「地域にあったやり方がある」と政務官。政府内でも防潮堤神話が揺らいでいる…
防潮堤など柔軟対応を示唆 小泉政務官、普代視察
(web 岩手日報 2013/12/18)
【写真=柾屋伸夫村長の案内で、普代水門を視察する小泉進次郎復興大臣政務官(右)=17日、普代村】
本県担当の小泉進次郎復興大臣政務官は17日、洋野、久慈、普代の沿岸北部3市町村を訪れ、津波から街を守った普代水門などを視察した。「さまざまな考えがある中で、地域にあったやり方がある」と、防潮堤などの在り方について柔軟に対応する考えを示した。
小泉政務官は18日、田野畑村のサケふ化場や三陸鉄道北リアス線の視察などを行う。
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大槌町でも防潮堤勉強会。現地でも見直しが始まる…
【大槌】巨大防潮堤を考えよう 勉強会で住民意見交換
(web 岩手日報 2013.12.20)
大槌町や釜石市の有志で組織する住民まちづくり運営委員会(阿部敬一委員長)は18日夜、同町の上町ふれあいセンターで、災害復旧事業で計画されている巨大防潮堤に関する勉強会を初めて開いた。参加者からは景観や維持費などの点から疑問の声が上がり、賛同者を募り活動を広げることを確認した。
住民約20人が参加。巨大防潮堤に関して▽環境と景観▽必要性や有効性▽将来の維持費▽建設期間-などの問題を指摘する映像を見て、意見を交換した。
同町中心部では高さ14・5メートルの防潮堤建設が計画されている。出席者からは「ハード頼みの防災対策は危険だ」「将来世代に負担を残す」との意見や、1993年に北海道南西沖地震が起きた奥尻町を見学した参加者からは、人口減少でハード整備依存のひずみが出ているとの指摘もあった。
今後も勉強会を開くほか、行政にも出席を要請している。阿部委員長は「計画をゼロに戻すのではなく、見直しが早期の生活再建につながることを訴えたい」と語る。