湾等の例を参考

2013年10月29日 | どうなる鍬ヶ崎


いろいろな考え方。定まっていない防潮堤計画


1)岩手県宮古湾の場合の防潮堤計画


「岩手県庁は宮古湾を単一の防災地域と考えて一律10.4mの防潮堤と水門で湾内を密閉する事にして、以後、思考停止におちいっており」「宮古市も、追従、思考停止中である」「が、そのような幼稚な机上の設計で防災が済むわけがないことは沿岸の住民は誰でもが考えていることである」(これでいいのか復旧工事(7)

同じ宮古湾でも、湾外の重茂、田老地区は当然として、鍬ヶ崎地区、中心市街地、藤原、磯鶏、高浜、金浜、津軽石、赤前、白浜など地区地区によって当然津波防災は異なる。沿岸の位置も地形も後背地も違う。地域住民の意識も違う。二大河川の閉伊川と津軽石川に寄せる思いや期待もそれぞれ異なる。河川は津波エネルギーの唯一のガス抜き装置であると同時に湾内で一番強く集中して津波に襲われる標的でもある。図に見るように岩手県県土整備部は宮古湾の津波はどこも一様に増水してくるという考えに凝り固まっている、つまり思考停止におちいっている。単一に「一律10.4メートル」で割り切れない事はだれでも分かっている事なのに…

 

 

岩手県県土整備部の考えている宮古湾防潮堤のイメージ



2)宮城県気仙沼湾の場合の防潮堤計画

ホームページ <気仙沼市 防潮堤を勉強する会> より


気仙沼市における海岸堤防高について」(宮城県 平成25年8月)


気仙沼湾湾内だけでないが沿岸8地域について堤防高を割り出している。さらに8地域は50余箇所の海岸、港、漁港に沿岸を分割してデータを公表しまとめている。ここで言いたい事は、当然とはいえ宮城県が国の意に反して気仙沼湾を単一な津波高湾ととらえておらず湾内をきめ細かく地域の特徴やデータを結論に反映させているところである。しかしながら、まだまだ結論には至っていない。勉強する会などの市民団体多数、気仙沼市、宮城県、学者などがしのぎを削って理解に至る局面を探っている最中である。予算主義のいわれのない期日に追われる悪夢を見ながら…

反面で、宮古湾の「一律10.4メートルの防潮堤」がいかにでたらめなデータや方法による乱暴な結論であるかという事である。気仙沼市では、少なくとも、精力的に地域住民に問題提起をしている。

ここではその事を分かってもらえればよいと思う。


 

3)高さ11.6メートルで整備へ 大船渡・綾里の防潮堤

 (web 岩手日報 2013/05/26)

  大船渡市三陸町綾里の住民有志でつくる綾里地区復興委員会(佐々木昭夫委員長)は25日、同町の綾姫ホールで今後のまちづくり計画に関する住民懇談会を開いた。県と協議中の同地区内の防潮堤の高さは当初の14・1メートルから11・6メートルに変更することを了承した。

  住民約30人が出席。県大船渡水産振興センター職員が防潮堤の高さを11・6メートルとする理由について説明。出席者から大きな異論はなかった。

 復興委は、2011年秋に現行高7・9メートルから14・1メートルに整備する案を了承した。しかし、昨年末、堤防を乗り越す道路の利便性が悪いなど住民から異論が相次ぎ、復興委は再度県と協議してきた。復興委が被災地域約250戸にアンケートを実施した結果、約7割が11・6メートルを支持した。

 

 


4)大槌町の浪板海岸、赤沼、小枕。釜石市の花露辺(けろべ)では防潮堤をつくらない

ホームページ <気仙沼市 防潮堤を勉強する会> より






大槌町赤沼



釜石市花露辺

 







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